【愛着障害・うつ・AC】苦しい人間関係から逃げてもいい②
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以前、アダルトチルドレンの人の、あまり自覚していないだろうと思われる癖について書きました。
アダルトチルドレンの人は苦しみにシヘキする、というお話でした。
シヘキとは嗜癖。つまり、依存のことです。アダルトチルドレンの人は苦しみに依存しています。
自ら苦しい関係に執着しているのですが、本人にはその自覚はなくて、逃れられない運命のように感じています。
だけど、そんなことはない。いつでも、そこから逃げ出せるんですよ、と言いたかったのでした。
前回のこのお話、あまり反響がなかったので少し凹んだのですが、渦中にいる人にはあまり響かないのかと思いました。
彼や彼女たちは、生まれたときからずっと苦しい環境にいたので、べつの次元、べつの生き方があることが想像ができないでしょう。
ですから、この話が響かなくても現時点では仕方ないことかもしれません。
が、私がどうしても続きを書きたいので、自分の今の気持ちを残しておくつもりで書いておきます。
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いま幸福が感じられない人は、もう一つのパラレルで幸せになっているもう一人の自分が、もしかしたら居るかも、と想像するといいと思うんですけど。
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さいきんSNSでチラ見したネタです。このネタをもとに書いてみますね。
日本文学のベストセラーは、1位は夏目漱石「こころ」、2位は太宰治「人間失格」だそうです。漱石も太宰も、愛着障害で精神疾患をかかえていました。苦しみにシヘキする人です。
生きる苦悩を創作活動にぶつけた人たちです。
創作する人が精神疾患があるのはフツウのことです。むしろそのことが有利に働くことがあります。認知の偏りからくる独自の世界観が、つよいメッセージ性となって読者に感動をあたえるのです。
いっぽうで、苦しまない、苦しくなるとさっさと方向転換して、楽な方へ行ってしまう文学者もいます。私がとくに話したいのは、この人たちのことです。
宇野千代さんは、失恋したら、きれいに化粧して、いちばんいい着物を着て出かけるそうです。そして、曲がり角を曲がったら次の恋に出会うと「生きていく私」という小説のなかで語っています。
この小説はテレビでドラマ化され、十朱幸代が主演しました。尾崎士郎や梶井基次郎も宇野千代さんの魅力にコロッとなるとは、すごい女っぷりですね!
もう一人、私の好きな作家さん、山田詠美さん。私はこの人がいちばん文章が上手い、と思っているのですが、「美しい日本語を心がけて書いた」とご本人も仰る、それはそれは美しい言葉でつづった「熱帯安楽椅子」という小説があります。
楽しかった不倫の恋にきゅうに疲労と嫌悪を覚えたヒロインが、熱帯のバリで、喉元までつまった憂愁を吐き出すかのように島の男とセックスして不倫の毒抜きする、というお話でした。
「生きていく私」にせよ「熱帯安楽椅子」にせよ、こんな不埒で変り身のはやい人は、真面目な人からは不評だとは思いますが。
ちなみに、宇野千代さんは故郷山口に義母という愛着対象がありました。山田詠美さんはごくフツウの家庭のお嬢さんで、「ほかの作家のような、ものを書く根拠はない」という幸せな人です。
幸せな人は、苦しみ続けることができません。楽しいことが好きなのです。
それが自分を大切にするということなのです。
いずれにせよ、苦しみにシヘキする文豪も、お気楽作家の姉御も、それぞれのとんがった生き方には表現者としてのスゴ味を感じますね。文学者はそうこなくっちゃ、です。
悩んでいる人は、哲学的で高尚なことを考えています。この人生にはどんな意味があるのか? とか。私がこのタイプでした。悩んでいる人は、みんな哲学者です。
幸せな人は、そんなむずかしいことを考えていないと思いますよ。
「狙った彼氏を落とすぞー、ステーキ食べてがんばろう!」と言うかどうかは知りませんが、まあ本音に忠実なことを、自分に嘘をつかずにキャッチできています。真実の自分を生きるって、そういうことです。
真実の自分とは、感情と五感のことです。思考じゃありません。
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いま幸福が感じられない人は、その人間関係にしがみつかなくても、より良い別の選択肢と人生がある、という希望が見えてきたら、いいなという提案です。
しかしながら、これまでの生き方を根底から変えることには苦しみが少なからず伴うのは避けられませんが。それも付け加えてておきたいと思います。
提案を受け入れるかどうかは、あなた次第ですが。
もう一人の私が幸せになっている、もう一つのパラレルワールドがあることを信じて。
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