天皇の同一性③


男系で続いていた天皇制に女系天皇を認めてしまうと、天皇制が途切れるといった主張がある。
一方、女系でも天皇の子供なのだから継承権があるという主張もある。

これは、何をもって天皇制が続いているのかという同一性の問題である。
さらに言うなら、どのくらい変容を許すのか?という議論になる。

まず、男系から女系が変容の一つである。
ただし、天皇の血統だから女系OKという理屈は実はよくわからない。
民間から優秀な人材を募って天皇にしても良いし、時には外国から採用すれば、グローバルな時代に合ったより良い皇室になるかもしれない。
男系にこだわる必要もないならば、血統にこだわる必要もない。

上記では、男系から女系、民間、外国人までの変容の例を示したが、どの時点までの変容を許せるだろうか?
皇室典範なりルールを変更して、誰でも天皇になれるようすれば継承問題は一気に解決され、引き続き「天皇制」は続いていく。
「天皇制」を箱とイメージするなら、その箱に入る「人」は誰でもよいのだ。

天皇という「人」男系なり血筋が大事で、それあってこその「天皇制」でしょ、という話なら上記の話は破綻する。

となると、やはり、どこまでの変容を許すかの話で、
「なんで男系にこだわるんですか?」
という問いがあるなら
「なんで血統にこだわるんですか?」
とも問えて、これに説得力のある答えが必要である。

変容を許す、もしくは認めるとは、
例えばどんな理由や理屈があるのか?(次回へ


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