The Pilot (ONE OK ROCK)考察
ONE OK ROCKの新アルバム、「DETOX」に収録されている本曲(The Pilot</3)について、歌詞や本曲に込められた意味合いを個人的に考察してみたところ、
物凄く感動しましたので、記事にしてみました。
※タイトルに記号が入力できませんでした。
長文駄文失礼いたします。
〇前提
タイトルについて、整理しておきます。
・Pilot：操縦士、パイロット。目標に向かって指導・先導する人
→人生における師匠、メンター的な存在ではないかと想定します。
・「</3」について
こちらはSNSで用いられるスラングで、ハートマーク（♡）にヒビが入った状態、つまり失恋や心に傷を負った状態を表すそうです。
「恋人にフラれた</3」みたいに使うんでしょうかね。
〇歌詞の訳
私なりの解釈も含まれています。
[Verse1]-----------------------------------------
Fifteen and crazy
No one to save me
You were the pilot when my world came crashing down
I cried for help
You didn't notice
I taste the salt from all my tears burning my mouth
You dragged around my innocence
I tried to mend our differences
I shouldn't have to beg for this, no
15歳で狂ってた
助けてくれる人もいない
そんな時、君は僕の世界が崩れ落ちる中、唯一の恩師だった
僕は助けを求めて泣いた
でも君は気づかなかった
僕は涙の塩が口の中で焼けるのを味わった
君は僕の純粋さを引きずり回した
僕は君との違いを埋めて僕を理解してもらおうとした
（今思うと）こんなことを懇願する必要なんてないはずだった
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[Chorus]----------------------------------------
I'm broken still
But I'm not broken down
That's how we grow
If I break your heart
Forgive my broken heart
Don't let me go
僕の心はまだ壊れている
でも壊れきってはいない
そうやって僕らは成長するから
もし僕が君の心を壊してしまっても
壊れている僕の心を許してほしい
そして僕を手放さないで
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[Verse2]-----------------------------------------
I'm going home
Wherever home is
I've gotten used to having nobody around
I was asleep behind the bar
But I was dreaming of your arms
Within myself, I've come to find my safe and sound
僕は家（＝安らげる場所）に帰る
そのような場所があるならどこでも
誰も周りにいないことに慣れてしまった
バーの裏で眠っていたけど
君の腕を夢見ていた
そして僕は、自分自身の中にこそ安心できる場所を見つけることができた
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[Chorus]----------------------------------------
I'm broken still
But I'm not broken down
That's how we grow
If I break your heart
Forgive my broken heart
Don't let me go
僕の心はまだ壊れている
でも壊れきってはいない
そうやって僕らは成長するから
もし僕が君の心を壊してしまっても
壊れている僕の心を許してほしい
そして僕を手放さないで
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[PostChorus]------------------------------------
Love and
Love and learn
Love and learn
Broken's beautiful
愛して
愛して学んで
愛して学んで欲しい
壊れることは美しいから
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[Bridge]-----------------------------------------
I'm going home
Wherever home is
I'm feeling low
But not at my lowest
Bliss is ignorance
Just a kid making sense of it
You didn't fight for me, fight for me, fight for me
So I will fight for myself
僕は家（＝安らげる場所）に帰る
そのような場所があるならどこでも
気分は沈んでる
でもどん底ではない
無知こそが至高
それが成立するのは子供の時だけ
（大人になるにつれて色んなことを知り、苦しむことになる）
君は僕のために戦ってくれなかった
だから僕は自分のために戦う
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[Chorus]----------------------------------------
I'm broken still
But I'm not broken down
That's how we grow
If I break your heart
Forgive my broken heart
Don't let me go
僕の心はまだ壊れている
でも壊れきってはいない
そうやって僕らは成長するから
もし僕が君の心を壊してしまっても
壊れている僕の心を許してほしい
そして僕を手放さないで
-------------------------------------------------
[PostChorus]------------------------------------
Love and
Love and learn
Love and learn
Broken's beautiful
愛して
愛して学んで
愛して学んで欲しい
壊れることは美しいから
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[Outro]------------------------------------------
After we've loved and learned
After we've loved and learned
愛して学んだ後
愛して学んだ後、君はどうする？
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〇考察
初めてこの曲を聴いたときは、15歳の時のtakaさん自身の失恋についての曲かと思いましたが、歌詞を深くひも解いていくと、もっとスケールの大きなことを書いているのかなと感じましたね。
Verse 1では、takaさんが15歳だったころの苦悩を描いています。
The Pilot に 助けを求めたけど気づいてもらえなかった。The Pilotが誰を指すのかがポイントになりそうです。人生の恩師なのか当時愛した人だったのか。いずれにしてもtakaさんが信頼し愛していた人でしょう。単語の意味からして、尊敬していた師匠的な存在だったのではと推測します。その人に助けてもらえず、受けた傷は計り知れないものがあったのではないでしょうか。
そして壊れてしまった心は、まだ治りきっていない。
でも「壊れきってはいない」。傷つきながらも生きていく。それが成長だと言っています。
また、今後誰かの心を意図せず傷つけてしまうことがあるかもしれない。
しかし不完全な（壊れたところもある）自分なので、許してほしい、見捨てないでほしい、というメッセージを感じました。
Verse 2では、信頼していた人に裏切られた後のtakaさんの苦労と成長を描いていると思います。
安らげる場所が無かった。強がっていたけど本当は人の温もりを求めていた。
そして最終的に、自分自身の中にこそ、本当の安らぎというものがあるということに気づいたんですね。
Bridgeでは、信頼していた人が自分のために戦ってくれなかったから、自分で切り開いて進んでいくんだ、という固い決意が感じられます。
この曲でtakaさんは、自らの所信表明と、この曲を聴いた人に対して、「壊れることを恐れず、愛を伝えることの大事さ」を伝えたかったのではないでしょうか。
・自分の中にこそ、本当の安らぎ、安心があることに気づいた。
歳を重ねるにつれて世間の醜い側面を知ってしまい、悩むことも多くなったけど、本当に信頼できる自分自身を信じて、自分自身のために戦っていく。
→自分自身が「 The Pilot」として人生を切り開いていく、という意思表示にも取れます。
・壊れてもいい、壊れ切らなければ大丈夫
壊れている心を持っている人こそ、その内側に本当の美しさ・魅力がある。だから人をたくさん愛して、学んでいってほしい
「Broken's beautiful」という歌詞にはグッとくるものがありました。
大変な苦労をされてきたtakaさんだからこそ書けるメッセージですね。
新アルバムを引っさげた日本ツアーも今夏行われるということで、生で本曲を聴きたいですね。
以上です！最後まで読んでくださりありがとうございました。