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2023/05/28 弦祭

日曜日 くもりのち少し雨

弦祭と題した、ルドヴィート・カンタさんと荒井結さんのチェロコンサートに出かけた。
楽器屋さんの主催の、商談会を兼ねたもののようで、会場にはゼロのいっぱいついたバイオリンやチェロがたくさん並んでいて怯んでしまう。

でも心配は無用、カンタさんと新井さんの演奏と、曲の間にはトークもあり、会場は温かい雰囲気に。
選曲がバロック中心で、それもチェロの2重奏曲というのは、生演奏はもちろん、録音もなかなか聴かれない貴重な機会、そこに立ち会えたとは幸運だ。
中でも、前にアンサンブルのレッスンを受けようかと見学に行ったとき、2バイオリンとチェロで練習したことのあるヘンデルは、2台チェロ版もあるとは知らなかったのでうれしい発見だった。

そして!質問コーナーではなんとカンタさんとお話できてしまった。
別の方の質問に対しては「仕事ではあるけれど、自分が楽しめないとお客さんを楽しませることができない」、と答えておられたのが印象深かった。
学生さんの、緊張との付き合い方という質問では、頭の中を今弾いている曲のことでいっぱいにする、というお答えには経験の重みを感じた。

楽器や弦の話題もあり、カンタさんは金属巻きのガット弦、荒井さんはスチール弦とのこと、初めはやっぱり響きが違うなーと思ったけど、聞いているうち両者が近づいていく不思議な感覚があった。
10才の時に師匠に借りたチェロをその後買い取り、55年たった今も使っているというカンタさん、実直な人柄を垣間見た濃厚な2時間半だった。

プログラム
01 バッハ 
無伴奏チェロ組曲第3番よりプレリュード(ルドヴィート・カンタ ソロ)
02 バリエール 
2つのチェロのためのソナタ Andante/Adagio / Allegro prestissimo
03 ハイドン 
4つのデュエットより二重奏曲ト長調 Hob.XⅡ:1
Adagio cantabile/Allegro molto/Menuet

(休憩)

04 カサド
無伴奏チェロ組曲より第一楽章(荒井結 ソロ)
05 ヘンデル
2本のチェロのためのソナタ ト短調op.2-8 Andante/Allegro/Largo/Allegro
06 ヴィヴァルディ
2つのチェロのためのコンチェルト ト短調 RV531 Allegro/Largo/Allegro

対談、トークショー