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8月19日締切|地域づくりに関する専門的な助言と具体的な支援が受けられる 地域連携アドバイザー派遣を希望する団体を募集します!

事業名:令和4年度地域資源活用・協働促進事業
主 催:鹿児島県共生・恊働センター


2022年7月18日に、かごしま県民交流センターで令和4年度 地域資源活用・協働促進事業シンポジウムが開催されました。

<会場全体の様子>

このシンポジウムは、鹿児島県が県内各地で持続可能な地域づくりに取り組む団体の活動を支援・促進することを目的に企画された、令和4年度 地域資源活用・協働促進事業のキックオフの場となっています。

また地域連携アドバイザー(以下:アドバイザー)と呼ばれる、鹿児島県が紹介する地域づくりに関して豊富な経験と知識を持つ16名のアドバイザーと、県内各地の地域づくり団体が出会い、つながる場ともなっています。

シンポジウムの最後には、地域連携アドバイザーの助言・支援を受けられる地域連携アドバイザー派遣(以下:アドバイザー派遣)についての案内がありました。
(アドバイザー派遣の案内は、本記事の最後をご覧ください)

以下では、シンポジウム当日の様子やアドバイザー(16名の内当日参加された7名)のプロフィールを紹介していきます。

<感染症対策を十分に行なった上での開催となりました>

◯シンポジウム「しる つながる ひろがる」の様子

ー導入

シンポジウムには、地域づくりに取り組む団体の代表者や地域おこし協力隊、行政職員など約30名が参加。

はじめに鹿児島県協働活動促進課の谷本課長より、共生・恊働センターの紹介と事業の目的が会場全体に共有されました。

<マイクを持っている方が谷本課長です>

全体進行を務めるのは、アドバイザーのひとりでもある株式会社スタジオグッドフラット代表取締役の市村良平さんです。

島根県生まれ。企画・プロデューサー。大学進学を機に鹿児島へ。県内で社会課題(中心市街地活性化、公共空間活用、男女共同参画、子育て支援)の解決に向けた取り組みをサポートする事業を行う。地域のあらゆるチカラが発揮される機会と環境をつくることを考えている。

<市村さんは昨年度に引き続き、司会を担当>

市村さんから本日のゴールやタイムテーブルが共有された後は、会場全体のチェックインに移っていきます。

チェックインでは3〜4人のグループに分かれて、①名前、②普段やっていること、③この場に期待することをそれぞれ話しました。

<グループに分かれてチェックイン>
<参加者それぞれの自己紹介も兼ねています>

ーパネルディスカッション

そうして緊張が緩和されたところでアドバイザーと、昨年度、同事業に参加した団体代表者をパネリストに迎えたディスカッションに入っていきます。

パネルディスカッションは前後半に分けられ、前半は種子島中種子町を拠点に活動する一般社団法人LOCAL-HOODの湯目知史さん、由華さんがパネリストとして登場しました。

2020年、地域おこし協力隊として種子島中種子町に移住。商店街にある築60年の空き家をリノベーションした物件で、地域住民が新しいことにチャレンジする際の相談事業などを行っている。

<ご夫婦で地域活動に取り組んでいます>

アドバイザーは、NPO法人がんばろう高山 前会長の立和名徳文さん

廃校を活用し、交流人口の増加に取り組んでいる。体験イベントなどは全て有料で運営し、集落の農産物を物産館へまとめて集配するサービスも実施。高齢者の生きがいにつながる取り組みにも注力している。

<日置市を拠点に活動しています>

一般社団法人E’more秋名 代表理事の村上裕希さん

2018年に一般社団法人「E’more(いもーれ)秋名」を地域住民有志と設立。空き家を活用した一棟貸しの他、町立の飲食宿泊交流拠点「荒波のやどり」の指定管理業者として、地域資源を活かした体験型観光やインターンといった外部人材導入のコーディネートを実施。

<奄美大島龍郷町で活動しています>

HUB a nice d! オーナーの山本美帆さん の3名です。

夫の転勤を機に移住した奄美大島で、空き古民家を改修したコミュニティ&チャレンジスペース「HUB a nice d!」をオープン。飲食事業の小商いや子育てママの居場所づくりなどを通して多世代間交流や創業の支援を行う。現在は、鹿児島市と奄美大島での二拠点生活を実施中。

