Flexible working plan
リモートワーク。たぶん自分には向かないだろうと思って敬遠していた仕事の形態を、コロナの奴のせいで強制的に始めることになった。以前は家で仕事なんて、家には誘惑が多すぎて絶対に集中できないだろうと思っていた。なぜなら家には旦那が一日中いるし、周囲の目がないから一日中FBやったりYouTube見たりで仕事なんてきっとやらないだろうな、と思っていたわけだ。職場じゃないと文書をプリントできないし(家のプリンターはぶっ壊れたまま)、ミーティングとかもしなきゃならんし、家で仕事するなんてそりゃ無理さ、というわけ。
ウチの職場では昨年(2019年)から日本でも流行りの「働き方改革」が始まって、flexible work planというのが導入された。プランは大きく分けて3つの形態がある。
1.Flex working hours - コアタイムは朝10時から午後16時まで。この時間帯は職場にいることを前提に、出勤時間を早めたり遅めたりすることができる。ウチの職場の通常営業時間は9時から17時半なので、例えば8時から仕事を始めて16時半で上がったり、10時から始めて18時半まで職場にいる、ということができるわけだ。早く帰って子供を学校やら学童保育のようなところに迎えに行かなければいけない人や、ちょっと遠くから通っててラッシュアワーを避けたい人などには有効なシステムである。Flex timeは気が向いた時だけやればいいわけではなく、導入された時には、毎日、もしくは毎日やらない場合には何曜日と何曜日の何時から何時まで仕事しますということを宣誓して上司の許可をもらい、それに基づいてやらなければいけないというあまりフレックスではない形だった。管理するほうでは誰がいつ出勤している予定だということを把握しておくことも大事だろうから、まぁそれはそれでいいかなとも思っていた。
2.Remote working - これはいわゆる在宅勤務。流行りものが好きな上司の好みもあって、ウチの職場では世界的に流行してるらしいWFH (working from home)という言葉が使われている。コロナ前は在宅勤務は週に一度のみ曜日を決めて在宅勤務をして良いとされていた。コロナ後(まだ収束してないからコロナ中と言うべきか)は結局のほとんどの人が週に一度どころか毎日、現時点ですでに6週間も在宅勤務させられているわけだ。好むと好まざるにかかわらず。冒頭に書いた理由で、私は在宅勤務に向かないだろうと思っていたのだが、青天の霹靂で在宅をすることに。
3.10 in 9 working schedule - このちょっと変わった勤務形態を私はコロナ前にしていた。10日分を9日間で働くというコンセプトで、9日間通常の勤務時間より50分余計に働いて、その多く働いた分で10日目が休みになるというシステムだ。勤務時間は9時から17時半までの8時間半で、そのうち一時間は昼休みが認められているので、一日の労働時間は7時間半。すなわち450分。9日間で毎日50分多く働くと450分。これでトントン。有給休暇を使わなくていい休みが2週間に一回取れることになる。どの曜日を休みにするかは事前に申請するようになっていて、一度決めたら曜日の変更は上司の許可が必要。私の場合、二週間に一回、だから月に二回、10 in 9 で月曜日を休みにしていた。二週間に一回3連休が取れたわけだ。毎日の追加の50分は朝8時10分からの50分に決めていた。朝はオフィスにいる人数も少ないし、セクション内で同様に10 in 9 をしている人も私以外の全員が5時半からの50分をエクストラ50に充てていたので、静かで誰もいないオフィスでゆっくりと仕事をしたり他のことをしたりしていた。まぁ、読者の皆さんは予想できるでしょうが、ゆったりとお茶を飲みながらネットで新聞読んだり、メール書いたりしていたわけだ。早起きするのは苦ではないので、私には非常に合ったシステムだった。
上のシステムを組み合わせて仕事をすることも可能だった。例えば1.と3.を組み合わせて勤務している人もいたし、1.& 2.をやってる人もいた。私は家で仕事するというのがピンと来なかったし、フレックスタイムと10 in 9をやるとすると朝7時過ぎから出勤するか、毎日18時20分まで仕事するのは、家事や習い事など他の予定とかみ合わないので、10 in 9だけをやっていた。
コロナのせいで、せっかく始まったFlexible working systemも台無しになってしまい、ほとんどの職員が在宅勤務をしているわけだが、オランダがやっている intelligent lockdown* がある程度見直される5月末以降はまた新しいシステムが導入されるか、今までのものをこれからの勤務形態に適応させたものになるのではないかと思う。今のところ、オフィスに出勤できるようになっても、希望者は在宅勤務を続けることができるか、シフト制で職場を二班に分けて出勤日を班ごとに決めるなど、いろいろと考えられているらしい。
私はと言えば、きっと自分には不向きだろうと思っていた在宅勤務が思いのほか快適なので、もうオフィスには戻れない、ずっと在宅勤務を続けたいと思うようになってしまった。人とは変化するものである。
* intelligent lockdown - これについては後程書いてみようと思います。気が向いたらね。
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