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【アルゼンチンタンゴ】ボクのパレハは何処へ?パレハ探しの長ーい旅(5)ー超利己的なDさん現る!

大好評の「ボクのパレハは何処へ?」シリーズ第5弾。

前回のお話はこちら。

今の環境を全て変えてみようと決意し、それまで通っていたお気に入りのタンゴ学校(CANELO TANGO)に一切行かない代わりに、違うクラスをたくさん覗いてみた。

ファクンド&バネッサ(Facundo & Vanesa)という有名な先生のクラスを、友人と一緒に取っていたが、次の週から、その友人がブエノスアイレスを離れてしまうため、その後もクラスを取りたい場合は、一緒にクラスを取れる人を探さなくてはならなかった。

ブエノスアイレスでは、クラスのレベルが上がってくると、ほとんどの人たちがパレハ(パートナー)と一緒にやって来る。

一人で来ると、男女のバランスで、必ずしも毎回踊れるとは限らないし、相手がいたとしても、相手のダンスレベルが保証されていないためだ。

パレハで来れば、確実にレッスンを消化できるし、パレハでの練習にもなるし、いいことばかりなのだ。

「どうしようかな〜」

と思って、その日のレッスンを受けていると、東アジア系の女性が一人(以降、Dさん)で受けていた。

Dさんが同じレッスンを毎週取っていたのは知っていたが、その日はいつも一緒に来るバレハと来ておらず、一人でした。

レッスン後、たまたま話す機会があり、理由を聞いてみると、彼は先に帰国してしまったようだった。

自分があと数年はブエノスアイレスに滞在予定であることを話すと、

「ねえ、facebook持ってる?」

と聞かれ、Dさんの方から連絡先を聞いてきた。

そして、帰りもDさんと方向が同じだったので、一緒に帰る途中、事情を話して、次の週から一緒にレッスンを取らないか、聞いてみると、

「OK」

の返事をもらったー

「よかった、これで来週からもクラスを受けることができるぞー」


そして、一週間後。

自分が先に到着したが、クラスが始まる直前に、Dさんも到着していた。

「これで一安心だ。」

ファクンド&バネッサのペアレッスンでは、最初に2,3曲、自由に踊って、体を慣らす。

先生がいつも通り

「じゃあパレハで自由に踊ってください」

と言った瞬間、、、

なんとDさんはフラっと自分の目の前を通りすぎ、違う男性と踊り始めた。。。


「えっーー!!!」


いつも平常心を心がけている自分も、流石にちょっと動揺してしまい、どうすれば良いか分からず、アタフタしている間に、みんな踊り始めている。

我に返って、周りをもう一度見てみると、一人だけ女性が残っていた。

結局、その女性と踊ることになったが、なんと、その女性、自分が今まで踊ってきた人の中で、

「ワースト3に漏れなく殿堂入り」する人だった(笑)。

だから、一人で余っていたようだ。

この女性、レッスンに来ているのに、全くやる気が感じられない。

なんでレッスン来ているのか、意味不明で、このパターンも初めてだったので、「泣きっ面に蜂」とは正にこのこと。

その女性と数回踊って(良く数曲も踊ったと、自分を褒めてあげたい笑)、レッスンを本格的に開始する頃には、やる気をほとんど無くしていた。。。

これは何かの間違いだと思い、Dさんに話しかけると、困ったような顔をして、

「(Dさんが踊っていた)この男性とあなたとで交代しながら、練習するのはどう?」

と、平気で提案してきたのだ。

さらに、先生が

「パレハで来ている人と、一人で来ている人で分かれましょう」

と言った瞬間、Dさんはその男性とパレハ組に行ってしまった。

自尊心をこんなに傷つけられたのは、久しぶりだった(笑)。

ですが、自称「寛大な大人」なので、気を取り直して、クラスはちゃんと消化した。(もちろん、さっきのワースト女性と踊らないようにして笑)

「もう金輪際、Dさんとは話すことも、ましてや踊ることもない」と、心の中で小さく決意したのだった。

クラスが終わって、帰ろうとした時、Dさんが謝ってきた。

Dさんが踊っていた男性は自分よりうまかったので、Dさんは彼と練習したかったようだ。(友人談)

謝るぐらいなら、最初から約束しないで欲しいが、その時は大人な対応をして、その場を去った。言いかけた言葉があった。

「会原谅你不过不会忘记(あなたを許すことはできるが、忘れることはできない)」


「一つのレッスンを一緒に受ける」だけも、こんな大変なんて、、、

ボクのパレハはいつになったら、見つかるのだろう。。。


続く!


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