<一般社団法人LOCAL-HOODは昨年度、山本さんからアドバイスをもらいました>

ディスカッションでは、パネリストそれぞれの紹介と一般社団法人LOCAL-HOODがアドバイザー派遣を利用したきっかけなどについて話されました。

「”やってみたい”を実現しよう」を理念に、中種子町で地域住民のチャレンジを応援するチャレンジ拠点YOKANAを運営する湯目さんは、昨年度開催された同シンポジウムに参加したことで、アドバイザー派遣について知ったそうです。

その頃のチャレンジ拠点YOKANAは、①知られていない認知の壁、②正しく伝わっていない理解の壁、③住民が相談に踏み出せない行動の壁、という3つの課題に悩んでいたと話します。

そこでアドバイザー派遣を利用し、種子島と同様に離島である奄美大島で、コミュニティスペースやチャレンジショップ運営の経験がある山本さんに相談することに。オンラインを活用しながら、現地にも足を運んでもらいました。

<熱心にメモをとる参加者の様子>

相談した結果として、

・正直、収益が伸びたり知名度が上がったりという直接的な効果はなかったが、それで良かったと思っている。相談する中で表面的な成果や数字に不安を持ちすぎていたことに気づいた。数字を追いかけるよりも「活動の芯の部分を見つめ直したり、足元の部分に目を向けた方が良いのでは?」という話を山本さんにしてもらったことがすごく良かった。

・山本さんに相談する中で、自分たち自身も"地域のやってみたいを応援するというチャレンジ"をしている最中だと気づき、誰かに支えてもらったり応援してもらえる心強さを実感できたので、今後も種子島で暮らす人たちのチャレンジを応援し続けていきたいと思った。

・近い取り組みをしている人がいても真似をするように思われないかと恐縮してしまい、相談しづらい場面があると思うが、今回は県の事業ということで安心して相談することができた。

・売上といった目先の数字よりも、小さく産んで大きく育てるという大切なマインドを教えてもらえたのも良かった。

といった感想があげられました。

<ディスカッションの様子>


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後半は、姶良市北山で活動する北山校区コミュニティ協議会の内甑達也さんと、山下えりかさんです。

北山は、姶良市内から車で20分ほどの北部に位置していて、北は薩摩川内市、東は霧島市、西は鹿児島市に面している。協議会では農業体験やイベントの企画・運営など、コミュニティ全体で地域おこしに取り組んでいる。

<左が山下さん。右が内甑さんです>

アドバイザーは、NPO法人頴娃おこそ会 副理事長の加藤潤さん

「地域総力戦のまちおこし」を合言葉に、番所鼻自然公園をはじめとする地域資源の発掘・活用・マップ作成、商店街の古民家再生など、地域に根ざした幅広い分野のまちづくりに取り組む。

<北山校区コミュニティ協議会は、NPO法人頴娃おこそ会の加藤潤さんのサポートを受けました>

NPO法人地域サポートよしのねぎぼうず 理事長の永山恵子さん

2005年、NPO法人を設立。高齢者や子育て中の方々の生活支援を実施。その他、自主防犯組織の運営や、地域活性化のためのイベントの開催など、地域おこし活動に取り組んでいる。

<鹿児島市吉野町を中心に活動しています>

サンカイ・プロダクション合同会社 代表の四元朝子さん です。

文化芸術に関わるマスメディアPR、デジタル&フィジカルプロモーション、アーカイブ制作など、多様な手法で広報活動を行う。2016年、広報活動のためのサンカイ・プロダクション合同会社を設立。2021年より、galleryHINGE(鹿児島市)の共同運営を株式会社スタジオグッドフラットとスタート。

<galleryHINGEは加治屋町にあります>

北山は姶良市の中でも特に高齢化が進んでいる地域ですが、北山校区コミュニティ協議会 会長の内甑さんが中心となり、地域づくり活性化事業としてイベントを開催したり、ふるさと納税の返礼品「黄金北山筍」で自主財源づくりに取り組んだりと幅広い活動を行っています。

そんな内甑さんと一緒に、事務局長の山下さんは看護師の経験を活かして、コミュニティナースとしても活動しています。

コミュニティナースとは?
職業や資格ではなく実践のあり方であり、「コミュニティナーシング」という看護の実践から ヒントを得たコンセプト。地域の人の暮らしの身近な存在として 「毎日の嬉しいや楽しい」を一緒につくり、「心と身体の健康と安心」を実現する。

参考:Community Nurse Company

アドバイザー派遣は、今後力を入れていきたいと考えている移住者誘致を目指した空き家再生と、コミュニティナース活動に対するアドバイスをもらう形で実施されました。

相談内容をふりかえりながら、

・昨年、同シンポジウムに参加して「地域で何かしよう」という思いは生まれたものの、どうして良いのかわからなかったため、アドバイザーの加藤さんに現地に足を運んでもらい北山を見てもらうことにした。

