バンコクの宿(4)|サイアモティフ【水辺の生活に憧れてしまう古民家ホテル】
バンコクの地下鉄MRTは最近急激に路線を伸ばしていて、今までバスかタクシーでしか行けなかったエリアにも簡単に行けるようになっている。2020年8月、以前から泊まりたかった宿の近くに新駅を発見!これは行くしかないと早速予約したのは サイアモティフ・ホテル Siamotif Hotel です。
MRT バン・クン・ノン(Bang Khun Non)駅から徒歩10分くらい。お寺の奥を進むと細い路地があり、テラコッタの塀が見えたら到着。なんだかこの路地、いいなあ。隠れ家っぽくてわくわくしてしまいます。
中に入ると正面にバンコク・ノイ運河。古い木造の建物ですが、手入れが行き届いていて落ち着いた雰囲気。床の一部がガラス張りになっているのは運河の水量が多い時に魚が泳ぐ姿を見るためのものだそうです。
客室は8部屋でそれぞれテーマのある異なる内装。今回はセラドンルームに泊まります。この部屋は2階の運河ビューでロフトにバルコニーがあります。
セラドンルームはその名の通り壁の装飾や洗面台にセラドン焼きが使われています。タイ式の低い寝台。これが日本の布団のようで良いですね。
梯子を上ってバルコニーにでてみると運河と町の様子がよく見える。上から部屋全体も見渡せます。外が暑ければ中の廊下で寝転ぶのもいい。
近くの観光地は、というとタリンチャンの水上マーケット(週末のみ)。路線バス79番で10分くらい。ソンテウも利用可。宿の人に聞くと丁寧に教えてくれます。タリンチャンマーケットは規模は大きくないですが運河沿いにお食事処が並んでいて、ボートツアーも運行されています。私は前に来たことがあるのでラーメンだけ食べたら戻ることにしました。暑いしあのステキな部屋でまったりしたい。
お食事処は家族連れで賑わっていました。クイティアオ屋のオバちゃんが手際よく作ってくれます。
宿にもどってしばらく部屋で本を読んで昼寝。夕方、涼しくなってきたのでリビングルームに来てみました。明りが灯ってさらにいい雰囲気になっています。
素敵な揺り椅子があったのでお借りしてぼんやり水の流れを眺める。運河が多いバンコク周辺は水際に生活している人が多い。洪水もあるし、衛生管理等いろいろ苦労もあるはずですが、こんな風に水辺で暮らせたらいいなぁと思ってしまう。
だらーんとしていたら、宿のおかみさん(オーナー)が来て魚に餌をやりながら話し相手になってくれた。餌を投入するとものすごい数の魚が跳ねる。おかみさんは日本に何度も行ったことがあるそうで、次は北海道に行きたい、早く自由に旅行ができるようになればいいのにね、と世間話のようなおしゃべり。これが欧米だとすぐ議論になってしまうけれど、そうならないタイはありがたいです。(心身共にくたびれているときに不毛なディスカッションは避けたい。)
翌朝、涼しかったので梯子を上ってバルコニーでごろ寝。町中なので生活の音はするけれどなんとも平和な朝。日が高くなってくるとさすがに暑くて退散しました。
運河を眺めながら朝ごはん。鳥のさえずりと魚の跳ねる水音、そして隣のお寺の読経がBGM。贅沢な時間。日本のニュースを見ていたら台風で各所に洪水警報がでていました。水辺の生活には憧れるけど厳しい面もある。たまにこういう所に泊まりに来るのがいいか、と安易な結論に達したのでした。さて、今度はどの部屋に泊まりに来ようか考えながら地下鉄に乗って帰ります。🚃