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私の一度目の結婚のこと
2回も結婚したワタシ
タイトル見て、「えーー、かよさん、バツイチだったの?」って思われるかもしれませんね。離婚歴を大々的に公表してはいませんが、隠してもいませんので、知ってる人は知ってます。このnoteの記事にも書いてありますし。
(2024年6月、晴れてバツニになりました。パチパチ。)
イギリスに最初に引っ越してきた頃、イギリス在住日本人の友達に離婚歴があることを言うと、意外な答えが返ってきました。
「えーーー、いいわね。二回も結婚して。」
「そうくるかーー」と思いましたが、その考えもいいなーーと思いました。
結婚なんてしてみなきゃわからないですものね。2回してみると、1回ではわからなかったことが見えてきます。ある意味、贅沢な経験かも。笑
離婚をススメているわけではないですが。笑
「結婚観」がガラッと変わった
私の1回目の結婚と、2回目の結婚は、まるで違います。1回目の結婚の時期に、「結婚観」がガラッと変わったからです。
一人目の夫は日本人でした。結婚して2年たったころ、私はカリフォルニアに留学することにしました。子どももいなかったので、一人留学だと思ったのですが、前夫は仕事をやめてカリフォルニアについてきました。びっくり。「華代ひとりで楽しい思いをするなんて許せない!」と言って。
とはいえ、前夫はカリフォルニアにいく理由も目的もありません。数ヶ月間、タダで受けられる英語教室に通い、寿司屋でアルバイトをして暮らしていました。私は、朝から晩まで、寝ても覚めてもルドルフ・シュタイナーづけの充実した日々。
わたしたち、仲は良かったのです。でも、シュタイナーカレッジで人智学を学ぶうちに、私の中で何かが変わっていきました。世界観、人生観が大きく変わりました。そして、結婚観も。
1回目の結婚の結婚観
1回目の結婚のとき、私は、「問題のない、いい人」を選びました。長い人生を共に過ごすのだから、嫌なところは少ない方がいい。トラブルも少ないほうがいいと思って。だから、とてもいい人です。害がない人。ちゃんと働いて家計を支えてくれるし、私のやりたいこともサポートしてくれる。許せないほど嫌なところもないし、一緒にいて楽しい。
でも、シュタイナーの人智学を学びながら、私の価値観が変わっていきました。
私は、カリフォルニアで学びながら、目は欧米をむいていました。卒業しても日本には帰りたくない。一方、前夫は、カリフォルニアで暮らしながら、欧米に批判的になっていきました。日本と言わなくてもアジアに帰りたいと言い、中国へいくことを考え始めました。
中国行きの話が出た時、私は「いいんじゃない」と思いました。私はいく気はないけれど、夫がいきたいなら行けば良いと。「別々に生きていくのも全然構わない」どころか、「歓迎!」とさえ思いました。やっと夫が「やりたいこと」を見つけてそれに進もうとしてる。やりたいことは応援したい。離れて暮らすのも全然かまわない。というか、離れて暮らしたいとさえ思った。
その気持ちに気づいて、私の夫への気持ちは「パートナーに対する気持ち」ではないとわかりました。
相手のことを大事に思っていても、一緒にいなくても平気。遠く離れていても元気でやっていてくれればいい。一緒に人生を生きるより、それぞれの人生を別々に歩んでいけばいい。子育てなどのひとつの課題に共に取り組む必要もない。
そんなふうに思うのって、「パートナー」っていうより「兄弟」だ!・・・と。
だって、兄弟姉妹は一緒に人生を歩まなくて良い。全く共通の興味とかなくて、相手がやっていることを全く理解できなくても、遠くから応援する。そんな存在です。
私が前夫への気持ちは、まさしくそんな感じでした。
パートナーは「一緒に」人生を歩んでいく人。だから、この結婚そのものが、違ったんだ、私たちは「夫婦」じゃない・・・と思い、正直にその思いを告げました。
話して、彼からの言葉は「じゃあ、別れよう」。即決で決まっちゃいました。喧嘩はしていません。修羅場にもなっていません。とてもあっさりとした結末。
離婚後のわたしたち
私たちは、それぞれ全く違う人生を目指していた。一緒にいるために、どちらかがやりたいことを断念することは選びませんでした。だって、「一緒にいなくていい」って気づいてしまったから。
ふたりで同じ方向をむいていたら、兄弟のような夫婦でも続いて行ったのだと思います。でも、私たちは違うと、私は気づいてしまった。少なくとも私は。
一度結婚したからといって、それが違うと分かれば結婚に固執する必要はない。結婚の制度より、私と前夫、それぞれの人生を大切にするほうが重要。
今、私には「運命の相手」ともいえる夫がいます。前夫も、パートナーと幸せにやっています。前のように仲の良い友達同士に戻ってはいませんし、戻れる気はしません。会うこともないでしょう。でも、彼が幸せにやっているのは嬉しいことだし、これからも幸せでいて欲しいと思います。
私を変えた人智学の学び
人智学を学んでいなかったら、展開は違っていたと思います。「違う」いう心のささやきに耳を貸さなかったと思うし、その思いを尊重して人生を変えるなんてこともしなかった。自分の人生や使命を犠牲にしてでも、離婚はダメって決めつけて人生を変えようとしなかったのではないかと思います。自分の考えよりも、世間体とか、社会の仕組みのほうを大事にして。その結果、ずっと結婚に固執して悶々と生きていたかもしれない。
「仲良いのに離婚するなんて、私たちみたいに憎み合っているのにずっと一緒にいる夫婦はどうしたらいいの?」と、友人に言われました。
そう、仲は良かったんです。別れる理由は「人生のパートナーではない」ということ。別の友人には「そんな理由で別れるなんて信じられない」とも言われました。
なんと言われようと、心が納得することをする。その強さが私の中に育まれたのも、人智学の学びのおかげでした。
ちなみに、シュタイナーカレッジの1年目「人智学基礎コース」では、受講1年間の間に人生を変える人が続出します。離婚、パートナーと別れる・・・っていうのは、よくあること。天命を生きるための、ひとつの嵐を引き起こしてしまう。なんてすごい学びだ。笑
本気で人智学を学びたい人は、本気で覚悟してください。
「幸せになる」覚悟を。
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