主人公のいう「守るものがあるから強くなれた!」がしっくりこなかった人への、新たな解答

よくスポーツ漫画とかで

「全てを捨てて、一人だから強くなれる」
vs
「周りを捨ててないから、強くなれる」


のライバル(orボス)vs主人公バトルみたいなのあるじゃないですか。

これ、ライバルの理屈が「周りに割く時間や意識を、自分の練習とか向上に全部あてたりできるから、その分強くなれるよね」みたいな理論で。

対して「主人公が、皆がいるから強くなれるんだ!」とか「守るものがあるから強くなれるんだ!」みたいに返してて。

でもこれ、ライバルの言ってるのはマジでわかるんだけど。主人公の理屈が、なんか色々理屈をすっ飛ばしてて、どうもな。

なんか綺麗事で、納得感や、解像度低い気がするんだよなあって、昔から悩んでたんですけど。

あ、ここでいう「周囲」は、力を与えてくれる師匠とか、研鑽の同格の仲間とかそういうのじゃなくて。「基本、足手まとい」みたいな、ヒロインとか子どもとか、そういう存在についての話ですね。

この存在に対して「守りたいから強くなれる!」という意思で、ライバルを跳ね返すのが、まあ、わかるけど……うーんって思ってたんですよね。

ライバルの意見を覆すほどかな……みたいな。一人だから、家族とかがいないから、全リソースをそこに突っ込んで、得れる強さってのも間違いなくあるしなあってところで。

※実際、これをやってしまうから、家族の事を考えてプロ引退した人もいる

でもまあ、エンタメだから綺麗事によるのはしょうがないか……。
しっくりはこないけど……と。

と、長年思っていたところ。

そこに「答え」を出してくれた話をついに目にしました


それは、あるプロゲーマーの対談かなんかで。

「昔は、ゲームしか自分にはない。そこを失ったら何もないんだ!って追い込んだメンタルでやってたけど、やっぱそれだと、大事な場面ほど、緊張で押しつぶされてしまって、視野や動きに余裕がなくなるし、手とか重圧でガチガチに固くなって動かなくなったりする」

「でも、家庭もってからは。ゲームだけが自分の全てじゃない。ここで負けても、支えてくれる人がいる。自分の価値はなくならない。という感覚で。だから、動きに余裕もできるし、メンタルもリラックスしていけるようになる。結果、強くなった

と話してて。僕はそれをきいて

「なるほど!それはとてもしっくりくるな!」


と、膝を叩いたのです。

「守るものがある力とはそれか!」みたいな。

「◯◯だけではない自分の価値」
「そこで負けても、自分を必要としてくれている。自分の魅力を感じてくれている人たちから受ける、自己肯定感への恩恵」
「そこからくる、悪いプレッシャーからの開放」

これなのか!と。

これ、この「重圧(プレッシャー)」というのは、本当に、わるく働くと。
選手からパワーを奪うんですよね。

よく「練習は裏切らない」とかいうじゃないですか。

でもあれ、全部が正解ではなくて。

時々プロゲーマーたちがいうのは。

「練習しすぎて負けた」です


それは、練習の過程で学びを得たのが間違ってたとかではなくて。
メンタル面の話。

「こんだけ練習したからには、絶対に絶対に負けられない」という。

「失うものへの恐怖」が勝ちすぎてる状態。
これが「重圧」となって本番で襲ってくる。
そしてそのせいで、手が動かない。頭が動かない。
予想外があると、すぐパニックになっちゃう。

そこには、良い意味での「ラフさ」がなく。
緊張を楽しむ気持ちもない。

簡単にいうと「気負いすぎ」ですね。
それがよくなかった、という話は、プロゲーマーは時々します。
そして、練習しすぎると、そのモードになっちゃうことがあって。
それをコントロールしないといけないだよな、的な。

プロは「プレッシャー」とどう戦うかは、よく話してますね

話が少しそれましたね。

言いたいことは

「重圧」というものは、それだけ超一流の人であっても、実力を大きく低下させてしまうし。


そこから逃れるのも、一流であっても……というか、一流であるからこそ容易ではない、ということです。
一流であるほど舞台は大きくなりますし、舞台が大きければ、どんな人でも緊張はします。

そして、その重圧をうむケースの1つに。「孤独」があると。

「それしかない」「負けられない」「失えない」と思うと、思えば思うほど動けなくなる。「負けられない」と思いすぎることが「負けやすくなる」という理不尽な状況に突っ込んでしまう
「プレッシャー」とはそれほどまでに凶悪な存在

しかし、そこに。例えば、恋人がいる。妻がいる。家族や子どもがいる。
自分を必要としてくれ、価値を認めてくれる人がいる。

「負けても大丈夫」と思える。この一見ゆるい感情が
だからこそ「重圧から開放され負けづらくなる」という。

それが「一人じゃない人の強さ」


実に得心がいきました。

この話が、何かの創作の助けになれば幸いです

おわり

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※ちなみにあとはシンプルに「やらなくちゃいけないけど、やりたくない雑務(書類仕事とか、税金とか、掃除洗濯とか、連絡や手配業務とか、地域の顔つなぎとか)を、代わりにやってくれるから助かる」とか身も蓋もないのもあります。いやリアルだけど……。


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風倉@こぴーらいたー作家
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