1回中京2日目第11競走 第60回金鯱賞予想
※レースの概要
今年で60回の節目を迎える伝統の中距離重賞。2017年から開催時期が
現行時期に変更となった。G1大阪杯の前哨戦に位置づけられ、1着馬に
大阪杯の優先出走権が与えられる。G1馬や後のG1馬による勝利も多く
古馬重賞戦線を占ううえで重要な一戦と言える。
※好走馬の条件
コース概要
中京競馬場をまるっと1周走るレイアウトであるが、スタート地点が
ホームストレッチの坂の途中にあるのが大きな特徴といえる。よって
非力な馬がダッシュを付けようと思うと想像以上に消耗が大きい。
また3角から直線までの下り勾配なため、スピードにのりやすいが
直線の坂を考えると下手な仕掛けは出来ない。力勝負のイメージもあるが
馬の器用さと操縦性の良さが重要なポイントといえる。
逃げ残りは減少
金鯱賞の舞台である中京芝2000mはそもそもとして「逃げ残り」傾向が
顕著といえた。2017年以降の金鯱賞では、6回も逃げた馬が複勝圏に
突っ込んできており、2017年7番人気2着のロードヴァンドール
2020年6番人気3着のダイワギャグニー、2021年10番人気1着のギベオンと
人気薄馬の激走が高頻度であることを考えると、同コースで逃げを打つ事の
有利さが窺い知れる。
しかし有利な作戦はマークされるもの。直近3年での中京芝2000mでの
脚質別成績を見ると2021年では逃げ馬の好走率が5割近くだったものが
2023年では3割半ばまで減少。逆に差し馬の好走率が上がっている。
内枠優勢
昨年の金鯱賞では終始最内を立ち回るアラタが3着に食い込んように
冬開催の中京芝重賞では内枠有利の傾向が高頻度と言える。
逆に8枠から好走したのは金鯱賞のプログノーシス1頭のみ。
ただし考慮しなくてはいけないのは、京都競馬場改修工事で
中京開催が重なったこともあって、通常よりも馬場のメンテナンスが
頻繁だったこともあげられる。今年は通常の開催に戻ったのだが
馬場関しては養生期間を長くとるなどしていたこともあり、今年も
内枠有利となる可能性は高いと言える。
馬格が大きい
スタート直後の坂に加え、1~2角の登り勾配とコース全体の約半分が
登り勾配を占める。そして直線走路には高低差約2mの急坂が待ち受け
それを超えてなお200mも先にゴール板がある。距離以上にパワーと
持続力が要求され、馬格の無い馬は苦戦傾向と言って良い。
過去7年での馬体重別成績は下記の通りで、500kg以上が好走の
目安となる。
前走馬体重500kg以上:5-1-4-18/28
前走場体重499kg以下:2-5-2-46/55
※注目馬
3番ドゥレッツァ
昨年の菊花賞馬。未勝利戦を勝ちあがると勢いそのまま5連勝で
菊花賞を制した。菊花賞ではスタートで先頭にたつと、2周目向こう正面で
好位に引き、直線で力強く抜け出した。同世代のダービー馬、皐月賞馬に
勝ったことで世代トップクラスの力は示せたが、菊花賞からの臨戦は
過去7年で1頭もいない。また菊花賞2着、同3着馬が古馬戦線で全く結果を
出せていない点、59kgの斤量に前走馬体重を考えると重い印は
打ちにくいか?
5番プログノーシス
昨年の金鯱賞では、逃げ粘るフェーングロッテンを上り最速の末脚でかわし
重賞初制覇を飾った。前走香港カップでも5着とはいえ1着とは0.1秒差で
駆け抜けており、力は十分に示したといえる内容だった。
更に前々走ではイクイノックス、ジャスティンパレスに次ぐ3着。
実力に疑いようはなく、連覇に向け良い状態で臨めそうだ。
また鞍上の川田騎手は中京芝2000mでは抜群の成績である点も
見逃せない。
11番エアサージュ
前走の飛鳥Sでは道中を2番手で追走。前々で運びつつも直線に向くと
上り3F33.8秒の末脚で突き抜けた。
前々走の3勝クラスでは道中を逃げてから、直線は内ラチピッタリに
上がってくるところを勝ちのブレイヴロッカーにクビ差かわされ2位。
重賞初挑戦に7枠11番と楽なレースではないだろうが、目下連続連対中。
安定した走りを見せてくれるだろう。
その他の注目馬
前走京都記念では内容は悪くなかった:5番ブレイヴロッカー
パワーと持続力に定評のあるはずのモーリス産駒:9番ノッキングポイント
※今回の予想印
◎4番プログノーシス
〇11番エアサージュ
▲3番ドゥレッツァ
△5番ブレイヴロッカー
×6番ヨーホーレイク
×7番ヤマニンサルバム
×9番ノッキングポイント