見出し画像

Black Lives Matter 人種差別のこと

Aloha!
みなさんこんにちは。今、アメリカでは人種差別について話題に強く上がっているので、そのお話ができたらと思います。

事の発端はアメリカのミネソタ州の州都ミネアポリスで、偽札を使ったと疑われた黒人の男性が警察にパトカーに乗るように支持されたが拒否したため、警察が首を締めるような形で地面に膝で執拗に押さえつけて、【息ができない】と伝えているにも関わらず続けた結果、最終的に死亡してしまったという事件が起きたことです。この警官には第3&2級殺人とされましたが、これからの裁判で有罪にならなければ無罪放免になる可能性があります。この不当な状況を見ていた人の中にはずっとビデオを回していた人がおり、それがインターネットで拡散されていま話題になっているのです。

実はこの事件の前日、タイムリーにもディナーテーブルで3人のシカゴ出身の友人と、シカゴでは黒人に対する人種差別が顕著だという話をしていたところでした。黒人は一部の地域には住めないという線引がされていたり、何も悪いことをしていないのに不当に職務質問を受けたり、疑いの目を向けられたり、何もしていないのに怖がられたり犯罪を犯しているように言われたりすることが少なくないのだそうです。

私が住んできたアメリカの街や州は、あまり黒人人口がいない地域でした。マイノリティとしてはメキシカン、アジアン、ネイティブアメリカンがいましたが、やはりどこの地域でもある程度の差別的な発言や行動がなきにしもあらずだった覚えがあります。それは形のあるものではないこともあり、雰囲気的なものであることもありました。しかし、一部のアメリカの地域ではそれがもっと強くあり暴力に発展することもあるというので、普通に過ごすことが難しかったり、あるバックグラウンドに生まれついたがために、社会的に"地位の高い"白人層と同じスタートラインに立つためにはとても努力しないといけなかったりすることもあります。

話をしていたシカゴの友人は、みんな100%の白人ではありません。メキシカン、フィリピン、アルジェリアのミックスです。だからこそ余計に、その問題にアンテナが立っているのかもしれません。そして、「みんなもっと色んな人と友達になれば、ある一定の人種が別次元のものではなく同じ人間だとわかるのに」と一人の友だちが言っていました。私はまさにそのとおりだと思いました。

私のアメリカ生活の半分は95%以上が白人の環境に最初の5年住み、そしてマジョリティがアジア人であるハワイに10年間過ごしてきました。その中で例えば中東のかたや黒人の方と出会う、話す、もしくはただ見かけることさえもあまりない環境にずっといるのです。だけどウェディングフォトグラファーとして各国に撮影に行ったり、ハワイに来てくれる方でいろんな人種の方、文化のバックグラウンドを持つ方、そして人種に限らずゲイ、レズビアン、バイセクシャル、パンセクシャルなどセクシャルオリエンテーションの異なる方と出会うこともあれば、仕事やプライベートでも色々な職業についている方にも出会うことが増えてきました。人間、よく知らないものにはネガティブな印象から入ってしまうことはなくないことだと思います(見かけが怖そうだな、とか、こういう職業の人はこんな感じの性格なのかなとか)。だけど話してみたり一緒に時間を過ごしていくことで、このグループはみんなこう、というような見えない偏見が間違っていることに気づいていきます。むしろ、同じ日本人だってみんな性格なんて違うし、1億人以上存在するのだから日本人だからみんなこう!という事を言うのって、国民性としてはあるかもしれないけど個人レベルではナンセンスですよね。

日本も最近国際化が進んで色々な方が住むようになってきました。そして私の子供の頃に比べると、それに慣れてきた気がします。個人的に知り合っていけば、そして知り合う努力をすれば、偏見というのがなくなっていくのかなと思います。だから今回のこのニュースに関してどうしても書きたかったんです。

どういう人種だから、どこから来ているから上、下、大切、大切じゃないというレッテルを意識的にも無意識的にも貼らない時代になってほしいものだと切に思います。タイトルにBlack Lives Matter(黒人の命を無下にしないで)と書きましたが、All lives matter(みんなの命は同等に大切)。福沢諭吉の【天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず】は何世代も前に言われたことなのに、それが信じられていない地域がまだまだある。私達一人ひとりの意識改革が必要でしょうね。この事件はとても悲しいことですが、ここからまた意識をして差別をやめようという風潮が広がっていってくれることを心から祈っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?