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夫婦別居から50日。はたと気づいたこと。

早いもので、別居を始めてから50日経過した。ちょっと久しぶりに会って話していて気づいたことがある。

3週間ぶりくらいに会ったから、「どう、最近?」みたいな会話から始まる。夫はちょっと元気ない。まあ、最初は新しい暮らしを楽しんでいたようだけど、だんだん現実が見えてきて、自分の人生どうするか悩みが多い。

もともと、ネガティブ思考の夫でもある。

夫は、経済力がないし、経済の管理能力もない。天才的な才能はあるけれど、それで生活ができるようには活かしていない。生活が大変だというのは、本人より私のほうが予測していた。本人は予測能力ないけど、私は現実的だから。

私は、それが予測できるから、「別居」とか「離婚」とか言い出せずにいた。私のサポートがなくなったら、この人どうなっちゃうんだろう・・・って、心配で。でも、それは本人が考えること。自分の人生は自分でなんとかしないと。私も自分の人生、一生懸命生きていく。と、決意しての別居宣言だった。

あまり明るくない表情の夫。お互い近況報告をしていて、夫がふと尋ねた。
「今、幸せ?」

一瞬答えに迷った。文句なく幸せなのは事実。でも、どう見てもしんどそうな相手を前に、私一人幸せでいるのは、ちょっと申し訳ない気がしてくる。

でも、迷ったのは一瞬。正直でいよう、と思った。
「うん。幸せ。」

その返事を聞いて、夫の顔がパッと輝いた。嘘のない、喜びがそこにあった。

で、わかった。

この人は、私を幸せにするために、何も争うことなく、素直に出て行ったんだ、と。

前に「僕と一緒じゃないほうが、華代の人生はよくなると思う。」と言っていた。そのときは、ひがみか、と思ってしまったのだけど、あれは心からの本心だったんだなあ・・・と。

社会生活にはいろいろ難ありで、一緒に暮らすには苦労の多い、発達障がい性質だけど、根っこのところは善なんだよなあーーーと、しみじみと再確認。だから20年も一緒にいたのだけど。

嫌いになって別れたんじゃない。一緒に暮らすのに無理がありすぎて別れることにした。

20年、この人をなんとかして幸せにしたいと思い続けて努力してきた。でも、人を幸せにしてあげることなんてできない。本人が幸せを見ようとしなければ。


20年の努力が実らないまま、別居しても、私は、彼の幸せを祈ってる。



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かよ|ロンドン在住、楽しく人生をクリエイトするシュタイナー教師&経営者 石川華代
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