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2024/10/14-20 二重線

14日(月祝) 晴れ 「鍵」

朝からバタバタとうちの洗濯と母の家の洗濯、ゴミ出し、夕方洗濯物の取り込み。
やたらとあるカバーや敷物を撤去してすっきりした。

鍵屋さんに開けられない金庫の鍵の件で電話、すぐに来てくれた。
結構な料金だけど頼むしかない。
母は、何十年も番号も知らず、襖の開け閉めで曲がった鍵で施錠解錠していたのか。
大したものも入っていないのに、これも症状のひとつか、それとも。

一昨日の役員2人とのやり取りを何度も思い出して気分が悪くなる。
イシアタマのこんこんちきめ。
自治会なんか爆発すればいいのだ。

15日(火) くもり 「アリ」

朝、夫がアリがたくさんいると騒いでいる。
去年も一昨年も今ごろだったなと、あまり驚かないけれど、困ったことに違いはない。
でも、指差す方を見ても何も見えない、白い壁だ。
ここしばらく見えづらさが進んだ自覚はあったが、これには愕然とした。
これは迷っていた後発白内障のレーザー手術に踏み切るタイミングか。
以前にした時の眩しさ不便さを思い出すと、気が重い。
いや、本当に気が重いのはそれで改善するかどうかの方だ。

母の家から持ってきた書類の整理に明け暮れた。
早く片付けてしまいたいの一心。

16日(水)くもり 「チケット」

午前中いっぱいあちこちうろうろ。
5冊もある通帳の記帳、ついでに自分の買い物、チケットセンターに寄ってネットで予約したチケットの発券。
行けるかどうか心配ではあるけれど、いや、だからこそ取ってしまった12月のチケット。
心配なことがいろいろだが、これを目指して頑張ろう。

17日(木) 晴れのちくもりのち大雨 「あのころ」

母の家の片付け。
冷蔵庫の大量の調味料、洗濯はあちこちにやたらとある敷物、そしてゴミ出し。
1人で小麦を育て、収穫して、粉をひいて、パンを焼く、『小さい白いにわとり』の話を思い出す。
あの話の結末はどうだっけ。

今日のミッションは母の物件について不動産屋に相談に行くこと。
不動産屋によると、成年後見人の制度を利用しない方法が、現在まだ氏名や生年月日が書ける状況ならあるという。
問題はいろいろあるが、少し希望が見えた。
帰宅後、遅いお昼を食べていたら、急に体中の力が抜けてしまったのは思いがけないこと。

恒例のYouTubeライブ『おうちでトリコロール』をアーカイブで見た。
今回から5年目に突入なのだそうだ。
なんだかすごく遠くに来てしまった感じがしてならないのは、まったくわたしのほうのコンディションだが、アイリッシュのリズムを、向こう岸の楽しい思い出のように感じてしまう。

メンバーの中村大史さんのこのシリーズが静かで温かくて大好き。

西田敏行の訃報。
目の調子がますます悪い。

18日(金) くもり 「もやもや」

母の施設に行かなければならないのに、なかなか動けない。
家や書類の整理で、うすうすは気づいていた知りたくないことを確認してしまったからだ。
これはきつい。

先に本屋に寄って、花の風景の写真集を買い、その勢いで出向く。
母は予想通り不平不満の嵐で、矛先は私にも向く。
つまりは自分が忘れている故の濡れ衣で、施設の人には言えないから私が攻撃をされる。

しかし、グループホームのスタッフさんには改めて頭が下がる。
せめて私は感謝を忘れないようにしよう。
入所からやっと半月、今が我慢のしどころ、だといいけど。

19日(土) 雨 「足のサイズ」

終日、大雨。
今日は徹底的に何もしない、と決めていたから、落ち着いてなお良い。
とはいえ、ボランティア団体のイベントの日、出た人は大変だったろう。
申し訳ない。

最近、靴の脱ぎ履きが必要な時に重宝するスリッポンの出番が多かったが、なぜか右足の小指あたりが窮屈に感じるここひと月ほど。
長く使ったから変形したかと新しいのを買ったら、右側がちょうどだと左足はブカブカ。
思わず左右のサイズが違わないか見直したけど、合っていた。
股関節の不具合で、左が体重かけにくく、右足は酷使しているだろうけど、だからってサイズが変わるのか?

妹が差し入れでベニシアさんの記事の載った婦人公論を母のところに持っていったと言う。
知らなかったのかもしれないけど、よりにもよって…

20日(日)くもりのち晴れ 「ドリーマーズ・サーカス」

アンコールはKitchen StoriesとFarther Into It

福井のハーモニーホールでのドリーマーズ・サーカスのチケットを買ったのは8月初め。
行けるかな、行きたいものだ、と買った。
それがだんだん雲行きが怪しくなって、これは諦めるほかないのかと思っていたが、何とか行くことができてよかった。
そうだ、よかったのだ。

ドリーマーズ・サーカスを聴くようになったのは、YouTubeの『キッチンストーリーズ』のビデオを見たのがきっかけだった。

まさにその曲を、目の前で、あのビデオと同じように、親密で暖かい空気感もそのままに聞ける幸せ。

『City Gardens』も愛聴と言っていい大好きな曲で、あの静かな音はこうやって奏でられるのだと、空気の振動から感じることができた幸せ。

それから、シャロン・シャノンとの共演の『ハーモニーホール』をそのハーモニーホールで聴けることもまた幸せ。

ルネとアレの2本のバイオリンを向かい合って競り合うように、しかしとても楽しそうに弾くさまを、目でも楽しみ、楽器が反響し合う音を楽しみ、なんと贅沢な時間だったことだろう。
クラシックも伝統音楽もポップスも、境目を取り払った境地にいる人たちがここにもと思うと頼もしいことだ。

サイン会は長蛇の列で、あきらめるしかなかったのと、トークイベントも出遅れて参加できなかったのが心残りだ。
後ろの席の女の子は、英語でお話しするのだと一生懸命に練習していたっけな。
きっとまた会いたい、聴きたいと心から願う。