ラクダと猫とわたしの三人旅

October 09, 2010

先日ツイッターにこう、つぶやいた。

『昨晩夢を見ました。ラクダと猫とわたしで旅に出る夢を見ました』と。

そうしたら「楽しそうやね」や「私も旅にでたくなりました」、「桃太郎みたいやね」という感想をいただいた。

そう、私はあなたたちの夢を打ち砕くべく、その夢の真相を明らかにするのである。
(CMあけ的導入)

ラクダと猫(私が以前飼っていた猫)と私は、ある町を歩いている。
ラクダの上に猫が乗って、とかそんな童話っぽい感じではなく
それぞれが、瀕死の状態で這うように歩いているのである。
戦地から命からがら帰ってきた3人組である。

本当は、私はなぜか傷ひとつなく元気なんだけど申し訳ないような気がしたので
ちょっと足をひきずったフリとかしてみたりして。

まわりは稀有なものを見るような目で遠巻きに眺めている。
「わたしたちは戦地から帰ってきたんです」と同情を引こうという気持ばりばりで叫んでみたが完全に無視される。

さて、いよいよ3人組のひとり、猫が動けなくなり力尽きてしまう。
しかし、ここは戦場を戦い抜けてきた者たち。
そのまま動じることなくラクダとわたしは、先へ急いだ。

しばらくすると水飲み場があり、立つのもやっとなラクダにペットボトルに水を汲み飲ませてやる。
「たくさんお飲み」と親切な言葉をかける私。ここはちょっと、童話風な語り口調。
ラクダは、ものすごい勢いで吸い込むように飲みはじめた。吸引力のすごい掃除機を思わせるくらいの大きな音をたてながら。
「そんな大きな音たてるなや、みんな見るやんけ」と心の中で思いながら水をやり続けた。
ちょっとだけ、これでラクダが復活したら乗せてもらえるかも、という気持も隠しながら。

しかし私の思惑通りにはいかず、ラクダはとうとう動けなくなった。
にもかかわらず「そんな真ん中で倒れたら、通る人に迷惑やから、はしっこに寄り!」とこんな場でも気をきかす私。それもさっき、同情を引こうとして完全に無視した人たちに対して。
鬼のように強引にラクダを引っ張った。

おしまい。

えーーーーつ!ってゆうても、所詮夢だもん。オチなんてないもん。
もし付け加えることがあるとすれば、夢の中では「ラクダ」という名詞がどうしても出てこず
ずっとラクダのことを”ロバ(ろば)”って呼んでたことくらいです。
あと、この夢の第二部は、猫が復活してました。ラクダはいませんでした。

どうか、ロバって呼ばれ続けたラクダ目線の夢をどなたか見てラクダの気持ちを報告してください。

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