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湯布院のホテルで老後についてつらつら思う
湯布院にいます。とてもいいお湯です。山あいの静かな集落。
一時帰国中、ずっとホテルを渡り歩いてきました。主に、エコノミークラスの温泉付きビジネスホテル。別府で2連泊したホテル「アマネク別府ゆらり」はなかなか良かった。
贅沢なホテルではなくて、必要なもの+αのちょっと行き届いたサービスと設備がちょうどいい。
ツルツルするお湯がいい。14階にある大浴場、露天風呂が眺めが良くて気持ちいい。屋上にはプールや360度の展望のバーもあったりする。
部屋は、ユニットバスではなく、お風呂、洗面所、お手洗いそれぞれ別室で。5−6人は座れそうなカウチもあり。
新しい建物で、おしゃれなデザインで、清潔感、スッキリ感、開放感がある作りでした。(トップの写真は、このホテルの共用スペース)
次の湯布院の宿は、部屋が広い。私の泊まっているツインの部屋も、たぶん、ビジネスホテルの2部屋分はある。ガラス張りの展望風呂からは、由布岳が大きく見えてとても眺めがいい。たぶん、学校の3−4教室くらいありそうな大きなお風呂が気持ちいい。建物も立派。
たぶん・・・数十年前にはなかなか立派なホテルだったんだと思う。
骨組みは立派だけど、汚れがあったり、設備が古かったり。リノベーションしたらさぞかし素敵なホテルに生まれ変わると思う。
とっても小さなことだけど、ツインの部屋に滞在して、部屋用のコップやグラスが、小さな紙コップ1つだったのにげんなり。ティーバッグの緑茶が1つだけ添えられていた。洗面所にも小さな紙コップひとつ。
いかにも、節約しないと経営できません・・・と言う感じがして裏寂しい感じがする。
事情は推測できる。大きな建物にしたのはいいけど、古くなってきた。多大なコストをかけてリノベーションして、流行るホテルにするのか、それとも、あるものでほどほどにやっていくのか・・・と考えて、後者の選択をしただけ。
なんだか、老後みたいだな。・・・と思う。
3年ぶりに実家に行ったら、87歳の母は元気にしていて、毎日庭仕事やら掃除やら励んでいたけれど、数年前のように行き届いた状態ではない。1人で住むには大きすぎる家と庭を、母1人で世話するには無理がある。母も、「もう、できるところだけぼちぼちやっていけばいいわー」と言う。
もちろん、ぼちぼちでいい。年齢に応じて無理しない程度、楽しめる程度にやっていればいい。母が幸せで元気でいてくれるだけで満足だ。
でも、私は思った。
私は、このホテルのようにはなりたくない。と。
子どもが巣立ち、2人の生活になり、若い時ほど体が動かなくなった時、時代遅れの「昔は立派だったのに」と思わせるような家で掃除の手が行き届かない状態で暮らすのではなく、きれいですっきりとした小さめの家で、無理せずに掃除ができる程度の小綺麗な暮らしがしたいな・・・と。
あと数年して夫婦2人の暮らしになったら、いさぎよく、小さくて小綺麗な家に住み替えようと思う。
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