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フィルムさんぽ屋外ポートレート回に参加してきた件

 少し前のフィルムさんぽ企画で、「屋外ポートレート企画を開催する」という話を聞いていた。
 詳しい場所を主催のurbanさんに伺ったところ、埼玉県の国営武蔵丘陵森林公園とかいうド田舎での開催となることを耳にして、私は内心で指を鳴らした。

 と、いうのも生粋の埼玉原人である私は普段開催されるフォトウォーク企画(東京や横浜方面が会場)の場合は、まず小一時間かけて人里まで下りてきて、そこから1時間と少しを掛けて会場まで向かっている。
 遅くとも大体集合時間の3時間前くらいには家を出なくてはならない。ところが森林公園とかいうド田舎は我が家から車でどう走っても1時間掛からないくらいには近所であり、車を手に入れてから幾度か運転訓練に通っていた謂わばテリトリーの一部である。

 そんなこんなで会場が森林公園である、と聞いて即座に参加表明をしたくらいだ。
 丁度「人が……撮りたい……」と妖刀に魅入られた浪人のような状態になっていた私にとって、モデルさん2名の参加とレクチャーがあるポートレート企画は割とうってつけであった。



am/pm


 ampm、最近見ないが調べたらファミリーマートに買収されていたらしい。
 さて参加を申し込んだはいいのだが、今回の撮影会は午前と午後の2部制となっており(通しで応募することも出来るのだが)まずどちらに参加するかを迷った。
 紅葉期間中はライトアップもあり、普段日中で写真を撮る機会の多い私にとって例えばタングステンフィルムを持ち込んで午後の部の撮影に回る、というのも面白くはある。
 しかしメインで使うのがフィルムカメラであるのと、紅葉シーズンは駐車場が埋まりやすい。そういう意味で身を振りやすいのは午前の回だろう。
 優柔不断な私は悩んだ結果、いつもの解決法を選ぶことにした。


 そうだね、投票だね。

 結果としてAMの部が勝利したためそちらに参加することとなったが、実は怪我の功名で助かった部分もある。

 午前の部はこの森林公園の【南口】集合で【南口】解散。隣接する駐車場に車を停めて行動することとなる。
 午後の部は【南口】集合なのだが閉門時間の関係で【中央口】解散。そこからシャトルバスで駅まで移動する流れとなる。

 「中央口で解散して南口まで移動すればいいじゃん」とお思いだろうか。それは都会の人のものの考え方であり、ド田舎の森林公園ではちと厳しいものがあるのだ。


 ゲート間を徒歩で移動すると最低でも小一時間歩くことになるからね……

 この閉門時間のことは痛い目を見たことがあるにも関わらずすっかり忘れていたので、結果的にAMの部への参加は大正解であった。

出動!AX


 使用するカメラの選定を行ったのだが、実は私、以前新品のTokina AT-X 90mm F2.5 MACROを買った地元の写真屋さんで年始にもう一本レンズを買っていた。
 


 ケンコーのMCソフトレンズ。勿論新品保証書付き。


 テストはしたもののソフトレンズなんざポートレート撮影ぐらいしか使い道がないので試しに使ってみたかった。
 また、夏に購入したものの諸事情で使う機会をなくし、こちらも実戦未使用だったヤシカコンタックスマウント用のYASHICA DSBというレンズも持っていてこちらも試してみたかった。



 と、いうことでボディはモンスターマシン・CONTAX AXを採用。TマウントのソフトレンズにはM42アダプタリングを用意してM42→ヤシカコンタックス変換をする事でオートフォーカスでの動作を確認済みである。


 今回はこのAXとヤシコンアダプタを噛ませたデジカメを使ってポートレート撮影をすることにした。


今週のビックリドッキリメカ


 CONTAX AXは手元のカメラの中では最も性能が高く、およそ出来ない事は何も無い。折角AXを持ち出すのであれば無条件オートフォーカスの他にも試してみたいことがあった。その為に用意した卑怯アイテムがこちらである。


 ホワイトボードとマグネット。合計220円。これをどうするのかというと……


 こうする。
 勘の良い方は判ると思うが、要するに多重露光用の素材である。AXはオート多重露光設定が出来るので恐ろしく簡単。
 「最短撮影距離が足りなくてマグネットが映ってしまうのでは?」という疑問もバッチリサポート。AXにはその変態的な構造を利用したマクロ撮影モードがついており、最短撮影距離を無視して近接撮影が可能だ。
 ……マジでなんでも出来るなこのカメラ。


おっととっと夏だぜ!


