夕日色のテーブル
夕日色のテーブルに、二人。
目の前には複雑な顔の君。眉間に皺を寄せながら斜め上を見ている。
ご飯は、進んでいなかった。
*
ぼくの顔が、君に映り込む。
複雑な気持ちを抱えるとき、顔から表情が消えてしまう。
少し息を深く吸って、表情の奥を覗き込む。その覗いている姿勢は、覗かれているようだった。
いくつかの言葉をやりとりした。言葉の意味は思い出せない。
やりとりされるものは、いつもはかることができないものばかりだ。
ふと、君の目に光が入る。
何かのスイッチが押されたように、ご飯を食べ始める。
元気だからご飯を食べるのか、ご飯を食べるから元気になるのか。どちらでもいいのだけど、大切なことだ。
*
頼んでいた飲み物が届く。グラスは少し濡れている。
夕日色のテーブルに、ご飯を食べる二人。
*
引き続き、挑戦中。今回はけっこう難しかった。この三回で挑戦したこと、振り返ってみようと思う。読んだ感想、ぜひ教えて下さいませませー!
第一回:二つの茶碗
第二回:君の癖がぼくに染みついている
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最後まで読んでいただきありがとうございます。