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母と娘は友達になる。母と息子は?〜我が家のケース

女の子は、大人になってお母さんと友達のような関係になっていくケースが多い。一緒に買い物にいったり、旅行にいったり。それに比べて、男の子は違う。友達関係とは違う。

欧米の男子は、思春期、反抗期でも、母親には優しい。父親にはぶつかっていったりするし、反抗的になる。母親に対しても、思春期には、つれなくなることもあるし、ツンツンしたりすることもあるし、距離が離れるのは当然なのだけど、心の根っこのところでは、母親大好き。表面的にはクールに装っているけれど、母親に甘えたい気持ちがあるのが見え隠れするし、母親のことを守る騎士のつもりでいる。

我が家の息子も大学生になり、本当に成長した。高校2年生、高校3年生、大学1年生あたり、大人への成長がめざましい。

最近は、夫なしで息子と出かけることが増えた。

先日は次男と二人で一泊二泊の旅。これは、純粋に旅行というより、息子の用事に付き合う形だったけれど、親子というよりもっと対等な母と息子の関係を楽しめた。

そしてまた別の日は、長男と二人でコンサートへ。私が好きなクラシックのコンサートに、大学生の息子と出かける。コンサートの前には、二人でワインで乾杯。息子が好んで聞くのは今時の音楽だけど、クラシックを聴いて、その音に素直に感動したりしている。

展覧会へ息子と行くことも多い。

こうやって、「買い物」とかではなく、文化を一緒に楽しむことができる関係になってきたのが嬉しい。

我が家が芸術家ファミリーであったり、ものづくりに小さい頃から慣れ親しんできたこともあるけれど、シュタイナー学校で、芸術史や音楽史を、知識としてではなく、体験しながら学んできたことが、芸術的にものごとを理解する基盤になっていることが、とてつもなく大きい。人間として、豊かな世界観を持つ人に育ってくれていると思う。


母親と息子の関係・・・っていうのは、特別だと思う。私と息子の二人ででかけるとき、私と息子二人の三人ででかけるとき、家族4人で出かけるときでは、息子たちの態度がまるで違う。

息子二人と一緒にでかけるときは、息子二人で「子ども」の態度になる。私と息子一人の2人で出かけるときには、息子が大人の態度になる。ナイト役になって、私をエスコートする感じ。私への気遣いが出てくる。もちろん恋人に対するエスコートの感じじゃない。イギリス紳士の女性への気遣い的な。笑

先日コンサートの帰り、横断歩道近くで、車が近くを通る時に、私はとっさに息子をかばった。事故にあったりしないように。それと同時に、息子は私をかばった。その結果、二人でお互いに体を支え合う体勢になる。

ああ、やっぱり息子がこんなに体が大きな大人になっても、私は母親なのだな・・・と思う。息子の危険を察知して体が反射的に動く。息子の安全のほうが、自分の安全より大事。小さい頃だけじゃなくても、今でもそうなんだ。

そして、息子は、ずっと、母親の騎士役。母親を守る・・・という意識があるのだな、と。息子たち、ふたりとも、まだ学校にも上がらない小さなころから、「ママを守るのは自分だ」という姿勢があって、小さな体でママを助けてくれた。現実的には、私が守ってあげなければいけなかった幼少期から、「自分がママを守る」という心があった。

息子の騎士ぶりは嬉しいもの。息子に守ってもらわなくても生きていけるけれど、つっぱらずに、息子の気持ちは素直にうけとって喜ぶ可愛げは持ち合わせていたい・・・と思う。





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かよ|ロンドン在住、楽しく人生をクリエイトするシュタイナー教師&経営者 石川華代
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