マロンの誕生日 2024
117系(私の愛称マロン)のトップナンバー(117-1)の製造年月日が1979年9月12日ということで、この日を誕生日だと思っています。
今日はマロンの「新快速」の前面種別幕(方向幕)のことを考えていました。もともと好きでしたが、マロンに出会ったのは2010年なので、この方向幕をつけたマロンに乗ったことがなく、憧れの存在です。
先月、大津市歴史博物館で開催された、湖西線50周年記念の展覧会、「わたしの湖西線」に行きましたが、この方向幕が展示されていました。50周年なのに湖西線にマロンがいないさみしさを吹き飛ばすような、マロンがそこにいるかのような、かっこよさとかわいさでした。
よく、こんなにもうまく、マロンの雰囲気を表せたものだと、デザインされた方の才能とセンスに敬意を新たにしました。
キャプションには、「ボディーカラーをイメージした」とありましたが、カラーだけでなくとにかく雰囲気を表していると思います。クリーム色と茶色のところを、黄色と茶色にしてあるのは、今となっては、きいろのマロン(山陽、山陰地区のマロン)も連想させます。
京都鉄道博物館の室内でマロンを見た時、なんて大きいんだろうと驚きましたが、普段駅などで見ているとふつうの大きさでも、車両というのは建物の中だと大きく見えるものです。だから方向幕も、すごく大きく見えて圧倒されました。
心の中で、ただただ「かわいい!」と何度も叫んでいました。
お子様をマロンに乗せに来た親御さんが、下車してあらためてマロンの顔を見て、「この電車めっちゃかわいい!!」と何度もおっしゃっていたのに遭遇したことがありますが、なんだか自分が褒められたかのようなうれしさがありました。そう思うのは私だけじゃないんだ、と少し安心しました…
この方向幕は個人蔵ということで、提供された方に感謝しました。
マロンがくれた方向幕のマグネット。
「くれた」というのは、団体マロンの車内でマロングッズの販売があった時に購入したものだからです。販売されているグッズの一覧表を見せてもらいどれにするか選びました。ロングシートに座って。その時のロングシートの感触は忘れられません。何度座ったかわからないロングシートですが、それがマロンの長椅子に座ったの最後となったからです。その後乗車した岡山のマロンも、今も広島山口を走る改造されたマロンの中間車も、京都鉄道博物館や名古屋の鉄道博物館のマロンも、長椅子は無いのです。本来の姿はクロスシートでも、ロングシートも素晴らしいので、本当に切ないです。
銀河マロン(WESTEXPRESS銀河)は、京都へ向かう上りルートのとき、大阪あたりから人が変わったように速くなります。それはもちろんダイヤの関係ですが、私には新快速の誇りが満ち満ちているように思えるのです。新快速マロンを知らなくても、どれだけ人を助けてきたかは伝わってくる気がします。その輝く思い出の中、楽しく走って、今も昔もこれからも、たくさんの人のためにがんばりたい気持ちが伝わってきて、心が熱くなるのです。
新快速時代を知らない私にも、知ってほしいと思ってくれる気持ちを感じます。
展覧会で、かわいさを新たに知ったことで、このマグネットの輝きも、より一層増しました。マグネットをくれた団体マロンは2023年5月に運行されましたが、その前年の秋から方向幕が故障して、幕回しもできなければライトもつきませんでした。夜には真っ黒の状態で草津線を走っていたのです。早く治るよう祈っていたら、それから定期運用が終わるまでずっとみかけなくなり心配していたところ、新大阪駅に颯爽と来てくれた時には本当にうれしかったです。でもまだ幕は壊れていて、旅行会社お手製の団体幕でした。それには本当に感謝しましたが、ずっと修理されないのがなんとも痛々しく悔しかったです。だからこそ、方向幕のマグネットは大切に思いました。
その団体マロンは、WESTEXPRESS銀河以外の京都所属のマロンが乗客を乗せて本線を走った最後となりました。
しかし、マロンに最後などはなく、不死鳥のように走り続け、銀河以外のマロンも、いつか復活する日がくるかもしれないとも思います。