大和の曽祖父母について
今日は前から書くといっていた、大和の曽祖父母についてちらっと紹介しています。
まあ「おもいおもい」の本筋とはあまり関係がないかもしれませんね。
(だからストーリーに組み込もうとして省きましたし)
大和の曽祖父、準二郎さんはミヨと交際しており、口約束ですが結婚の約束もしていました。
戦時中で戦争に行くことになっても、ミヨが待っているから、ミヨを一人にするわけにはいかないから、絶対生きて帰ってくると心に決めて。
実際生きて帰ると、ミヨがなくなっていました。
自分が戦争に出ることは、国を守ること、ひいては自分の大事な人を守ることだと、心から信じていた準二郎は、ミヨがなくなっている事実を受け入れられません。
家で食事ものどを通らず眠ることもできず、部屋にこもりきりで生活します。
準二郎の両親もどう声をかけていいかわからず、どう声をかけても、準二郎は生返事しかしない。
準二郎はどんどんやつれていきます。
そんな時に、大和の曾祖母、千沙さんと出会います。
千沙はご両親の言いつけで、準二郎のご両親に用事があり準二郎の家に。
トイレに行くのに部屋から出てきた準二郎にも挨拶をするけれど、やはり生返事の準二郎。
準二郎のご両親から話を聞いて、放っておけなくなって、時間を見つけては準二郎に会いに行くようになりました。
準二郎の生返事にもめげずに明るく話しかけ、食事をとりたがらない準二郎に無理やりにでも食事させ。
少しずつ、準二郎もぽつりぽつりと会話をするようになりました。
ミヨとの思い出話を、千沙はうんうんと笑顔で聞いて、時には泣いてつらかったねと声をかけ。
二人の交流が続きます。
千沙は最初は純粋に準二郎が心配だったのですが、情が移って準二郎を好きになっていたのですが、準二郎が一番大事なのはミヨだとも思っていました。
それでも準二郎が好きで、準二郎を元気づける千沙。
準二郎もこの人となら人生やり直せるかもしれないと思い、結婚。
千沙は控えめで、自分は二番目に好かれた人。準二郎の一番はミヨなのだと思っていますが、そのことを直接準二郎に伝えたことはないです。
一緒にいられることが十分幸せだったので。
そして準二郎はいまだにミヨを忘れられないことに対して、千沙に罪悪感を抱いていました。
千沙の妊娠を気に、ミヨのことはもう忘れようと決意します。
そして夜中にこっそり、ミヨとの思い出の手紙や写真など、すべて燃やそうとしたのですが。
千沙にはすっかりお見通しで、ミヨの思い出を拾い上げ、あんなに大好きな人のものだから、大事に持っていなきゃ。
ミヨちゃんだってかわいそうですよ、と準二郎に無理やり持たせました。
準二郎はミヨとの思い出を死ぬまで部屋に取っておきましたが、この千沙とのやり取りで、ミヨに対する思いに区切りがついたのです。
そして千沙が先に病気で亡くなり、準二郎は老衰まで長生きしました。
実は、千沙は準二郎はミヨを選ぶのではないかと思っていました。
自分は選ばれなくても、今まで幸せだったから最後のあいさつのつもりで、緊張しながら、準二郎に手を差し出しました。
準二郎は、ミヨとの思いにしっかり区切りがついていたので千沙の手を取った。
ミヨを大切に思う気持ち事受け止めてくれた千沙の手しか見えてなかったのです。
ミヨは……まあ、なんというか不憫。
でもまあ、仕方のないことですね。
ミヨのこの不憫さは、自分で考えていて気に入っていたりもします。
ごめんよ、ミヨちゃん。不憫設定にしてしまって。
でも、ミヨちゃんのこと大好きだよ私。
ストーリーには直接関係ないけれど、なぜか細かく考えて、結局没にしたミヨの曽祖父母のお話でした。
ここで紹介できて満足です。
ビジュアルノベル「おもいおもい」
PC版 BOOTHにて無料配布予定
配布日未定
文字数15000文字前後
この記事は不定期更新です。