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私のイースター〜バッハ「マタイ受難曲」
今日は復活祭の日曜日です。
私はシュタイナー教育に20年以上かかわり、欧米に20年住んできました。私はキリスト教徒ではありませんが、キリスト教は宗教だけのことではなく、欧米の文化、習慣のひとつとして体に馴染んでいます。
子どもが小さい時には、毎年復活祭の日にはエッグハントをしました。本物のたまごを吹いて空にして、着色して、イースターエッグをデコレーションしました。
もう、息子たちもエッグハントに嬉々とする年齢ではなくなった今、私のイースターは、イースターの音楽を聞いて、静かにキリストの受難を感じる日。
欧米の文化に、教会の存在は欠かせません。教会の建築、教会を飾る絵や彫刻、そして教会で奏でられる音楽。
先日コンサートに行ったエルガーも、イギリスのウースター大聖堂で音楽を学んだことが基盤になりました。
私の敬愛するバッハも、ドイツのライプツィヒの教会のために作曲をするのを生業としていました。
先週、ロイヤル・フェスティバル・ホールのコンサートで、バッハの「マタイ受難曲」を聴いてきました。まさにこの復活祭のために、バッハが作曲した曲です。この時期になると、この曲を聴かないと季節を感じられない気がします。
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マタイ受難曲は、ライプツィヒの聖トーマス教会で1727年初演。
2018年に聖トーマス教会に訪れましたが、思ったよりずっと小さな教会でした。たとえ大聖堂で演奏されるにしても、コンサートホールより、小さなオーケストラに合唱団も少人数のはず。
今回は、大きなコンサートホールで、200人以上の合唱団にフルオーケストラの演奏でした。
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私は、マタイ受難曲、ヨハネ受難曲をドイツの教会でも聴きましたが、大規模なコンサートホールでの演奏より、ドイツの教会でのマタイ受難曲のほうが心に響くと感じました。
コンサートホールでのマタイ受難曲は、音楽性を追求するため。教会でのマタイ受難曲は、キリストの受難を表現する宗教的目的。・・・という気がします。
教会の建築は、音がよく反響します。音楽を奏でるには反響しすぎて反響音が邪魔になることもあるくらい。音響効果としては、コンサートホールのほうが当然良いはず。でも、教会だからこその音の重なりがある。音が高い天井、天界へ昇っていく。
今回のコンサートでは、歌詞が英語でした。本来ドイツ語の歌詞ですが、英語だとなんだか軽い。ドイツ語の濁音、深い音はやはりバッハの教会音楽に欠かせない一つの要素なのかもしれません。
意味はわからなくても音が伝えるものは大きい。
私はキリスト教徒ではないけれど、やはり教会で聴くほうが、音楽に霊魂が宿る気がします。
コンサートホールと教会の音を、生で聴き比べることができることに、心から感謝しつつ。
Happy Easter!!
ヨハネ受難曲もどうぞ。↓
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