チェキフィルム一眼レフ・SL42の体験会にまた出てみた件
先日、NONS JAPANさんという変態チェキフィルム一眼レフのSL42を販売しているメーカーさんと、お世話になっているフィルムさんぽのコラボで同カメラの体験会があった事を前回書いた。
解散時に、
「次回もう一度このカメラの体験会があります」と告知を受け、(主宰の言うことを聞かずに)色々なレンズを試していた私は、まだ試したいレンズなどがあったのと単純にこのカメラが楽しい為、再びの募集に申し込んだ。
今回は秋葉原に店舗を構えるカメラ店・2ndBASEさん協力の元で開催されたぞ。
今回も午前・午後通しでの撮影に参加した。
・ごぜんのぶ
いやあ、いつ見ても壮観だ。
ダース・ベイダーのテーマが似合いそうである。
参加者の方からは「みんな同じ変わった形のカメラを首から提げていて変な宗教と思われるのではないか」
という声も挙がっていた。
さてこのカメラ、詳しい説明は前回の体験会の記事に譲るが、
要するに「マウントアダプタ経由で各種オールドレンズを使って撮影できるチェキフィルム対応の一眼レフ」である。
中々ぶっ飛んだコンセプトのカメラだ。
35mmフィルムカメラ用のレンズを補正レンズを使ってイメージサークルを645サイズ前後まで拡大しているため、写真の四隅がケラれるレンズが出てくる。
一般的に35mm前後のレンズであればケラれが少ない、と主宰からは案内があったが……
お願い、話ちゃんと聞いて。
今回私が使用したのはタムロンSP 90mmF2.5マクロ。
そうだ。マクロ、行こう。がモットーの一つである。
その他にもヤシカコンタックスのレンズでテレコンを取り付けて2倍焦点距離で使ってみたり、望遠レンズにテレコン付けてみたりもうやりたい放題だ。
135mmゾナー+ムターI(テレコン)。
結論から言えば、前回300mmテレテッサーを使用した時と同様、カメラのマウント基部がレンズ側の重さに対して耐えきなくなる限界付近のため、使わない方が吉。
1枚撮影して当然のようにケラれたのと保持力が怪しかったため即打ち切った。
カメラの使い方の説明をする主宰。
なんせ普通のチェキカメラとは作りが異なり、シャッターをチャージすると今ならもれなくミラーボックスも一緒にチャージされるという機構のカメラだ。
慣れるまでに多少の時間が必要である。
ここからは完全な余談となるが、前回参加時はチェキ写真をスマホに取り込むためのフォトスキャンアプリを紹介されたが、ライツフォンのカメラは等倍番長で全く寄れないため使い物にならなかった。
この問題を解決するために……
中古でデジカメを買っておいた。
まあこのカメラの実用も実は紆余曲折あって、ACアダプタをカメラに繋いでバッテリーを満充電すると電源が入らなくなり文鎮化するとか色々なトラブルがあったが、結果としてはしっかり使えたし、近接・望遠が使い物にならないライツフォンを補う役割としては十二分に機能した。
換算600mmぐらいまでの望遠なら多少甘さはあるが使えるし、スマホ転送がラクチンなのもよい。
さて話を戻す。
ヤシコンのレンズではやはり45mmテッサーがケラれもなく安定して使えるようだ。
135mmゾナーは直付けでも駄目。勿論テレコンなんか付けたら論外だ。
私は高い広角や中望遠のレンズは持っていないが、少なくともヤシコンの望遠レンズはほぼケラれが発生するとみていいだろう。
唯一、45mmテッサーにテレコンを取付けて換算90mmF5.6のレンズとして使った場合はケラれこそするものの影響が小さく、どうしても中望遠で使いたいならまあこれがおすすめかな?と。
ただし45mmテッサーはピントリング・絞りリングが薄く手動絞り運用となるSL42では多少なりとも使いづらいため、無理にヤシコンを使う必要はないと感じた。35mmタクマーでいいじゃん。
タムロン90mmマクロも当然ながら盛大にケラれたが……
ケラれを使って最短撮影距離でマクロ撮影すればまあこれはこれで使えないことはないかな。
マクロ等の一芸があるレンズは工夫次第だと感じる。
さて、一通り撮影が終わった後は結果の見せ合い。講評ではなく優劣はないものであるが、皆さんとても良く撮られていた。
私はレンズ遊びばかりしていたので20枚中14枚くらいはふにゃふにゃな写真だった。
しかし、午後にメインで運用する予定のレンズをケラれ確認もあり数枚テストすると……
お、おお!?
