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7月10日(水)

書き続けることは、更新し続けることだ。テーマが同じでも書く時の自分も時代も異なるから、同じことは書けない。更新することは、過去を上書きし、過去を過去のものとし、今を今とし、未来を未来とすることだ。日々書くことは、日々を生きることであり、未来を生きようとする意思そのものだ。


何よりもまず、心身の体調が大切で、他のすべてのことは二の次でよい。

常にさまざまな事情があり常にさまざなハードルがあるが、あなたの体調より優先されるものはこの世界のどこにもない。あなたはあなたを損ねるすべてのものから距離を取っていい。あなたはあなたを奪おうとするすべてを拒絶していい。あなたに訪れるすべては、いつかあなたがあなたのために使うために存在している。誰にも譲り渡すべきものではない、決して。

何かが変化する時に生じる漠然とした不安はいつまでも消えない。せめてできることは、不安と付き合う術を模索することくらいだろう。どうせ死ぬまで付き合うのだから、思い立った時から始めたらいい。

誰かが上手く行った方法は参考にならず、自分に合わせた方法を自分で模索するしかない。自己との対話と弛まぬ調整、その持続と繰り返しが、自分に合った方法をつくる。大変に大変で面倒ではあるが、そもそも生きることそのものが大変で面倒なので仕方がない。

あなたがあなたのために生き始めて、初めてあなたの人生が始まる。それは生まれ直しにも等しい衝撃をあなたに与える。それまで最も大切にしていたものを手放して、生まれ直さなければいけないタイミングが、生きているうちに数回ある。多大な疲労と後悔を感じてもなお、閾値を超えなければいけない。

そうして一日を、その朝を、その昼を、その夜を、積み重ねる。何日も、何年も、何十年も。あなたの決意によって始まりあなたの意思によって続く、あなたの一日を始めなければ、あなたがあなたの人生を生きることはない。毎日があなたのものであるかどうかは、あなたしか感じることができない。

不安に視界を奪われて、一度握った手を離せなくて、次の日になればページをめくるように答えが見つかると信じて、身動きが取れなくなる日々がある。わたしはそれを知っている。それでもなお断言できる。

あなたはあなたを損ねるすべてのものから離れることができる、それを自ら許可できる。あなたはあなた自身を輝かせる環境に身を置くことができる、それを自ら許可できる。私があなたにできることは、ただ伝えることだけであることに歯痒さを感じながらもなお、私はこれを伝える。


おざぶでトナカイさんに写真撮ってもらった。

初めて撮影してもらったのだが、実は二年前にも一度、撮影の依頼の手前まで連絡したことがあった。その時はタイミングが合わず撮影まで至れなかった、今回はきちんとお願いできてよかった。穏やかかつ深く人を眼差す目線とレンズに吸い込まれそうだった。何かの節目ごとに撮影してもらいたい。

むーこさんと一緒にミヤケ着て、二人の写真も撮ってもらった。


おざぶに来てくれた人が写真をあげてくれるのはありがたい。楽しそうなシーンがたくさん映っている。


哲学するという行為は、自分が絶望せずに生きるための工夫の一つだった。考えることが許されていなかったら、私は生きてこれなかった。自分の頭で考えることの独立性と自律性を脅かすすべてに対して、私は断固として戦うだろう。私が私たり得るために不可欠なものの一つして、自分の頭で考える行為が存在する。それができない時、それができない環境を強要される時、その力に抗えない時、私は私に絶望して生きることをやめるかもしれない。

概念としての言葉を概念のまま使うと、とても曖昧になる。その人の内から発する言葉ではないからだろう。概念とは、言葉とは、使うとは、その人とは、なくなるとは。無限の言語ゲームが続くとして、その時の自分に問いかけて、自分としての意味を答える。

「真理には辿り着けないが、真理に向かい続ける」というスタンスでいたい。何かを完全にわかることは諦めているが、そこに向かうことは諦めない。諦めながら、諦めない。多面的であることは自然なのだが、自然であることが難しくなる一方だ。


昔欲しかったものを作っている。会社での関わりが人間関係のほとんどすべてで、目的と目標の奴隷になって合理化と効率化に囚われていた時の自分に、おざぶに来てもらいたい。そこにはまだ何もないから。異なる背景を持つ様々な人たちが遊びに来るだけの場所で、運営する人間たちも譲れないラインだけを決めて細かい部分は曖昧にしたままだ。気に入ったものを集めて空間を構成してはいるが、思想的に押し付けがましくなりたくない。荒ぶる大都会の中にぽつんと浮かぶ小舟のような儚さを抱えて、どこかの誰かの小さなやりたい気持ちに応えている。7/20に怪談を聞く会をやるのでよかったらぜひ。


7/24に横浜のコーキングスペースで公開取材されることになったので、お近くの方でタイミング合えばこちらもぜひ。



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ひらやま
最後まで読んでいただきありがとうございます。