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初めてのインド出張で知っておきたい心得14個 滞在日数、天気、休息について

みなさんこんにちは。今回もフォロワーの皆さんからよく聞かれる質問についてお答えします(前回からだいぶ時間が空きました)

近年、インド市場に進出を検討しており「とりあえず行ってこい」というノリで、インドに足を運ぶビジネスマンも増えているように思います。そんな人たちが感じることは「インド出張において、特別にしておくべき準備は何か」という漠然な不安です。今回はここ数年、年に3-4回ほどインド出張を繰り返しており、さまざまなチップスが溜まっているので、今回の記事でも共有していきたいと思います。

全ポイントを再度共有するとこちらです。

  1. 都市部に行くなら基本的なものは揃っている。過度な心配はいらない。

  2. ホテルは5つ星が安心。慣れてきたらランクを下げて。

  3. 水より心配なのは油。

  4. 田舎ほどインド食しかない。苦手な方は日本食の準備を。

  5. 最低限の常備薬は持参しよう

  6. 基本の移動は車。アプリかチャーターが良し。

  7. 電気がなくなったら終わり。モバイルバッテリの準備。

  8. クレカは都市部なら使用可能。使えないところもあり。

  9. 汚れてもいい服以外持って行かない。

  10. 女性は日本で使っているシャンプーや化粧品を全部持参。

  11. 最低3日以上は滞在したい。

  12. 気温は地域によってさまざま。ダウンが必要な時もある。

  13. 思っているより体力を使う。十分な休息を取れるスケジュールを。

  14. 待ち時間のお供。小さな飴も馬鹿にできない。

  15. 遅延や変更は当たり前。おおらかな気持ちで。

  16. 穏やかに過ごせても、外国にいることは忘れない

1本目の記事では、1から4についてまとめており、2本目の記事では5から7まで、3本目の記事では8から10までまとめています(最後にまとめています)

今回は11以降の項目について整理していきます。

適切な滞在日数は何日か

インド出張では、何日程度の滞在が適切なのでしょうかという質問をいただくことがあります。例えば隣国の韓国のように、弾丸日帰りのように尋ねることができる国なのでしょうか。答えはもちろんNOです。

Google Mapより引用

日本からインドの距離は約6000km, 日本からインドに直行便を選択すると、飛行時間は10時間程度、帰りは8時間程度ですが、かなり長時間のフライトとなります。参考までに日本→バンガロール便の事例を共有しますと、おおよそ日本時間18時にフライトが出発、バンガロールに着くのは現地時間深夜0時から25時頃です。そこから出国手続きやら市内のホテルまで移動すると、ホテルに着くのは2時から3時頃です。日本とは3時間半の時差があるため、体内時計としては日本の朝方です。深夜を跨ぐのはなかなか大変なことがわかります。
デリー便は日本の朝出発が多く、日本の朝11時頃出発し、インドに着くのは18時から19時頃。国際線は2時間前に空港に到着することを考えると、早朝からの準備が必須です。その便を使っても、インドに到着する頃には夕方の時間帯となります。つまり移動は、どんなに短縮しても丸1日使ってしまうのです。
さらに、現地での交通事情などを考慮すると、思わぬトラブルなどに巻き込まれ、時間がなくなっても問題ないように、余裕を持った行動を意識して、滞在日程は最低5日間はほしいところです(冒頭では3日と記載しましたが、移動日を含めず、1日就業できる日にちを3日として、前後の移動日をいれて5日としました)
よくインドにも週末の弾丸ツアーなどで来る人もいますが、個人的にはお勧めしません(ビジネス出張の場合は、週末だと稼働日と合わないためあまりないと思いますが)インドは地理的にも交通事情的にも、短期間で有名スポットをサクサク回るのには適した国ではありません。1日最大アポ数も、午前に1件、午後に2件が限度かと思います(慣れている人はもう一つくらい入れられそう)それでも、そのスケジュールをインドでこなそうとすると、なかなか大変です。現地のメンバーとのコミュニケーションの時間も考えると、やはり最低1週間は滞在したいところです。