これはすごくちゃんと写っているように思える。
午後の部で使うレンズはなぜNONSに付いたのか!?
そしてサプライズとは!?
謎のGOD機関を相手に戦う仮面ライダーX!!
アイキャッチ
〜充電ちう〜
・ごごのぶ
さてここで話は少し前へと遡る。
元々今回私は魚眼レンズや超広角レンズなど、広めのレンズをテストする予定であった。
私は元々デジタルはPENTAXを使っていた為、それらの選択肢は当然Kマウントレンズとなる。
しかし開催前日、主宰からある連絡が入った!
ふぁっ!?Kマウント付かないの!?
なんでも絞り連動を制御する突起部分が干渉してしまい取り付けることが出来ないらしい。
ここね。
そっかー、Kマウントはなしかー、うーん、と悩みながらレンズを探していた私の目に入ったあるアダプタ。
これなら形状的にはKマウントだし物理的に絞り連動なんざ出来ないから使えるんじゃないの?
この謎のマウントアダプターの正体とは!?
アサヒフレックス用M37スクリューマウントタクマー→Kマウント変換リングである。
世の中痒い所に手が届かない事を憂いて、3Dプリンターでこういったものを制作して販売している方がいるのだ!まいったか!!
(当然私は何もしていない)
日本最初の35mm一眼レフのレンズがこうしてチェキフィルムに使えるのはすごい。
ともかく、この試みがバッチリハマってSL42でアサヒフレックス専用レンズを使うという狂気に狂気を掛け合わせた作戦が成功したのだ。
このマウントにも数種類のレンズが存在するので試したが、58mmと100mmタクマーはケラれてしまうため50mmが一番良かった。
うん、これだな。
手動絞りで使うこととなるSL42において、一番扱いやすいのは事前に設定した絞り値でレンズの絞り込みがストップするプリセット絞りである。
(ピント合わせ後絞りを設定するときに一々目を離さなくて良くなるため)
プリセット絞りのM37タクマーはSL42で使う場合かなり使いやすい。
やはりアサヒフレックスこそ至高か……
・まさかの
こうして今回の撮影会も無事終了した。
「最初は玩具やキワモノだと思っていたが撮影していると面白く、つい熱中してしまった」と仰っしゃられていた方も多くいらっしゃった。
そうなんだよね、面白いんだなあこれが。
さて、最後に時は再び午前中の撮影会のまとめ時に巻き戻る。主催のurban氏より告知が行われた。
「今回の撮影会なんですけどー、午前の部と午後の部それぞれ抽選で一名に、このNONS SL42がプレゼントされます!」
ほーん、そういえば募集の時そんな話があったなあ、と鼻をほじりながら(ほじってないよ!!)聞いていた私。
「午前の部の当選者は……kazさん!」
へー、kazさんって人が当たったのかー。これ面白いから良かったね!
ん……?
kazさん私じゃん。
と、いうわけでなんとこのSL42が当選し頂ける運びとなってしまった。
NONS JAPANさんにはお礼の言葉しかない。
頂いたのはボディと補正レンズだったため、早速帰りに2ndBASEさんでM42アダプタとチェキフィルムを購入。
この日NHKマイルの馬券も当たっていたため丁度アダプタ+フィルム代とお昼ごはんと飲み物代くらいにはなった。
ありがとうダノンスコーピオン。
ありがとうマテンロウオリオン。
帰宅中に今度は流し撮りに挑戦。うむ、やれないことはない!
と、いうわけで思わぬサプライズ付きで今回の体験撮影会が終わった。
このSL42というカメラだが、まだまだ荒削りな部分は多いが使っていて非常に楽しいカメラである。
店頭価格だと6万円くらいするらしいが、執筆時現在まだクラウドファンディングの募集を行っており、こちらからだと比較的お求めやすいはずだ。
普段この手の紹介をする場合は
「別に先方からお金を貰っているわけではない」と記すことが多いが、今回はキッチリ貰っているからなあ。
恩義を兼ねたダイレクトマーケティングと思って頂けると良いだろう。
さあ、君もアサヒフレックス用タクマーでチェキを撮ろう!!
kaz
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