・移住者を増やしたい思いはあったものの「空き家を再生したところで、そもそも北山は移住者が住みたいと思える地域なのか?」という部分が引っかかっていたので、その点も含めて相談。

・外からの視点で北山を見てもらうことで、地域にどんな魅力が眠っているかを教えてもらった。その中で、「昔お蕎麦屋さんだった建物を再生できないか?」という話が具体的になってきた。

・また加藤さんに「コミュニティナースの活動がすごく面白い」と言ってもらい、それをどうやって広めていこうか? という話になり、広報活動用の動画を撮影した。

・相談中に空き家の改修を始められたわけではないが、地域の魅力や価値を見出すという意味では、自分達とは違った視点を持っている加藤さんに相談し、アドバイスをもらえたことはすごく良かった。

・今後は空き家を改修し、お試し居住ができるようなモデルハウスづくりや、お蕎麦屋さんだった建物を改修し、コミュニティナースの拠点として活用していけたらと考えている。そのための一歩となる、補助金の採択も決定している。

といった内容が語られました。

<今度の活動にも注目です>

ー交流会

パネルディスカッション終了後は、①情報発信と拠点づくり、②積み重ねる地域づくり、③地域の捉え方と活かし方という3つのテーマに分かれて交流会が行われました。

分科会形式のため、参加者はそれぞれ興味がある会場へ移動し、アドバイザーやパネリストとの交流を通して、自身の活動へのヒントを得たり、アドバイザーそれぞれの専門分野に触れる時間となりました。

①生む、拡げる、巻き込む 〜情報発信と拠点づくり〜

<交流会も自己紹介からスタート>

②続ける、寄り添う、支える 〜積み重ねる地域づくり〜

<参加者からの質問に答える時間もありました>

③見つける、創る、繋げる 〜地域の捉え方と活かし方〜

<少人数ということもあり深い話題になることも>

ーふりかえりと全体への共有

シンポジウムの終わりには、それぞれの会場でどんな内容や思いが語られたのか、各会場の代表者から全体に伝えられました。

<それぞれ充実した時間となったようです>

そうしてチェックインと同じように3〜4人のグループに分かれ、それぞれが得た学びや感想を共有。

<次につながる名刺交換も盛んに行われていました>

最後は鹿児島県よりアドバイザー派遣の案内の後、閉会となりました。

<皆さん、終始楽しそうでした!>

◯地域連携アドバイザー派遣について

アドバイザー派遣を利用すると、パネルディスカッションでお話しされた種子島中種子町の湯目さんや姶良市北山の山下さんのように、地域づくり活動における課題や不安点について、アドバイザーから専門的な助言と具体的な支援が受けられます。

アドバイザー派遣にかかる謝金や交通費に関しては、鹿児島県が負担。派遣可能な団体は最大4団体で、1団体につき原則3回までアドバイスが受けられます。
(状況によりオンラインでの対応も含まれます)

・申請期間
令和4年7月20日(水)〜8月19日(金)午後5時まで

・申請方法
郵送または、申請書持参(郵送の場合も8月19日必着)

・対象者
地域コミュニティ組織、NPO法人、ボランティア団体など

・実施期間
派遣団体決定日(令和4年9月頃)〜令和5年2月5日(日)まで

シンポジウムに参加されなかった地域連携アドバイザーのプロフィールと専門分野はこちらから

募集要項や申請書に関しての詳細は、共生・協働センターのHPをご確認ください。

申請書作成に不安がある方は、HPの様式集の中に具体例が記載されているので、ぜひ一度目を通してみてください。

◯お問い合せや連絡先

お問い合せなどは、下記の連絡先へお願いします。
地域づくりに取り組む皆さんからの申し込み、お待ちしています!

鹿児島県共生・協働センター
〒892-0816 鹿児島市山下町14-50
かごしま県民交流センター 東側1F    
TEL 099-221-6605(直通)FAX 099-227-2247
E-mail: p-kyodo@pref.kagoshima.lg.jp

事業名:令和4年度 地域資源活用・協働促進事業
主 催:鹿児島県共生・恊働センター

◯関連リンク

昨年度のシンポジウムの様子や、アドバイザー派遣の様子については以下の記事をご覧くださいませ。


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ふくしまかざり|かざぐるま
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