「愛してる」を確実に伝えるたったひとつの方法
嫌いな、と言うか苦手な言葉を2つもタイトルに載せてしまった…
まず「愛してる」。
私は「愛」という言葉が苦手。きっと日本古来の言葉ではないために、活用が確定されていなくて、ふわっとしたまま使われているからだと思う。「恋する」とか「好きだよ」とか「大好きだ」とかの方が実感を込められて使い勝手が良いと考えている。
それから「○○するための〇個の方法」的な言い回し。数年前からいろいろな記事のタイトルで見かけて、分かりやすすぎるがゆえに安っぽい感じがして苦手。自分の記事タイトルには絶対に使わないぞを決めていた。それなのに…
それでもこの記事が伝えたいことはこのタイトルでしか伝わらないような気がして、「愛してる」も「たったひとつの方法」も組み込んでみた。
伝われ!
伝えたい思いは…
「愛してるよ」「好きだよ」「大切に思っているよ」エトセトラ。
こんな思いを伝えるための方法は世界にあふれている。
・プレゼントを贈る
・抱きしめる
・話を聞く
・褒める
・投資する、援助する
でもね、と私は思う。たったひとつの「それ」が欠けては伝わらないばかりか、すべての行為や行動が丸ごとポシャる。そんなたったひとつの大切なこと。
あの日の母が言ったこと
20年くらい前のある日。高校生の私は母と洗濯物を干していた。私には15離れた弟がいて、それはもう…どんな言葉も足りないほど、大好きで愛おしくてかわいくて、愛していた。
「愛」ってこういうものなんだな、って教えてくれたのは弟だ。
思うだけじゃなくて、伝える。伝えるだけじゃなくて守る。守るだけじゃなくて支える。そんなことがこんなにも難しいのか。でもこれが「愛」なんだなって。弟は日々私に教えていた。
そんな小さな弟の小さなシャツを、私がピンハンガーに襟先を挟んで干そうとした時、母が言った。「それはあの子のお気に入りのシャツだから、ハンガーで干してあげてね」
そのあとに母が続けて実際に言ったのかは忘れてしまったけれど、私の中には母の声でいつでも聞こえてくる言葉がある。
「大切なひとが大切にしているものは、一緒に大切にしてあげるんだよ」
「愛してる」を確実に伝えるたったひとつの方法は…
「愛する相手の大切なものを、同じように大切にすること」
言葉でいくら「大切に思っているよ」と言い続けても、抱きしめても、その相手の大切にしている物を踏んづけたりしたら台無し。いくら丁寧に話を聞いてあげても、そのひとの趣味の話を1回鼻で笑ったら意味がない。
夫と結婚した時、私はサッカー観戦になんの興味もなかったのだけど、目線を揃えて観てみたら、失敗を前提としてトライし続けるサッカーに、彼が失敗だらけの私を見守る暖かさの理由を知った気がした。大切にするともっと好きになるんだな、と気づいた。
「あなたを大切に思っているよ」の裏付けは「あなたが大切に思うものを一緒に大切にするよ」でしかない。行動で示すこと、態度で示すこと。確実に伝わる。そして相手をもっと好きになる。
相手の趣味、仕事、夢、目標、望む生活、好み…それらすべてを、「私は最大限の敬意と好意を詰め込んで、一緒に大切にします」という日常の言動だけが、「愛してる」を確実に伝えるたったひとつの方法。
夫と過ごす18回目のクリスマスと、17回目の結婚記念日の前に備忘録。
ワタシ的大切なひとを幸せにするための方法。
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