【遊戯王マスターデュエル】魔鍵先攻ワンキル「魔鍵アトランタル」解説(動画あり)
こんにちは。遊戯王マスターデュエルにて〈魔鍵〉テーマを使用した先攻ワンキルデッキをまたしても構築しましたのでご紹介します。
前回は「黒庭アスラピスク」のギミック一本で先攻ワンキルする構築を紹介しました。その際、以下のように述べました。
すなわち「黒庭アスラピスク」でワンキルするならば、〈魔鍵〉テーマが最適解とは言えないのです。自分としても不完全燃焼だったので、さっそく新たなワンキルルートの開発に着手しました。思い立って半日で完成しましたが、なかなか難産だったので経緯を記しておきます。
まず目を付けたのが《No.6 先史遺産アトランタル》。前回の構築で、ボウテンコウでレベル6の竜星モンスター、セフィラシウゴにアクセスできるとわかっていたからです。その素材として、バトスバスター+カリスライムの初動から調達できるレベル6の儀式モンスターを調べていると、すごそうなモンスターがいました。《リヴェンデット・スレイヤー》です。墓地へ送られたときの効果で儀式魔法をサーチしながらレベル2モンスターを場に残せます。しかも専用儀式魔法は墓地からの召喚に対応している。このために存在するとしか思えません。
〈ヴェンデット〉ギミックを2本目の軸に、《HSR魔剣ダーマ》も使った(ダジャレではなく本気)アトランタル複数展開からのワンキルルートの開拓を始めましたが、オライオンやゾンキャリでは展開が伸び切らず、暗礁に乗り上げました。
ここで、前回採用した《幻獣機コルトウィング》のレベル変動効果に着目。
トークンが2体存在する状態でのコルトウィングのレベルは10です。すなわち、《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》による2000バーンが視野に入ってきます。素材をEXデッキから調達するにあたって、高レベルを出しやすく後続を用意できる《ルイ・キューピット》もバーン効果があり、自然に組み込めます。バーンが過剰なのでアトランタル連打は見送り、アトランタル→グスタフ・マックス+αを狙うことに決定。レベル7が簡単に出せそうなので《ダーク・ダイブ・ボンバー》を採用し、結果的にぴったり8000バーンを決めるルートに行きつきました。
解説動画
デッキレシピ
展開解説
今回はカードの前に展開を解説します。
例によってバトスバスターとカリスライムの2枚(+コスト1枚)初動です。デッキ枚数は多めですが、バトスバスターとそれにアクセスできる札が合計15枚、初手に引く確率は8割以上なので、かなりの安定感があります。
今回は初手に《魔神儀-カリスライム》《魔鍵銃-バトスバスター》の2枚を引いたと仮定して説明します。
《魔神儀-カリスライム》の効果を発動。手札を1枚捨てて、デッキから《魔神儀-キャンドール》を特殊召喚。効果で《魔神儀の祝誕》をサーチ。
《魔神儀の祝誕》を発動。《魔神儀-キャンドール》をリリースして《魔鍵銃-バトスバスター》を特殊召喚。効果で《魔鍵施解》をサーチ。
《魔鍵施解》を発動。発動時の効果処理で《魔鍵銃士-クラヴィス》をサーチ。起動効果で《魔鍵-マフテア》をサーチして手札を1枚デッキに。
《魔鍵銃士-クラヴィス》を通常召喚。
《魔鍵銃士-クラヴィス》と《魔鍵銃-バトスバスター》で《No.60 刻不知のデュガレス》をエクシーズ召喚。
《No.60 刻不知のデュガレス》の効果で、素材を2枚墓地に送り、蘇生を選択。いま墓地に送られた《魔鍵銃-バトスバスター》を蘇生。
《魔鍵銃-バトスバスター》と《No.60 刻不知のデュガレス》でハリラドンブンボーグ。
幻獣機トークン1体と《ブンボーグ001》で《ルイ・キューピット》をシンクロ召喚。レベルを5に変更。
幻獣機トークン1体と《ルイ・キューピット》で《カラクリ大将軍 無零怒》をシンクロ召喚。《ルイ・キューピット》の効果で800ダメージを与え(相手ライフ7200)、《クリエイト・リゾネーター》をサーチ。《カラクリ大将軍 無零怒》の効果で《カラクリ樽 真九六》をリクルート。
《カラクリ大将軍 無零怒》と《カラクリ樽 真九六》で《フルール・ド・バロネス》(任意のレベル10シンクロ)をシンクロ召喚。
場にレベル8以上のシンクロモンスターがいるので《クリエイト・リゾネーター》を特殊召喚。
《幻獣機アウローラドン》の効果を発動。幻獣機トークンと《クリエイト・リゾネーター》をリリースして《幻獣機コルトウィング》をリクルート。強制効果で幻獣機トークン2体を生成。機械族が同時に特殊召喚されたので《ブンボーグ001》を蘇生。
