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Wedding Musicを考察する Vol.2 『アイ / 土岐麻子』
ウェディングミュージックを考察する時にカバーソングというのは定番になる。
お気に入りのヴォーカルが歌うお気に入りの1曲を見つけるのもウェディングソングをみつける楽しみのひとつになる。
カバーソングとは何か
カバーソングとはウェディングソングではソット ボッセが有名だ。
Sotte Bosse(ソット ボッセ)は、クラブジャズユニットi-depの中心人物であるナカムラヒロシが、同じくi-depでボーカルを務めるCanaと共に結成したスペシャルユニットである。
wikipediaより引用
Sotte Bosse(YouTubeより)
サウンド感の心地よさとヴォーカルのCanaさんの歌声が絶妙に曲を蘇らせており、ウェディングにおいても曲として主張し過ぎることなく空間に溶け込んでくれるのが魅力なのだろうと感じている。
日本のカバーブームの火付け役と言えるユニットだった。
一時期は様々なカフェなどでも耳にしない日はないほどだった。
新婦さんの等身大の気持ちをキュートに表現してくれるような気がしてよく選曲されていた。
そんなカバーソングで紐解くとロッド・スチュワートのカバーアルバムも一世を風靡したし、American Songbookなど空間の演出には絶妙の作品になっている。
ウェディングソングのことを言う私自身、カバー曲で披露宴を彩った過去もある。
曲は1939年のジョー・ガーランド作曲でグレン・ミラー演奏のIn The Moodをブライアン・セッツァー・オーケストラがカバーした「Gettin' In The Mood」であった。
この曲、おすすめである。
私はホテルという空間でウェディングを演出している。
ホテルという非日常の空間でより楽しくそしてホテルらしい演出のできる1曲であると思う。
「カモン、ベイベェ」のフレーズで始まり、そしてホーンセクションの響きが響き渡って歌のパートへ入っていく。
このメリハリと曲としてのリズム感、まさにホテルというオーセンティックな場にピッタリなのだ。私はブラックのタキシードでクールに入った。
少し頭もリーゼント風に固めて自らも演出した記憶がある(笑)
ま、一生に一度の場である。全力で楽しまねば損である。
いや、正確には私はシャイな性格なので裏方が好きなのですが、自分が主役となってホテル演出というものを全力で表現したいと思い開き直った(汗)
アイ / 土岐麻子
そして今回、紹介したいカバー曲は土岐麻子さんの“アイ”という曲である。
“アイ”は秦基博さんのオリジナル曲でオリジナルもとても美しいラブソングだ。
「アイというのはそもそもカタチのないものだから、実在しないと思っていた。この曲の主人公は”あなた”と出会い心が震えることで現実としてアイというものと出会う」という究極のラブソングなのだ。
私たちが運営するウィームにおいて“アイ”は、秦基博さんの曲の中で2番目に結婚式で使われているブライダルミュージックの定番だ。
この美しいラブソングを土岐麻子さんが選曲しカバーしている。
土岐麻子さんの歌唱で“アイ”を聴くとより優しく、より穏やかに心が温まってくる。
“アイ”がより深く浸透してくるように感じられる。
声の特徴もあって一気に曲の主人公が女性視点へと切り替わってくれるのもカバー曲の魅力だ。
そして今回、頂戴した土岐麻子さんのコメントがとても素敵で感激した。
日常の中で気づいたら口ずさんでいた曲。日常の中に寄り添ってくれる曲だと感じ選んだんだと。
この一言がウェディングソングを選ぶ意味なのだと思う。
誰かが誰かと出会い、その誓いのために結婚式があるのなら、そんな1日に二人で選んだ曲があり、それから時を経て、家にいるときにふと口ずさんでいる曲があの日に選んだ曲であるなら、それが幸せというのではないかと。
ご本人によるコメント Copyright © 2021 WiiiiiM
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そしてそんな土岐麻子さんにウェディングにおすすめの1曲を選んでもらった。
土岐麻子さんが選んだウェディングアンセムはYou Make Me Feel Brand New / The Stylistics(スタイリスティックス)だ。
ブラックミュージックの定番のコーラスグループ。
王道のラブソングを選曲してもらった。
土岐麻子さんのコメントにあるようにこの曲のメッセージは究極の愛を歌っている。
そんなメッセージを美しいコーラスワークで奏でてくれる。思い出すのは私が大学生の頃、福岡に当時あったブルーノートでスタイリスティックスのライブを聴きに行ったことだ。
ご本人によるコメント Copyright © 2021 WiiiiiM
土岐麻子さんが選んでくれなければ出会わなかったかもしれない。音楽はその歴史とともに無限に名曲がある。
そんな名曲に触れるきっかけになってくれればと思う。
You Make Me Feel Brand New を聴いたことのない人は、是非この機会に聴いてブラックミュージックの良さにも触れてほしい。
さらに今公開中で話題の映画「アメイジング・グレイス / アレサ・フランクリン」もブラックミュージックについての魅力を感じるのにオススメだ。
ウェディングミュージックを通して、曲を探す機会がもしかすると誰かの一生聴き続けるアンセムとなるかもしれない。
そんな気持ちで曲を選ぶ楽しさを伝えていければと思うし、まだまだたくさんの名曲と私も出会いたいと思っている。
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