2023/10/25 『崩れ』
水曜日 くもりのち晴れ
抜歯跡は触らなければ痛くないけど、嫌な感じの頭痛は続く。
雨の予報がどんどん後にずれ、結局降らずにフルフル詐欺に遭ったよう。
iPadOSのアップデートをしたらクイックメモが右下からのスワイプで開かなくなった、アップデート詐欺だな。
蟻は絶滅に見えたが、別の場所で生き残り?別のファミリー?発見。
いろいろクサクサするので、人のいるところにいようと思いタリーズで読書。
幸田文『崩れ』読了。
今買えるのは文庫版と、kindle版もあるようだが、図書館で借りた単行本の表紙が言い得て妙なデザインだ。
これも宮田珠己さんおすすめの一冊。
崩れという言葉さえ知らなかったけれど、山の一生の末期、崩れ果てる寸前の状態を指すらしい。
70歳を過ぎた幸田文は、突然この崩れに魅了され、山梨県と静岡県の県境の大谷崩れ、富士山の大沢崩れへ。
そして、新潟を経て、われらが富山では鳶山の崩壊へ向かうときにはなんと、案内の建設会社の社長さんが途中から背負ってくれたという。
近くにそんな場所があったことも知らないし、知ったところで行きたいとも思わない。
旅はこの後も続き、長野の稗田山(工事中で断念)、鹿児島の桜島、北海道の洞爺湖にも出かけている。
♪だのになぜ、何を探してー、君は行くのかそんなにしてまでー、と歌いたくなる。
協力してくれる人があってこそではあるが、作家の好奇心というのは凄まじい。
初出を見ると昭和51〜52年の『婦人之友』とあった。
掲載する雑誌もすごい。
あとがきで娘の青木玉も書いているけど、冒頭の大谷崩れ行きの際の連絡電話がふるっているので引いておく。