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トイレットペーパーと封筒の共通点。放置竹林でつくる和紙封筒で伝えたいこと。

トイレットペーパーを何で選んでる?と聞いたとき、ここ数年は、環境のことを考えて、リサイクルを極力選ぶとか、シングルを選ぶとか、そういう声も聞こえるようになってきた。売り場に行けば、しっかり売り場も分かれているお店が少なくないように思う。無意識な消費の代表格でありながらなくてはならない日用品として、トイレットペーパーが変われば、その原材料や製造工程に目を向けたり、はたまた見えない生産地や地球環境を考え、さらには暮らし全体の変化のきっかけになるのではないか?と、竹のトイレットペーパーの定期便を始めたのは2021年のことだった。

当時から、気になっていたことがある。日本の放置竹林だ。トイレットペーパーはその紙の性質と、日本には製造工程に竹が入る隙がない産業構造のため中国からの輸入という形でサービスをはじめたが、日本の放置竹林を活用して、日用品がつくれないかという模索を続けていた。

そこで目に留まったのが封筒だった。

幸いなことに、日本国内における封筒は、ほぼリサイクル材でできている。FSC認証を取得している紙も多い。ピュアパルプ100%の封筒を日常で使っている人はなかなかいないだろう。しかしながら忘れてはいけないのは、リサイクル材も元を辿れば、ピュアパルプ、木であるという事実だ。

トイレットペーパーと封筒の共通点

封筒を使いたい時。メルカリで発送をする。オフィスに書類を送る(フリーランス)。オフィスに領収書を送る。ともだちに何かを送る。いろいろなシチュエーションがあるだろう。

なければ、コンビニにも、100円ショップにもそんなに躊躇しない手頃な価格で売っている。大事な人に送る手紙でなければ、サイズと入っている枚数と安い方を選ぶことが多いのではないか。これは、実はとてもトイレットペーパーと似ている。

さらに、前に家にあったような気がしても、こういう状況だからさっと買ってしまうものだ。トイレットペーパーと違って嵩張らないから、気もはらず、購入も楽だ(カバンに入るし、家でも場所を取らない)。

私も日本にいた時を思い出すと(自営だったので)、いろいろなサイズの封筒を揃えていた。そして、引っ越す際に、ないと思っていたはずのものがいろいろと出てきた。

面白いのは、これが、コピー用紙になると、容量も大きくなるし、ちょっと原材料やいろいろが気になってこないか?どんな紙だとか。もちろん、便箋やメモ用紙、ノートになれば気に入ったデザインや紙質を選ぶようになる。

トイレットペーパーと封筒は、無意識に消費しているという点でとても似ていると思うのだ。「減らす」という感覚も実はそんなに持ち得ない(必要なものだから)という点でもちょっと似ている気がする。

だからまずはリデュース

この共通点を持つとしたら、まずはリデュースが鉄則だ。ビジネスシーンでは領収書を毎月、送る必要があるそうだが(リモートの場合)、そういうのは中長期的にルールを改正するしかない。それか、会社がリユースのものを用意するか・・・。ただ、その場合には返送の輸送コスト(お金もエネルギーも)かかるか。

使う必要がないものは、使わない。ただ、その上でそれでも必要な時に使うなら、何か他にも価値があると嬉しい。

放置竹林を使った封筒が届けたいこと

そこで、放置竹林を原材料に使った封筒の話に移りたい。放置竹林は、地域の問題と言われて久しい。管理されていない竹が、森林を荒廃させたり、一方で土砂災害の原因になったりしている。その放置竹林を活用できないか?と思ったことが、このプロジェクトのスタートだったのだが、家庭に届ける、かつ、それが伝播するものがよかった。

なぜなら、この放置竹林の問題を多くの人に知ってもらいたいからだ。さらには、渡す人だけではなく、届いた相手にも、その地域に想いを馳せてほしいからだ。

さらには、無意識に消費されている物だけど、本当に使いたい時、リデュースしてもそこに残ることができた封筒は、とてもあたたかい気持ちで、手渡したい相手のことを考えて、送る、スペシャルなものになる。それが、気持ちといっしょに、地域の問題に目をむけるきっかけも届けたら、それは、意義ある封筒になるのではないかと考えた。

放置竹林を使った封筒が届けたいことは次の3つだ。

封筒を使うシーンが限定されるからこそ、送る人のスペシャルな気持ちを届けたい

放置竹林の問題を知るきっかけを届けたい。

産地を明確化することで、その地域に想いを馳せるきっかけを届けたい

そんなわけで、放置竹林で封筒をつくることにした。この封筒なら、使う意味があると思ってもらえると嬉しい。

この放置竹林の封筒については、他にも伝えたいことは、山ほどあるのだけど、「なぜ封筒?」のアンサーが見当たらないということに、クラウドファンディングをはじめてから気づいたので(みなさん、指摘をありがとう!)このnoteで記しておくことにした。

そのクラウドファンディングは3月まで開催中だ。先行予約のようなクラウドファンディングなので、気になる人はぜひこの機会に買って応援してください!



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