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【Earthquake Bird】外国人の視点から日本を描く。トラウマ・罪悪感をリアルに映す80年代の日本を舞台にしたおすすめ映画
こんにちは、kaZです。
今日は昨年2019年にNetflixで公開された日本を舞台にした映画【Earthquake Bird(アースクエイク・バード)】を紹介していきたいとおもます。
この作品はまだ僕がニューヨークにいたときにNetflixで公開されて、動画の下のあらすじを見て、「絶対面白い!」と直感して観た作品なんですが、
とても作り込まれている、描写がとても繊細な80年代を生きたことがない僕もすごくコンテクストをイメージしながら見ることができる、そんな作品です。
とても面白かったので先ほど2回目を観て、紹介していきたいと思いました。
【Earthquake Bird】簡潔な説明と作品のあらすじ
作品の概要
作品の感想を書く前にこの作品の説明を簡単にしていきます。
原作は日本在住経験のある作家スザンナ・ジョーンズによって2001年に公開されました。
2019年に映画化されNetflixで昨年公開。
日本を舞台にした作品で、東京は新宿、新潟県の佐渡島にて撮影されました。
Googleで調べれば出てくるような簡単な説明ですが、知っておくだけでもこの後の記事でより理解が深まるのではないかと思います。
あらすじ
登場人物は比較的少なく主に3人を中心に物語が展開されていきます。
主人公のルーシー、友達のリリー、そして日本人カメラマン禎司。
作品はまず、主人公ルーシーが警察に取り調べをうけるシーンから始まる。
その容疑はリリーが死体で発見されたことに対する重要人物として上げられたからだ。
日本の翻訳会社に勤めるルーシーは街でいきなり自分が写真を撮られていることに気付き、そのカメラマン禎司と出会う。
ルーシーは最初は怪しみながらも、英語を理解できる彼との距離を少しずつ詰めていき、やがて親密な関係になる。
一方同じく日本に暮らすルーシーの友達リリーも、カメラマン禎司と知り合いになり、別の関係が動き出す。
【Earthquake Bird】注目してほしい重要描写2つ
1. 冒頭のやりとりからわかる日本人の偏見
取り調べのシーンから始まるこの作品。
日本人の警察2人から取り調べをうけるルーシーに対して、まず英語で対話を進めます。
その後ルーシーは日本に長く住んでおり、日本語が話せることを知った2人はなぜ日本語で話さないのかと尋ねます。
そう聞かれたルーシーは「聞かれなかったので。」と答えます。
このシーン、ぼくはとても面白いと感じました。
自分がアメリカで生活していたこともあって、そこではいろんな国の、バックグラウンドを持った人に出会います。
日本と違って、あらゆる人種が入り混じる文化では「前提」みたいなものがありません。
もちろんアメリカなのでみんな英語は話します。アメリカにいるんだから英語が話せて当たり前、そういう空気感ももちろんあります。
しかしそれでもやはり文化の入交を理解しているアメリカやカナダでは日本と比べて圧倒的に前提意識みたいなものがありません。
だからここに外国人からの視点が介入していてとても面白いと感じました。
あとちょっと話がずれるんですが、日本語が喋れる(決して流暢とまではいかない)外国人に対して日本人はよく、「日本語上手ですね」といいます。
僕も留学前はよく日本語を勉強している外国人に言っていました。
でも、あれって外国人からしたらどう感じるか気になったことありませんか?
それを確かめたくて、日本に住む外国人の友達3人に実際に聞いてみました。
すると2人は「別になんとも思わない」、1人は「実際にそんな話せてもいないのに少し喋っただけでそう言われるのは嘘っぽくて違和感がある」
と言っていたんです。(当たり前ですが人によります。笑)
これって結構びっくりなことで、僕がアメリカで英語うまいね!と言われたらシンプルに喜びます。笑
やはり自分の価値観と異国の文化で育った人の価値観は全く違うし、その異文化、背景理解的の重要性、
そんなこともこの映画を通して感じられました。
2. ルーシーの過去に結びつくトラウマと罪悪感
もう一つ、この作品中で重要だと思ったシーンはルーシーの過去のトラウマが現在のルーシーにも映し出されている場面です。
ルーシーが幼少のときに経験した死がトラウマとなって、作品中に何度か起こる死に対してのルーシーのつらい思い出が蘇るシーンがあります。
それはおそらくこの作品の中で何度もでてくる森のシーンに投影されているのではないかと思います。
その死に対して、すべて自分が関係しているからではないか、自分のせいで誰かが亡くなっているのでないか。
そんな罪悪感を常に持ったまま、ルーシーの心の中が描写の暗さに反映されているように感じました。
【Earthquake Bird】作品を英語字幕で見るススメ
この作品に限らず、僕は海外作品は英語音声で英語字幕、または字幕なしで見ることをおすすめしています。
この作品は日本を舞台にしたハリウッドドラマ、すなわち日本語が作品の中で多く現れます。
主人公も日本語を多く話しますし、メインキャラクターの1人は日本人です。
だからこそ、英語の音、文字に触れることで英語に対する親密さも沸きますし、先ほど行ったように根源的な意味で異文化理解に大いに役立つと考えています。
つまらなく硬くて難しい文章を読んで勉強することも多い日本の英語教育の中で、本当の意味で楽しく効率的に口語英語が学べる、吸収できるのはやはり英語字幕で見ることだと思います。
まとめ
記事を最後まで読んでくださってありがとうございます。
なかなか日本を舞台にした海外ドラマに出会わなかったのですが、日本人目線ではなく、外国人目線で日本を客観しできるのは、このEarthquake Birdの素晴らしいところだと思います。
なにしろ主人公ルーシー役のAlice Vikenderが可愛いですよね...。
もしよかったらこのおうち時間で観てみてはいかがでしょうか?
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