暑いだけじゃないインド 特に冬の対策はしっかり

バンガロールのショッピングモール

インドに行くというと、多くの人に「暑くないですか?」と聞かれます。インド=暑いというイメージがあるみたいです。それは本当なのでしょうか。答えは「地域による」が正解です。日本に北海道と沖縄があるみたいに、約9倍の広い国土ですから、やはり暑いだけでなく、寒いエリアや時期も存在するのです。
おそらく多くのビジネスマンが最初に訪れる土地であるデリーの年間平均気温を見てみましょう。

Google検索より引用

特に5月から6月は最高気温が40度前後と、なかなか暑いですよね。この時期はおそらく、皆さんがイメージするインド=暑いというのは当てはまる時期かと思います。しかし、インド(デリー)にも季節があり、特に10月をすぎてくると冬がやってきます。最低気温は10度を切ることもあり、薄手のダウンやコート、セーターが必須の日も、少なくありません。

ニューデリーの 1 時間ごとの平均気温  © WeatherSpark.com
1月12月には「寒い」時間帯も存在する

IT拠点として有名なバンガロールはどうでしょうか。

Google検索より引用

デリーと比較すると、多少の前後はあるものの、1年中平均気温が安定していることがわかります。バンガロールは標高が高いため、1年中通して暑すぎず、快適な気候であることがインド人のメンバーの中でも評判です。逆に「暑いインド」を想像して実際に尋ねると、その快適な気候に感動すら覚えます。

バンガロールのバンガロールの 1 時間ごとの平均気温 © WeatherSpark.com
デリーのチャートと大きく異なることがわかる

このような形で、広い国土であるインドは、天気もエリアによって様々です。日本と環境が大きく違うため、特に天候の変化は体調を崩す引き金となります。ご自身の滞在するエリアの気候を、必ず確認して準備を備えましょう。

思っているより体力を使う。十分な休息を取れるスケジュールを。

バンガロールの高級ホテルの一室

インドを訪問するときに重要なことは「いかに日本と違った環境で体力を消耗しないで過ごすか」であると私は思っているのですが、インド滞在中は、自分が思っている以上に、気づかないうちに体力が消耗してしまうということもお伝えしたいです。これを客観的に判断できることで、短い出張期間でも体調を崩さず最後まで過ごすことができると思います。
どういうところで体力を消耗するかというと、例えば食事です。これについては以前の記事でも触れましたが、インド料理は脂っこいものが比較的多いため、知らないうちに日本で過ごしている時より油の摂取が多くなります。そうなると体内の消化酵素が非常に多く使われるため、本来睡眠時に回復に使われていた酵素の残量が減ってしまい、疲れが残りやすくなってしまいます。このような形で、知らない間に体内の栄養バランスも少しずつ影響を受けるのです。

例えば都市部に行くと、大気汚染が深刻なエリアもあります。特に冬のデリーは、年間通して世界で最も空気が汚いことで有名です。

https://x.com/kayoreena1021/status/1744231357847580781

こういった状況は知らない間に、じんわり体調を悪くしていきます。冬にデリーに滞在する際はマスクの着用をおすすめします。

そのほかにも、例えば「移動時、道がガタガタしていて、終始体に振動が伝わってきて、疲労感を感じてしまう」「交通量の多い道路を、横断歩道なしで横断しなくてはならなくて、ストレスを感じてしまう」「移動に時間がかかってしまい、アポイントの間に十分な食事時間が取れなかった」「外が40度以上にもかかわらず、歩いて移動することになってしまった」「綺麗なトイレが見つからない」等々、小さなことではありますが、日本人がストレスに感じてしまうシーンが多いです。そういった小さなことの積み重ねが、ストレスとなりやすいため、自身が大丈夫だと思っていても、慣れない環境に身を置いているということを忘れず、余裕を持った出張スケジュールを組むことをお勧めします。

本日の記事はここまで。次回が最後のシリーズです。もしみなさんが他にも気になる点があれば、コメント下さい。

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Kayo Osumi
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