四節 チュートリアル

『ステップ3、実戦訓練。武器を取り、今から出現する敵を倒してください。武器の使い方などは武器の詳細を確認してください。』

それぞれ、並んでいる武器の詳細を見た。

【長剣】
 一般的な武器。自身の魔法と組み合わせる戦法が標準的です。
【短剣】
 攻撃速度がとにかく速い武器です。また、機動力がかなり上昇する種類のもあります。
【特殊剣】
 武器の属性によって固有スキルが全て違います。通常の武器などと比べMPの消費量が高いですが、かなり強力です。MPの消費量が高く、調節しにくいところがネックになるかもしれません。それ故に、使い勝手が良くないかもしれません。
【刀種】
 短刀や打刀、太刀などといった剣種とはまた違う戦い方が出来ます。攻撃力も長剣や短剣よりも高いですが、性能を求めすぎると駄目になります。使い勝手はあまり良くないかもしれません。
【槍】
 防御貫通能力を持つ武器です。通常種だと〇%で貫通ですが、上位クラスになると確実に貫通する。または、高確率になります。対盾の武器でもあります。
【弓】
 魔弓状態にして弓に魔法をかけて戦うのが一般的です。扱うのに偏差調節が重要になりますが、慣れれば簡単に扱えます。武器属性の影響が大きいです。
【杖】
 味方の支援や、後方からの攻撃を主とします。特殊剣と比べ、MPの消費量は魔法の種類によって変わりますが、魔力調節ができ、小魔法でも強力にすることが出来ます。
【斧系】
 機動力はかなり低くなる種類のもありますが、かなり強力な攻撃ができます。
【銃種】
 得意戦術が銃種によって変わります。機動力も銃種によって変わります。
 銃と左程変わりはありませんが、魔法弾を撃つことが出来ます。銃よりは魔銃を使った方がいいのかもしれません。
【盾種】
 通常の盾は物理攻撃を主に防ぎます。下位だと減少、上位だと半減以上になり、魔法には滅法弱いです。
 魔法の盾(魔盾(まじゅん))は魔法攻撃を防ぎます。下位だと減少、上位だと半減以上になり、物理には滅法弱いです。
 二種類の盾の効果を兼ね備えた盾もあります。
 槍の対盾効果を弱める盾もあるかもしれません。
【×器・××・宝×】
 ××以×の×具で××普×の人××使××とが××ま×××入××か××××で××三××の武×は××の×××は比××に××―――――。

「え?何この×の付いた武器。まぁ、見終わったから使う武器を決めるか。」

「Weapon Select」に触れると、音声が流れた。

『お好きな武器を選び、模擬戦をしてください。』

「りょーかい。あ、文字が隠されてる武器は選べないんだ。じゃあ、特殊剣…。人気がないのか。いい感じの武器に見えるし、そういう武器ほど強そうだな。これにしよう。」

【特殊剣】の場所に触れ小さな闘技場のような場所に入った。すると、剣が出現した。その剣には赤のオーラのようなものが幽かに浮かんでいた。

「武器の属性は火か。目の前にいるのは『E Class Type Goblin 訓練用無動型ゴブリン Lv1』って表示されてる。お?」

『チュートリアル、ステップ3、スタート。』

 スタート宣言により実戦訓練が開始された。さすが訓練用なだけあって最初は全く動かない。取り敢えず倒せばいいのだ。
 魔力の込め方自体はよく分からないが、それなりの事をイメージしてみた。

「ッ!」

 すると、剣のオーラが強くなった感じがしたが、少し寒気が走った。
 模擬でも実際と同じような感じなのか。MP消費は寒気がするのか。ちょっと嫌だな。気味が悪い。
でも、実際に使っていくうちに解消されるのかもしれないな。
 相手は動かない。ならば斬るだけで終わる、と思う。
 
「よーし、それじゃあ、一撃加えてみようか。」

 走って敵に詰め寄り、「せいっ」っと一声。剣を一振り、小さな火柱が発生し消滅した。

「ちょっと熱いな。流石に、これだけじゃ終わらないよね?」

『次の敵は攻撃を仕掛けてきます。実戦では反撃か、特攻が近接攻撃の主流となります。』

 この案内が流れた後に、またゴブリンが現れた。

「『E Class Type Goblin 訓練用攻撃型ゴブリン Lv2』か。反撃か特攻って、ちょっときつくない?多分、特攻はあまりしない方がいいんだろうな。それじゃ開始っと。」

 スタート宣言が自動的にされ、ゴブリンがこっちに向かって走ってきた。
 さっきと同じように脳内で意識し、オーラを強めた。「ッ!」っと、寒気が走りながらも構えた。

「さっきよりも意識を強めてみたけど威力変わるのかな。訓練でやるようなことじゃないか。まぁ、物は試しようって言うし?ってそれどころじゃない。段々と距離が近くなってる。そろそろモーションに入るか?」

「グオアッ」っと、予想通り攻撃を仕掛けてきた。その攻撃を受け流し、「ハッ」と一振りし、真っ二つになって消滅した。

「チュートリアルはこんなもんかな?うーん、楽しみのような、楽しみじゃないような。毎回この後の事を考えるとそう思っちゃうよな。」

『これでチュートリアルを終了致します。続けたければ『継続』を、終了したければ『チュートリアル終了』に触れてください。』

「チュートリアルはー、もういっかな。」

『チュートリアル終了』に触れた。そして、いつも通り案内が流れた。

『お疲れさまでした。転送される前に初期使用武器種をお選びください。』

 無論、【特殊剣】を選んだ。

『それでは、TwilightFantasyの世界を十分にお楽しみください。』

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3,290字

『あらすじ』 友だちに誘われてとあるVRMMORPGの【Twilight・Fantasy】(略称、TF)というゲームを始めた魔奈。プレイし…

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