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kazの(妹の)こんなカメラ AGFA PHOTO AP15
デジカメである。
そもそも、このカメラはタイトルにある通り私のカメラではない。
妹が110カメラのアグファマチックを5台持っている程度にはAgfaが好きなので、何年か前に探してきて買い与えたものだ。
狂気の沙汰。
なんと新品。初回特典までちゃんと付いていたデッドストック品だ。
横浜までフィルムを届けに行くのと中途半端に余ったフィルムを使いきる目的で徘徊しようと思ったら、ある任務を与えられてカメラごと貸し出された次第だ。
さてさてこのカメラ、発売は2013年で、1500万画素の比較的フツーのコンデジ。
デザインはすっきりしていていいよね。本当は赤が欲しかったそうなんだけど。
実は、フィルムを作ってたAgfaとは別の会社の製品で、アメリカのゼネラル・エレクトロニクス社のエントリーコンデジの日本OEM品。
GE社モデルはGE G100という名前である。
(日本未発売)
こうして見ると結構違う。
全体的なデザインも去ることながら、割と細かいところまで「Agfa風」にしていて手が込んでいる。
Optimaっぽいシャッターボタン。
起動時のスプラッシュもしっかり「AGFA PHOTO」の表示が出て、ただ単に中国製のボディにブランド名を印刷しただけの手抜きとは違う。
聞いてるかプラクチカ。
でもこれはこれで有能ではある。
さて性能面なんだけど、
フツー。
フツーの10年くらい前の安いコンデジ。
決して悪いものじゃないし、記録用としては重宝する類のカメラ。シーン別撮影のプリセットにガラス越しの撮影があるのは割と面白いと思う。
ズームは最大15倍くらい。意外とよく写る。
さて、このカメラ。もう一つ面白い機能がある。こちらの発売時の広告を見て頂きたい。
言ってる事がふんわりしててよくわかんないよ。
先ほどのシャッター回りの写真をもう一度見て貰おう。
モードダイヤルがB/Wに合っているのがわかる。
そう、このカメラ、モードダイヤル切替をするだけで簡単にモノクローム撮影が出来るのだ。
これが地味に楽しい。別に他のデジカメでモノクロモードに切り替えた状態で撮影したものに比べて画質が特別良い、とかそういう訳ではないが。
妹が撮影したもの。東照宮っぽく見えるが……こういうのをモノクロで撮るとすごくテンション上がるよね。
意外と面白いカメラだが、当時はパナソニックなんかが出してた廉価コンデジが下火になって、次々とディスコンになっていた時代。
意外と気合い入ったローカライズをした程度では市場の波に手も足も出ず、まあ、その、簡単に言うと。
全然売れなくて投げ売りされていたカメラなんだが……
初回生産特典(初回どころかこの一発こっきりでAgfaphotoブランドは死に絶えた)の革ケースはやたら出来がよい。
見かけたら遊びで買ってみてもいいかもしれないカメラだ。どうせ投げ売り価格だろうし。
そもそもアグファブランドでモノクロームってのがよくわからない。
そりゃモノクロもあるけど、アグファのモノクロフィルムってそんなに訴求力あるか?
イルフォードなら満場一致だけど。
それでは、妹がこのカメラで私に撮るように命じてきた写真を一枚載せてこのエントリの結びとしたい。
私はシンジュク・ディビジョンが好きです。
kaz