レベルが10になった《幻獣機コルトウィング》と《フルール・ド・バロネス》で《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》をエクシーズ召喚。
手札の《魔神儀-カリスライム》を墓地へ送って墓地の《魔神儀の祝誕》の効果を発動。自身を手札に戻し、《魔神儀-タリスマンドラ》をリクルート。効果で《リヴェンデット・スレイヤー》をサーチ。
《魔神儀の祝誕》を発動。《魔神儀-タリスマンドラ》をリリースして《リヴェンデット・スレイヤー》を特殊召喚。
《リヴェンデット・スレイヤー》と《ブンボーグ001》で《シューティング・ライザー・ドラゴン》をシンクロ召喚。《ゾンビーノ》を墓地に送ってレベルを3に変更。《リヴェンデット・スレイヤー》の効果を発動。《リヴェンデット・ボーン》をサーチし、《ヴェンデット・ストリゲス》を墓地へ。《ヴェンデット・ストリゲス》の効果を発動。手札の《リヴェンデット・ボーン》を見せて自身を蘇生。
《ヴェンデット・ストリゲス》と《シューティング・ライザー・ドラゴン》で《源竜星-ボウテンコウ》をシンクロ召喚。《炎竜星-シュンゲイ》をサーチ。起動効果でデッキから《天威龍-アーダラ》を墓地に送り、自身のレベルを1に変更。
幻獣機トークン1体と《源竜星-ボウテンコウ》で《虹光の宣告者》をシンクロ召喚。《源竜星-ボウテンコウ》の効果で《秘竜星-セフィラシウゴ》をリクルート。
《リヴェンデット・ボーン》を発動。手札から《炎竜星-シュンゲイ》を、墓地から《ゾンビーノ》を除外し、墓地の《リヴェンデット・スレイヤー》を儀式召喚。
《秘竜星-セフィラシウゴ》と《リヴェンデット・ボーン》で《No.6 先史遺産アトランタル》をエクシーズ召喚。墓地の《No.60 刻不知のデュガレス》を装備し、起動効果で墓地に送って相手のライフを半分に(相手ライフ3600)。
墓地の《天威龍-アーダラ》を除外して効果発動。除外された《炎竜星-シュンゲイ》をサルベージ。
《虹光の宣告者》と《No.6 先史遺産アトランタル》を墓地へ送り、EXデッキから《旧神ヌトス》を特殊召喚。《虹光の宣告者》の効果で2体目の《魔鍵銃-バトスバスター》をサーチ。
《魔鍵-マフテア》を発動。フィールドに通常モンスター(幻獣機トークン)がいるので、デッキから任意の通常モンスターを墓地に送り、《魔鍵銃-バトスバスター》を儀式召喚。
幻獣機トークン1体と《魔鍵銃-バトスバスター》で《ダーク・ダイブ・ボンバー》をシンクロ召喚。
《旧神ヌトス》の効果を発動、手札の《炎竜星-シュンゲイ》を特殊召喚。
《旧神ヌトス》と《炎竜星-シュンゲイ》で《御影志士》をエクシーズ召喚。起動効果で《ブロックドラゴン》をサーチ。
墓地から任意の地属性3体を除外して《ブロックドラゴン》を特殊召喚。
《ブロックドラゴン》をリリースして《ダーク・ダイブ・ボンバー》の起動効果を発動。1600ダメージを与える(相手ライフ2000)。
《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》の起動効果を発動。2000ダメージを与えて勝利。
工程5.~7.が個人的にはコロンブスの卵でした。アトランタル複数展開を狙っていた時はデュガレスの蘇生効果を展開の後半で使おうとしており、このルートの開発中も同様にしていましたが、そうするとデュガレスを墓地に送る手段が必要になってくる。ここで躓いたので、いっそのこと最初に墓地に送ってしまったらどうだろうかと試してみたところ、すんなり最後まで行けちゃいました。普通のハリラドンブンボーグでは無理だったでしょう。〈魔鍵〉&〈ヴェンデット〉のギミックの展開力のなせる業です。
また、19.及び21.も気に入っています。アーデクの除外効果は(自分のみならず相手にとっても)展開の制約となることが多いのですが、ここではあえてカードを除外させることでアーダラで回収し、再利用しています。なかなか珍しい使い方ではないでしょうか。
主要カード解説
前回解説したカードについては割愛します。
《ゾンビーノ》
地属性・アンデット族のレベル4通常モンスター。攻撃力が2000あるのでいざとなれば殴りに行き、地属性なのでブロドラのコストにもなれます。フレーバーテキストもいい。《PSYフレームギア・γ》&《PSYフレーム・ドライバー》