 先述の通り結構近所なので到着は余裕を持って行えた。駐車場に車を入れようとしたら係員が不在でゲートが閉まっており、1周ぐるんと回って来たがまだ閉まったままだったので近隣の個人パーキングに停めた。


 そんなこんなで撮影を開始したのだが……私の持つパッシブスキル「太陽の子」が今回も炸裂。
 朝のうちは曇天気味だった空は快晴になり……気温も……



 バカじゃねえの。


 当たり前だがめちゃくちゃ暑いので秋用のジャケットが暑くてたまらず、途中昨日買い換えたばかりのSwitchでドラクエ3を遊びながら休憩していたくらいだ。

淋しい熱帯魚


 今回はいつものフィルムさんぽとは異なり、フィルムの現像を伴わないしデジタルカメラオンリーでもよい。
 私は珍しくデジカメを使って写真を撮っていたりもした。




 これが135mmのヤシコンゾナーかな。「ゾナー」と名前のつくレンズはやたら好きで135mmのゾナーはマウントと生産メーカー違いで4本くらい持っている。



 


 これがヤシカのDSB 50mm F1.9。地味に写りがやたら良くて撮りながら「おっ!?」と思っていた。



 これはソフトレンズを使用。今回のモデルさんはつばささんと南条葉月さん、と2名の方に参加頂いたのだが、並んで撮っている間にアラッ、と思いついたものがあった。



 ほぼほぼWinkじゃないか。

 ちなみに私はWinkが地味に好きでレコードを5000円くらい出して買ったり、アイマスではWinkをオマージュしたユニットが曲を聞いた瞬間から推しだ。
(友人に全力で「これまんまWinkやん!!!!」とツッコんでしまった)


 こういうのは撮るよねー。


温泉でも行っちゃおう!


 森林公園付近は運転訓練でちょこちょこ走っていた私は、実はここからさほど離れていないところにホテル併設の天然温泉があることを知っており、解散後は真っ直ぐ15分ほど走り温泉に逃げ込む。



 実は撮影中に腰を捻って痛めており、歩くのが結構大変なくらいだったので温泉で回復したかったのもある。



 お昼ご飯もホテルのレストランで済ませカーッとビールでも一杯……する訳にいかないのが車移動最大最悪の欠点。


デカァァァァァいッ説明不要!!


 埼玉県民は現像難民としての側面を持つ。
 特に当日現像をやってくれるお店の情報には常に飢えており、各店舗の当日現像が廃止される度に血の涙を流して「カメスズ大宮に来い!」と呪詛を飛ばすのも日常茶飯事である。

 あちらこちらにあるカメラのキタムラでも店内現像機を持っている店舗はえッらい少なくなっており、大宮以北だと坂戸・幸手・上尾・熊谷の4店舗くらいしか知らない。
 森林公園はド田舎なので車で山を下りて人里に出ることでそのうちの一つ、熊谷店まで出る事が可能だ。ちょっと遠回りにはなるけど今日のうちに現像に出しちゃおうかなーと考え一路人里へ。

 現像に1時間半ほど掛かるとのことで、温泉でご飯は食べたけどちょびっと甘味と、クソ暑いしアイスコーヒーでも飲みたいかな、と隣のコメダ喫茶店へ。

 ちなみに私、コメダは初体験である。そもそもあんまり外食する文化がない。ゆっくりお茶しながら空調の効いた店内でナジミの塔でも攻略してやろうと考えていた私の前に出てきたものがこちら。



 デカくね???

 いや私ちょっと甘味が食べたかったのとコーヒーどうせ2杯飲みたくなるからたっぷりカップで注文しただけなのだが、なにこれ、中ジョッキ?
 
コメダはデカいというのは聞いたことがあったがこんなにデカいのか……
 ※尚美味しかったので普通にパクパクでしたわ


西側のマシーンは楽チン



 そうして受け取ったのがこちらの写真である。



ヤシカDSB


ゾナー135mmF2.8


ケンコーMC SOFT


ゾナー135mmF2.8


ヤシカDSB


 西側の機械は親切かつ丁寧に作られているのでボタンを押すだけでちゃんと撮れるのはとても楽チンであると思う。
 卑怯アイテムを使ったものはこちら。






 この辺は全部ヤシカDSB。マクロモードにするとネガ部分だけにピントを合わせられるので楽。


 これはもうちょっと変わった事をしているのだがとっ散らかってちょっと失敗してしまった。
 ネガを並べてヤシカでホワイトボードの外枠を入れるように傾けて撮影、レンズをゾナーに替えて中央にモデルさんに立ってもらい斜めにザン切られるフィルムに傾けて写し込む、という「やりたいこと」は出来た。
 光が強すぎてホワイトボードに反射して影が出来てしまった。
 これは中々惜しかったなあ。




 今年は天気が狂っているので紅葉が遅れ気味で、来週以降もシャッターチャンスがあると思う。
 もし時間が取れれば森林公園で撮影してみたらどうだろうか。

 くれぐれも園内バスの時刻表と本数、それから料金が埼玉高速鉄道よりも高いことを忘れないようにするといいだろう。



 kaz





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