生米からつくる「鶏粥」のレシピ
鶏の旨味でとろっとろに白濁した、旨味の詰まった贅沢なおかゆを作りました!
このおかゆ、かなり手間のかかる子です。アクが次々湧いてくるので、5分に一度はお鍋の様子をうかがって、いつも気にかける感じです。
手間だなあ〜…と思うんですけどね、一口食べるとあら不思議。あまりのおいしさに「これだけおいしければ仕方ない」と思えちゃいます。
鶏肉からわきでる旨味で乳白色に染まったとろとろのおかゆ。濃厚な旨味を持っていますが、材料がシンプルだからでしょうか、しつこさはありません。
最後まで食べたらノックオン。「また明日も食べたい……」なんて言ってる自分に驚きます。
手間も吹き飛ぶおいしさなのです……!
いつもだったら生姜と煮込むのですが、今回は代わりに八角と一緒に煮込んでみました。(もちろん生姜でもOKです!)
八角はタミフルの原料とされるほど、強い抗菌作用を持ったスパイスです。スターアニスとも呼ばれ、特有の甘い香りはお肉との相性が抜群です。
注目すべきは、鶏肉と八角が持つ身体を芯から温めてくれる働き。あたたかいおかゆに温め効果のある食材を合わせると、指先までじわ〜んとポカポカしてきます。お腹が温まると、こわばった身体がすとんと優しくほぐれます。
加えて、鶏肉の骨にはリラックス効果や、ストレスからの胃痛を和らげてくれる効果も。温めて、ほぐす。緊張を和らげたい朝に最高のおかゆです。
八角香る「鶏粥」
生米からつくるので、炊いたご飯のストックがなくても大丈夫。じっくり火を入れるため、ふっくらおいしいおかゆになります。完成まで50分〜1時間ほどかかります。
記事の後半では写真とともに詳しい作り方をご説明いたします!
【 材料 】(2人前)
▶︎ 米 ・・・1/2合
▶︎ 骨つき鶏肉 ・・・200g程度
▶︎ 水 ・・・800ml
▶︎ 八角 ・・・2個
▶︎ 塩 ・・・小さじ1/2〜1
*今回は鶏のぶつ切りを180g使用しました。
骨つき肉を使うことがポイントなので、手羽肉、手羽元などでも◎
*八角が苦手な方は、生姜1かけをスライスしたものでもOKです。
【 レシピ 】
①厚手の鍋によく研いだ米、鶏肉、八角、水800mlを入れる。
②フタをせずに、鍋を中火にかける。途中アクがわいてきたら丁寧にとる。
③お鍋の白い泡がふつふつとしてきたら、鍋底から米粒をはがすようにおたまでゆっくりまぜる。弱火に30分かける。
(※好みのタイミングで八角を取り出す)
④塩で味をととのえ、鍋全体をゆっくりとまぜて火を止める。フタをして10分蒸らす。お好みでネギなどと器に盛りつけたら、完成!
【 つくりかた (写真つき)】
ここからは写真とともに詳しい作り方を解説いたします!
①準備
水がにごらなくなるまで、お米(半合)をていねいに研ぎます。
焦げ付きにくい厚手のお鍋に米、鶏肉、八角、水800mlを入れます。
お鍋は土鍋でもOKです!大きめのお鍋の方が吹きこぼれにくいので、十分な大きさのある土鍋をご用意ください。また、雪平鍋など薄手のものは焦げ付きやすくなるので、全体的に火加減を弱めにしてください。
今回はアク取りで水気が減ることを勘案して、多めの水を入れています。
生姜を入れる場合も、このタイミングでお鍋に入れます。
②中火
用意ができたら、お鍋を中火にかけます。このときフタはしません。
中火は、炎の先端がちょうど鍋底につくくらいの強さです。しっかりと鍋の中心と火の中心を合わせることで、焦げ付きや加熱のムラを防ぐことができます。
途中、アクがわいてきたら、丁寧にすくいとります。
お鍋の温度が上がるにつれて、アク取りパーティーが始まります。特に初めの頃はお米がぐっと水分を吸うタイミングなので、念入りにアク取りをします。
③弱火
表面の白い泡がポコポコとし始めたら、おたまで混ぜます。
鍋底に米粒が張りついているので、おたまではがすようにそ〜っとていねいに混ぜます。
吹きこぼれを防止するためにフタに菜箸をはさんだ状態で、30分間弱火にかけます。
時々(5分に1回程度)フタを開け、アクをすくい取ります。
煮込みが中盤〜終盤になるにつれて、どんどんアクが減ります。大変なのは最初だけです◎
鶏肉から出るダシで、乳白色に染まっていきます。
八角を取り出す
八角は香りが強いので、もういいかな〜と思ったら取り出します。わたしは弱火にして10分後くらいで退場いただきました。
八角自体は食べられないのですが、最後の盛りつけに飾るとかわいいので、ぜひとっておいてくださいね。
④仕上
30分弱火にかけたら、お塩(小さじ1/2〜1程度)を入れて全体を混ぜて、火を止めます。
全体の水分が均一になるようにゆっくり混ぜます。
10分間、フタをして蒸らします。
しっかり蒸らし時間を確保することで、よりふっくらとしたおかゆに仕上がります。
蒸らしが完了したら、取っておいた八角とともに器に盛りつけて完成です!
じゃん!なんていい香りなの〜…
甘い香りだけど、凛々しいような。少しキリッともしていて。八角の香りはは何か特別なものがありますね。
おかゆが白濁するのは、鶏肉の骨髄からコラーゲンが溶け出すから。
水炊きのお鍋、サムゲタン、鶏白湯ラーメン……どれも乳白色なのは、骨つき肉をコトコト煮込んで、スープに旨味が溶け出したからなのですね〜。
弱火でじっくり加熱された鶏肉はほろっほろです。
とろとろのおかゆと、ほろほろのお肉。
こってりしているのに、胃もたれ感はゼロです。
おいしすぎておいしすぎて、あっという間に食べてしまいました。
(八角は香りづけ。口に入れると驚きのまずさですのでご注意を。笑)
幸せな時間でした〜…!
以前の「鶏粥」との違い
今回のレシピは以前ご紹介した「鶏粥」の進化系バージョンです。
以前のレシピとの違いは…
・お肉の量を減らしました(少量でも旨味はじゅうぶんでした!)
・お水の量を減らしました(もったり感を出しました)
・生姜の代わりに八角を使いました(生姜も八角もどちらも美味でした)
おかゆのレシピは全て「今の」私のベスト。どんどんアップデートさせていきます◎
毎朝のおかゆは、ツイッターで調理過程を実況しながら作っています!
Instagramにも(失敗作を含め)毎朝投稿しています!
よかったら見にきてくださいね〜!
今日も長〜いレシピを読んでくださってありがとうございました。
明日もおいしいおかゆを作ります。ごちそうさまでした!