第66回フィルムさんぽ(多重露光回)に参加した件
前回のフィルムさんぽイベント後、緊急事態宣言他の影響もあって、本来8月に予定されていた多重露光回が延期となり10月開催となった。
私はコロナ上がりで中々体調が回復しなかったが、先週くらいからそろそろ写真撮りに行こうかな~、と思っていたところ、本来募集期限を過ぎたこの多重露光回にキャンセル枠が出て滑り込むことにした。
元々私は多重露光はそんなに得意じゃない。
と、いうか多重露光機能を持ったカメラを殆ど持ってない。
じゃあ普段はどうやってるのかというと、年代的に巻き上げとシャッターが連動されていないカメラなら山ほど持っているのでそういうカメラでたまーーーにやる程度なのである。
たまーーーにやった例
と、言うわけで世間のミナサマほど私は多重露光の技術や知識がないので、講師の先生をお呼びして集中的に学べる今回の講座は大変為になると判断したのだ。
さて問題が一つ。
先述した通り、私は多重露光機能を持ったカメラを殆ど持っていない。
まあいつも通りに非連動のオールドカメラを使ってもいいのだが、今回は少し状況が違う。
CONTAX139 Quartz。
たまたまこのカメラを購入していたのである。
詳しくは次回にでも説明したいが、元々大文字CONTAXではこの機種が気になっており、カメラ屋さんで綺麗な物があったので即購入した。
ワインダーもあるぞ!!
で、このカメラはちゃんと多重露光機能が付いている。
本来は購入後にテスト撮影する予定だったが、運悪くコロナウイルスに掛かって入院してしまったのでぶっつけ本番でのチャレンジだ。
今回はゴトウヨシタカ先生を講師と迎えて、まずはセミナー形式で多重露光のレクチャーを行う。
ゴトウ先生はとても気さくで面白かった。
多重露光の原理そのものは知っていたが、応用テクニックやお悩み解決もあり充実していた。
その後、横浜市内を数ヶ所周り実際に撮影を行う。 何せコロナ帰りの身分で体力的に疑問な部分もあったが、比較的近場での撮影ということもあり問題なく撮影を行えた。
ちなみに台風一過で勿論晴れだ。
私の隠しスキルの「超晴れ男」の威力を見よ。
さて、実際の撮影の方だが、まずはカメラから。
西側のカメラめっちゃ使いやすいよね。
たまに日本のカメラを使うと技術格差で呆気に取られてしまうほどだ。
多重露光も問題なく出来……るんだけどヒューマンエラーで多重になっていない写真もそこそこ。
空に一段感度を下げて露出を合わせ、この暗めに映した横浜税関などに他被写体を重ねるつもりだった。
多重スイッチが微妙に弄りにくいな、と感じた。
多重スイッチを操作している状態だと露出補正ダイヤルがロックフリーになってしまうので、ちょっと操作を間違えると感度設定もおかしくなってしまう。
露出スイッチ操作時に露出補正ダイヤルを弄ってしまった失敗例。
構図の元ネタはアクマイザー3のOPです。
後は実際に試した多重露光写真を見ていただこう。
上下反転撮影。このカマボコビルの名前は昨日知った
ビッグエコー(こだま)だから
上下反転。少しずれたけどなんかおもしろい感じ
まず45mmテッサーで空を撮り、90mmタムキューで自分の腕時計を撮影
これは雰囲気的には好きなんだけど、使ったフィルム(SFL Cinema 250D)の映りの特徴として白がトび気味で青が色褪せてレトロチックに映るため、青空がなんだかわけのわからない感じに映ったのでボツ。
エクターで撮れればもっとよかっただろうか。
まずタムキューで最大接写で参加者さんの目を撮らせてもらい、そこに45mmでコスモスの花を撮影。
目を撮らせて貰うのに申し訳なさを感じた。
(レンズが目の前まで接近するのでかなり怖いと思う)
先述の通り、白が飛び気味で青空が退色している為、多重素材として月と雲を映しこむのは成功したがちょっとインパクト不足。
これは逆にちょっとレトロで正解だったパターン。
商業施設の壁の絵を撮影。
「BON VOYAGE」の文字に合わせて船をあちこちで探したところ、偶然シーバス定期船が通りかかった。
ゴトウ先生にたいへん誉めて頂けた。
タムキューでまずは花を撮影。
花が三角の配置だったため、テッサーで橋から三角の枠部分を枠にして中央に観覧車を「4輪目の花」としたかった。
先生に「傾きの問題と、もう少し引けば左上のコントラストが上げられる」とアドバイスを頂いた。
主宰のライカと服が黒系だったので使える!と判断してタムキューで撮影。
10分掛けて入り口まで戻り、ライカの傾きとクロスするようにテッサーで文字を撮影。
1970年代のレコードジャケット風にできた。
多重露光は中々難しく、頭を使うことも多かったし何よりくそ暑かった。
色々と勉強できることもあり、少なくとも今までのなんとなくやっていた形よりは遥かに良くできるようになったと思う。
作例も色々見せて頂いて、こういう多重露光をこなせるように意識していきたいと思う。
kaz