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文化の都ロンドン〜週末に5つのコンサート
金曜日にコンサート1つ。
土曜日にコンサート4つ。
コンサートのハシゴしました。
ロンドンにいて、幸せを感じるのが、一流の文化があふれていること。イギリスのアーチストやミュージシャンだけでなく、世界一流のものが、身近にあること。
好きなアーチストがいて、そのコンサートを待ち望むというのも、音楽のひとつの楽しみ。
でも、ロンドンにいると、「コンサートに行きたいな」と思ったら、ロンドンのどこかで、いつでも、公演が行われていて、「今日、これやってる、行こう」という気軽さで本物の生の音楽に触れられる。しかも、世界一流のもの。
ミュージカルとかオペラだって、いつだって、いろんな選択肢がいつもある。美術だって、博物館だって。
やっぱり、ここロンドンは都なのだ、と思う。文化の都。
今週末行ったコンサートは、New Music Biennial という年に1回のフェスティバル。週末3日にわたる企画。
フォーク、クラシック、ジャズ、エレクトロニクスなど、さまざまなジャンルの音楽。枠にはまらず、新しい挑戦、創作の音楽。
今回は24のコンサートが金曜夕方から日曜の夜までぎっしり。
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どれも50分くらいの短いコンサートだけど全部無料。
だから私も、行きたいコンサートに行って、お手洗いに行く暇もなく、そそくさと隣のホールに移動して次のコンサート、はい、また、次のコンサート・・・というように、4時間で4つのコンサートのハシゴをした。
BBC Radio 3 で放送され、その後音源をダウンロードもできる。
このフェスティバルのために作曲された新しい10曲も含め、何回も堪能できるシステム。
このコンサートの面白いところがもうひとつ。
まず、音楽の生演奏を聴く。先入観なし、予備知識なし。まっさらな気持ちで。
その後、作曲家や演奏家が対談をする。その曲のこと、背景のことなど、いろいろ話してくれる。
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その後、もう一度、同じ演奏を聴く。
だから、全てのコンサートで、同じ曲を2回聴くことができる。
これがとても面白い。1回目と2回目ではまったく聴き方が違い、耳に入る音からして違う。心に届くものも違う。
考えてみれば、同じようなことを、私はいつもしている。
コンサートに行くとき、私は予習をしない。録音したものを聴いたりしないし、その音楽や演奏家について新たに調べたりもしない。
そして生の音を堪能する。
コンサートから帰ってきてから、調べる。他の音源を探ってみる。作曲家や演奏家のバイオグラフィーを調べたりする。
そして、今は、YouTubeやストリームでいくらでも音を探し出すことができるので、録音された音を聴く。
でも、その度に「もう一度、今、生で聴けたら」って思う。
予備知識なしで、自分の感性だけで受け取った音楽は素晴らしかった。これは絶対に必要なのです。思考が邪魔をしない音楽の聴き方。情報が邪魔をせず、音楽そのものが伝えてくれるものを受け取る。
でも、音楽の背景を知ってから聴くともう一歩、音楽に踏み込める。
この2段階を、私も、普段からとても大切にしている。だから、それを1回のコンサートで実現してくれたこのスタイルは、なんとも贅沢な体験でした。
昨日、今日の5つのコンサートで一番気に入ったのはこちら。
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このフェスティバルは今年で10年目。このThe Power and the Glory という曲は、これまでのフェスティバルの中でも人気が高かった曲で再公演。
YouTubeに2019年の音源がありました。
枠を超えたコンテンポラリーです。普段ラップ系の音楽もつくってるガゼル・ツインという女性ヴォーカル、プロデューサーとクラシックの作曲家がコラボして創り上げた曲。
生で聴くから伝わってくる・・・というのは、どんな音楽でも同じなのだけど、コンテンポラリーって、録音で聴くともっと難しいと思う。
コンテンポラリー音楽。生で聴いて欲しいなあ。
私の音楽関係の記事はこちらに。
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