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スナックレモネード入門をだしました①

ご無沙汰いたしております。
エフェクチュエーション実践サロン「スナックレモネード」お手紙係り谷口千鶴です。
ご報告が遅くなりましたが、2022年5月2日、スナックレモネードの店主、垣内さんと2人で論文集をkindleより出版いたしました。

「修士論文をkindleで出す人なんているの?」と方々から驚かれておりますが、私たち2人の感覚としては、「これぞまさにエフェだよね」ということで。

論文は「手中の鳥」
「許容可能な損失」を考えkindleでGO

なぜ出版したかといえば、「そこに論文かあったから」。
ただこれだけです。

我々は、2020年の春、関西学院大学の大学院に入学し、2022年の3月修了しました。しかし、修了するにあたっては、論文を書かなければならなりませんでした。そこで2021年の秋から1月にかけて書くわけです。今思えばとても楽しい時間でしたが、やってる最中は、まあまあつらかったです。時間があれば先行論文を読み、取材し、書く。垣内さんも私もお正月も没頭して書きました。私は、インナーチャイルドに触れてしまう話でしたので、終盤は涙をぼろぼろこぼしながら、嗚咽しながら書きました。いい大人(垣内さんは50歳、私は48歳)がそんな思いまでして書いた論文です。その精度はさておき、まあ、自分たちにとってみては、かわいいのです。そんなかわいい手中の鳥をそのまま寝かせるのはもったいなくないですか?

で、「許容可能な損失」を当てはめてGOするとkindle出版となりました。kindleならワードで書いたものをそのままKDPにアップすればOK。コストもなしです。

KDPにアップするにあたり、私が参考にさせていただいたのは、論文執筆でもお世話になった元GAFA部長の寺澤伸洋さんの「Kindle出版で印税月収60万円稼ぎFIREした僕の副業出版戦略」でした。タイトルが刺激的ですけれど、kindleを出してみたい人にとってはこれ以上に親切でわかりやすい良書はないと思います。ワードとパワーポイントと寺澤さんの本があれば、多分だれでもkindle本はさくっと出せてしまいます。


手中の鳥は「やってみたいという気持ち」

そもそも「論文をkindleしたら?」と言い出したのは私でした。それも論文を書くずっと前のことです。多分、1年生の終わりごろ。

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2人でおしゃべりしているときに、私が
「お友達が本をだしてさ、あ、本って言ってもkindleなんだけど」
といったことがあるのです。その時に、垣内さんがびっくりした顔をして、
「友達が本を出すの?」
と聞いてきました。
私は、そのびっくりした顔にびっくりしました。
私の周りでは、本を出す人だらけで、本を出すのは、ほぼ名刺を作るくらいの話になっていたのです。なので、そんなことで驚く垣内さんがあまりに面白いので、
「垣内さんもすぐ出せるよ、やるなら手伝うよ」
といってみました。すると垣内さんは、
「やりたい!」
と言い出しました。この時の気持ちが垣内さんの「手中の鳥」になっていて、論文というまとまった分量の文字を書いた時、「出版しようよ」となったのだと思います。

「うらやましい」という手中の鳥

お話を薦めていく中で、垣内さんは「どうせなら谷口さんも一緒に出そう」と言ってくださいました。私は(絶対嫌だ)と思いました。(こんな不完全なものを世に出すなんて絶対に出来ない)と思ったからです。ですから私は、「私は(出さなくて)いい。垣内さんの出版のお手伝いをする」と言い張りました。そこで当初は垣内さんの論文だけを出版する方向で動き始めました。けれど、お手伝いをしているうちに、私の鳥も疼きだしました。
私は、周りに本を出す人がたくさんいて、その人達に憧れてもいたのですが、なぜか自分と彼らとの間に線を引っ張っていて、彼らのことを知ってはいたものの別世界のことのように考えていました。けれど垣内さんは、少し前まで何も知らなかったくせに、知ったとたんに、その線を軽々と越えてくれました。私は、その軽々しさがとてもうらやましくなりました。
「うらやましい」は、私が一番好きな気持ちです。その感情は、嫉妬や時に憎しみのようなものも含んで禍々しくネガティブなのですが、根底にあるのは「羨望」で、「自分の希望」が明確に見えるから好きです。私は子供の時から「~~~したい」といえない子で、今も周りの反応に合わせて自分の行動を選ぶことばかりでした。結果としてどこか主体的になれず、自分を偽って暮らしている気分でいました。だから「嫉妬」の気持ちがきたら嬉しくなります。そこにあるのは私の羨望。それは、「私はこうなりたいのだ」と思えるサインで、その気持ちに正直に動くといい気分になります。ですから、何度か打ち合わせに同席して、うらやましいという気持ちが出たとき、おもむろに「私も一緒にだそうかな、共著にしようかな」といいました。「一度はお断りしていてなんですが、入れてください」とまでは言えませんでした。


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