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東南アジアの風景 (154) カンボジア|ベンメリア|未修復の遺跡が胸を打つ
アンコールワットから40㎞離れたベンメリアの遺跡。600あると言われるクメール遺跡のひとつですが、他の遺跡とは違った独特の雰囲気があります。
ベンメリアはアンコールワットよりも前の11世紀~12世紀に建てられたと言われ、規模もアンコールワット以上であったという説もあります。
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この遺跡はフランスの調査隊に発見されたものの、1970年代のポルポト政権時の内戦で発掘も研究もできずにいました。
その後、世界危機遺産に登録されてアンコール遺跡群の修復が進みましたが、ベンメリア周辺は地雷撤去が済むまで立ち入りができませんでした。
そのため、現在も修復はされておらず廃墟のままになっています。
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ベンメリアの魅力は未修復の廃墟ならではの雰囲気。ジャングルに飲み込まれて朽ち果てている様子は見る者に強烈な印象を与えます。1000年の時が伝える「諸行無常」の姿。
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そして発見当時の有様がほぼそのままなため、まるで自分が宝探しの冒険の旅に出ているような錯覚に浸ることができる。気分はインディー・ジョーンズ。
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唯一人の手が入っているのは見学用の足場。お陰で貴重な遺跡の細部を見ることができます。
修復がされていないのに、一部の彫刻、柱などは驚くほど鮮やかに残っている。当時の技術の高さに驚くばかり。
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ベンメリアは日本のアニメ「天空の城ラピュタ」のモデルになったとも言われます。(本当?)確かに何とも言えぬ物悲しい雰囲気が似ているかもしれません。
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神秘的なその佇まいは数あるアンコール遺跡の中でも特別に心に残る場所でした。
(2017年撮影)