なぜ日本人は英語を話せないか?
キャプテン・カズです。
既に語り尽くされたことですが、「なぜ日本人は英語が話せないのか?その本当の理由」について、僕の考えを述べてみます。
多分、これまで誰も気が付かなかった新説ではないかと思います。
1. 英語は【構造部】【描写部】からできている
まず英語の文章は、動詞"do"を使って、二つのパート【構造部】と【描写部】に切り分けることができます。
"Do you have a pen?"と聞かれたら、"Yes, I do. I have a pen."のように答えます。この動詞"do"は"have"の代理として使われています。そこでこのような動詞"do"を、英文法用語で『代動詞』と呼んでいます。
この代動詞"do"を包丁のように使うと、英文は二つのパート、【構造部】と【描写部】とに真っ二つに切り分けることができます。
では三つの例文でそれをやってみます。
このように英文は代動詞"do"を使うと、【構造部】と【描写部】に分離することができます。別の言い方をすれば、
となります。
2. 【構造部】= 骨格
【構造部】はその英文の『構成要素』を指していて、次のようになります。
3. 【描写部】= ボキャブラリー
【描写部】はボキャブラリーのパートです。
構造部には難しい単語はいっさい出てきませんが、描写部には「動詞」「目的語」「副詞」など、色々な単語が登場します。
4. これまでの英語教育は【描写部】中心
これまでの英語教育は【描写部】が中心でした。その結果、英文法や英単語・英熟語の暗記ばかりやらされてきました。
だけどいくら英単語を暗記しても、日本人は簡単な英語を話すことすらできませんでした。
その結果、「英語なんて大嫌いだ!」となってしまった人が多いのではないでしょうか?
5. 【構造部】が瞬時に作文できない日本人
ところが日本人が英語を話せない原因は【構造部】にある、というのが僕独自の視点です。
先の例文の【構造部】は以下の形をしていました。
これら構造部を、日本人は瞬時に合成できません。
なぜかというと、日本語の構造部が文の終わりにあるからです。英語を話し始める直前に構造部を決めるようには、脳が設計されていないのです。
英文の構造部すなわち骨格を作れないのですから、いくら英単語を暗記しても文章としての英語が話せなかったのです。
逆に言うと次のようになります。
6. ネイティブ講師には【構造部】を認識できない
日本で英会話を教えているのは、ネイティブやバイリンガルの講師たちです。
しかし彼らのほとんどは英語圏で生まれ育った人たちです。その人たちは【構造部】を認識できません。
なぜかというと、彼らにとっては「英語を話し始める前に構造を決定する」というのは、当たり前だからです。放っておいても脳が勝手に構造部を作ってくれるはずです。
人間は当たり前の物は認識できません。空気がそうです。白色光もそうです。
英会話の授業でネイティブやバイリンガルの講師たちが得意としているのは、「こういう場面ではこういうフレーズを言いなさい」という「フレーズ主体の英会話」です。フレーズというのは【描写部】です。
ですから日本で彼らに英会話を習っている限り、日本人は【構造部】のトレーニングができません。だから英語を永久に話せるようにはなりません。
7. 【構造部】と【描写部】の同時トレーニング
日本人は【構造部】と【描写部】のトレーニングを並行して進めるべきです。
これまでのように英単語やフレーズの暗記だけやっていては、【描写部】のトレーニングにしかなりません。
これからここ「カズ船長のNote」では、【構造部】と【描写部】をそれぞれ別のシリーズで連載する予定です。
乞う、ご期待!