映画「ホリディ」(2007)を観ました
50代以上の方ならご存知かと思うが、私が子供の頃は夜九時になると毎日どこかの放送局が映画を放送していた。大体が洋画である。「シェーン」「子鹿物語」「恐怖の報酬」などを父と観ていた。録画機能などない時代。
たまに全く無名のB級映画もあった。これがなかなか面白いのである。そのうち私は絶対にB級と思われる映画をわざわざ観てそれが当たりだったという幸福を味わうことにハマった。しかし当たりに出会えるのは数少ない。
現在は自宅にいても沢山の映画を観ることが出来る。もちろん名作と言われるものや、人気の映画も観るが、何の情報も持たず、勘だけを頼りに映画を選ぶ楽しみ方を密かに続けている。
先日日本公開2007年の「ホリディ」という映画を観た。公開当時は知っていたのかもしれないが記憶になく、事前情報がなかった。ただ、出演者は有名俳優ばかりだったので観てみようと思ったのだ。観て良かった。楽しかった。
ロンドンでコラムを書く仕事をしているアイリス(ケイト・ウィンスレット)は彼氏に裏切られ、どこか遠くへ行きたいと、自分の部屋と部屋を交換して休暇に利用するサイトに登録する。
それを見ていたのがLAに住んでいて会社の経営をしているアマンダ(キャメロンディアス)だった。アマンダも失恋したばかりだった。
二人はすぐに部屋を交換しそれぞれ飛行機に乗り、裏切った男達を忘れるために旅に出た。アマンダはLAから雪の積もるロンドン郊外の小さな家に着いた。小さいが可愛らしく、温かみがあり、居心地の良さそうな家。
かたや雪のロンドンから暖かいLAについたアイリスが見たのは想像以上の豪邸だった。庶民には手の届かない豪邸を自由に使える幸福に喚起するアイリス。
見ず知らずの二人は見ず知らずの人の家で2週間の休暇を楽しむ。見知らぬ土地で出会う人との交流などもあり、傷ついた心を癒やしていく。と、いう映画なのだが詳しくは書きません。
ここでのポイントは二人の行動力と他者を受け入れる心が、自分の傷を癒やし未来へと繋げるのだということだ。失恋したばかりの時グズグズ言っていたアイリスは思い切った行動をすることで自分に自信を持ち、本来の優しい心が人を引きつけ、嫌な思い出を忘れていく。普段と全く違う環境へ来たアマンダも短気を起こさず、勇気を持つことで立ち直っていく。
自分の辛い状態に悲観し続けるのではなく、勇気を持って行動すると何かが変わるのかもしれないと思わさせてくれる映画だった。自分が出来るかというとハードルは高いが、志は持っていよう。
早く好きな場所へ旅行へ行けるようになりたいですね