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元マイ・ケミカル・ロマンスのボブ・ブライヤーを追悼する。

今回は悲しい話だけど、ボブを思い出すことも供養になると思うので、書くことにする。元マイ・ケミカル・ロマンスのボブ・ブライヤーが亡くなった。享年44歳、理由は発表されていない。彼の人生が最後はどうだったかは
僕にはわからない。ただ、彼はマイ・ケミカル・ロマンスの代表作『ザ・ブラック・パレード』のドラマーで、幻のアルバム『Conventional Weapons』でも、ドラマーを務めていた。「フェイマス・ラスト・ワーズ」のビデオでは名誉の負傷と言えるやけどを負ったことは有名だ。

僕はワーナー時代、ザ・ユーズドも担当していて、ボブと出会ったのは、おそらく2003年の原宿アストロ・ホール、ニュー・ブラッドの第4弾で彼らが初来日した時だと思う。彼はザ・ユーズドのサウンド・エンジニアだったのだ。当時のザ・ユーズドのツアー・マネージャーは、当時のマイ・ケミカル・ロマンスのマネージャーでもあるブライアン・シェクターで、2つのバンドは近い関係にあった。ちなみに、当時はまだザ・ユーズドの方が格上だった。マイ・ケミカル・ロマンスのドラマーが脱退した時に、ボブを後任に推薦したのも、きっとブライアンだと思う。サウンド・エンジニアが新しくドラマーになるのかと当時僕はびっくりした記憶がある。そして、ボブはマイ・ケミカル・ロマンスの正式メンバーとなり、『ザ・ブラック・パレード』のレコーディングに参加し、ツアーにも参加した。日本では、武道館公演でも彼がプレイしているし、ミュージック・ステーションでTV出演もしている。

最後にボブに会ったのは、2009年のサマーソニックだ。彼らはヘッドライナーだった。そのライヴにはメンバーが皆、ガールフレンドを連れて来ていたので、僕は楽屋に入るのを遠慮して、楽屋の外にいると、ボブがやってきて、「カズ、お前ここでなにしてるんだ。楽屋に入れよ」と声をかけてくれたのを今も覚えている。ボブはそんな心優しい男だった。ご冥福をお祈りします。



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