言わずもがなの強力手札誘発。今回は〈カラクリ〉の採用でデッキ枚数が膨れたので、手札事故を避けるためにあえてデッキ枚数を増やすことにし、結果として汎用誘発の枠が空きました。《PSYフレーム・ドライバー》が《高尚儀式術》のコストにもなれるので好相性。γを引いているときは、カリスライムへのGやうららを無効にしたうえでΩまで出せるのでかなり安心できます。《ヴェンデット・ストリゲス》
どこからでも墓地へ送られた場合に手札の〈ヴェンデット〉カードを見せるだけで蘇生できるレベル2。この効果で蘇生すると場から離れるとき除外されます。カリスライムにアクセスできないがバトスバスターが出せてこれと〈ヴェンデット〉カードを引いている、という初手の場合、これを通常召喚して手札にバトスバスターを用意してハリラドンブンボーグすると、「バロネス+アーデク&Ω&DDB」ができます。
盤面にアウローラドン、幻獣機トークン×3、001、ストリゲス(ハリファイバー召喚のタイミングで蘇生)の状態から、
1. トークンと001で塁球→カラクリ→バロネス。
2. リゾネーター特殊召喚。ストリゲスとリゾネーターでボウテンコウ、シュンゲイサーチ。ボウテンコウとトークンでΩ。シウゴをリクルート。Ω起動で盤面を空ける。
3. シウゴとトークンをリリースしてコルトウィング。トークン×2が出て001蘇生。
4. トークンと001でアーデク。
5. シュンゲイをリリース(除外)してマフテアでバトスバスターを儀式召喚。トークンとバトスバスターでDDB。《リヴェンデット・ボーン》
普通の儀式魔法同様、手札・フィールドからリリースするか、墓地のアンデットを除外することで〈ヴェンデット〉を手札・墓地から儀式召喚する。同名ターン1はなく、リリースと除外を混ぜることもでき、レベルもぴったりでなくていいというゆるゆる条件。強い。《リヴェンデット・スレイヤー》
儀式召喚したうえで墓地へ送られると、〈ヴェンデット〉魔法罠をサーチ&〈ヴェンデット〉モンスターをデッキから墓地へ。今回採用した2枚のセットと組み合わせれば、実質的にこのカードは「2回出てきてレベル2モンスターがついてくるレベル6」というわけのわからないスペックになる。《高尚儀式術》
手札の通常モンスターを素材にデッキから儀式召喚する、《高等儀式術》の逆。出したモンスターは相手エンドフェイズにデッキに帰りますがワンキルすれば関係なし。ピン挿しです。《クリエイト・リゾネーター》
場にレベル8以上のシンクロモンスターがいればチェーンブロックを作らず特殊召喚できるレベル3チューナー。守備力が600なので塁球でサーチが可能。《ルイ・キューピット》
レベル4のシンクロチューナーで、使ったチューナーのレベル分、自身のレベルを上げるか下げる強制効果持ち。シンクロ素材として墓地へ送られると、召喚されたモンスターのレベル×100のダメージを与え、おまけ(?)で守備力600のモンスターをサーチできる。今回はレベルを3+1+1=5として〈カラクリ〉ギミックにアクセスし、そこそこのバーンダメージを与えています。《No.6 先史遺産アトランタル》
今回の主役。登場時墓地の〈No.〉を装備し、この効果で装備したカードを墓地に送ることで相手のライフを半分にする。相手ライフが8000の状態で使うのがもっとも効率がいいわけですが、今回は先に800ダメージが入っても綺麗に削り切れました。《ブロックドラゴン》
墓地の地属性を3体除外するだけで手札・墓地から出てくるレベル8岩石族。場から墓地へ送られるとレベルの合計が8になるようにデッキから3枚まで岩石族をサーチできる効果を前回は活用しましたが、そもそも《御影志士》という縛りのないレベル4エクシーズからアクセスできる特殊召喚モンスターの時点でちょっとおかしい。今回は簡単に出せるレベル8として、DDBで射出するために採用。《ダーク・ダイブ・ボンバー》
古の汎用レベル7シンクロモンスター。自分のモンスターをリリースしてそのレベル×200のダメージを与えるシンプルな効果で、今はエラッタされて同名ターン1になりました。出れば1400ダメージが確約されるので、エラッタされた現在でも十分強力だと思います。
抹殺+二ビルを採用すればニビルケアもできますが、期待値等を考えるに、Gやうららを確実に止めていくのが現実的だと思います。
おわりに
〈魔鍵〉と〈ヴェンデット〉の併用は非常に汎用性が高いと思います。具体的には好きな魔法カードを確定でサーチする、といった動きにつなぐこともできます。単純にバロネスが簡単に出せるというだけでも強いので、普通の〈魔鍵〉デッキに投入するのもアリではないでしょうか。
……あと、ライフピッタリボーナスを狙わないなら《ガガガガンマン》入れればいいと思いました。