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kazのこんなカメラ⑪PETRI MF-1
Twitter上、少なくとも私のTLで確認できる限りでは何故か最近若い世代にPETRIのカメラが人気があるようだ。
え?何?集団催眠?
とはいえペトリのカメラ、決して悪いものではない。
シャッター周りが割と不安で故障品掴む率が高いのが難点ではあるが、動いていれば勿論しっかり写るしペトリのレンズは正直いい写りをすると思ってもいる。
PETRI FA-1 + EE Auto C.C Petri 55mm F1.8
今日はそのPETRIが販売したM42機、MF-1について見ていきたい。
そもそもこのカメラを購入した理由を説明したい。
デジタル一眼で使っていたロシアンレンズを活かそうと、私が最初に購入したM42がPRAKTICA PL NOVA Iである。
これは自家現像も含めて色々な事を教えてくれたカメラだったが、暫く使っているうちにとうとうミラーがアップしたままで下がらなくなってしまった。
(後に回復)
すわ一大事、という事で急遽代替のM42機を探したわけだ。
ところで私はこのカメラをジャンク含めて3台持っている。
そんなに好きなのか。
いや、実はそういう理由ではない。
あちこちで買ったんだけどギリギリちゃんと動くのが3台目だった、という話だ。
1台目はヤフオクで買ったが、数度のテストの後シャッタースピードが不安定なのが気になり、確認しようと空シャッターを切っているうちにシャッターがスタックしてしまった。
2台目はebayでアメリカから輸出仕様のCarena名のMF-1を購入した。
本来アメリカ国内のみの発送品だが、ebayのグローバルシッピングプログラムで輸入した形となる。
しかし、外箱に明らかに靴やタイヤに踏まれた痕などがありレンズは割れてボディは歪んだジャンクとなって届いた。
GSPの宅配を請け負うセイノーエクスプレスに苦情の電話を入れたが、「どの段階で付いたものかわからない」。
カード会社経由でebayに返品を申し込み、返金はされたものの手元の残骸が直るものではない。
ebayに関してはいずれ書こうと思っているが、グローバルシッピングプログラムの文字が出てくると私は冷や汗をかく。
3台目はペトリなどのブランドに滅法強いカメラ屋さんで「整備済・スローシャッター1秒だけ不安定」というものを買った。
ペトリのカメラ全般が悪いわけではないが、ペトリ倒産前に生産されたこのカメラに関しては特にシャッター周りが弱い。
完全に直すことは出来なかったそうだ。
なぜ他にもM42スクリューマウントカメラがある中でMF-1に拘っていたのか。
実はこのカメラ、金属ボディに見えるが一部を除いてプラスチック。
その上かなりボディサイズが小さい。
M42一眼レフなのにレンジファインダー機のKIEVより小さいのだ。
このボディにソ連の誇るIndustar-50-2を付けると総重量がフィルム込みで550g前後。
(ボディ450g レンズ73g フィルム30g)
私はこれより軽いM42マウントカメラを知らない。
性能的には明らかに1977年に発売されたカメラと思えないほど旧態依然としている。
なんと言っても10年以上前のPENTAX SPとスペック上は変わらないのだ。
だが、見方を変えればPENTAX SP相当の性能を保ったままで200g近い軽量化と小型化に成功している、と表現してもいいはずだ。
さて映り。
シャッター部分がやや弱いとはいえ、そこは通常のM42カメラ。
普通に撮れば普通に写る。
モノクロがやたらガサガサしているのはレトロパンで撮ったものだからだ。
私イチオシのTAMRON SP MACRO 90mmF2.5と組み合わせると特に取り回しがよい。
タムキューはいいねぇ。
残念ながらこのカメラに付いていたのはPETRI純正のレンズではなく、マミヤのセコールレンズだった。
これはこれで中々よく写る。
しかしこの軽いカメラを運用する際は、実絞りのため運用に多少の不便があったとしてもIndustar-50で軽さの限界に挑戦したい。
実はこれはMF-1+Industar-50のコンビで撮ったもの。
フィルムは先ほど同様レトロパンだが。
そんなわけで、MF-1。
何気に侮れない携帯型M42カメラとしてお勧め出来る。
ただし出来るだけ良いものを狙おう。
kaz