最近名詞か出てこない(名詞離れ)
日常生活の中で、会話をする際、誰しも使う言葉がある。
「あれ」って言葉。
日本語には指示語(こそあど言葉)が頻繁に用いられ、前に使った名詞を「あれ」という言葉で片付けることが出来る。
最近感じたことだが、この「あれ」という言葉を酷使し過ぎたがゆえ、会話の中で名詞が出てこないということだ。
「最近あれがさ、あれ、あれ」
たまに出てこないということは分かるのだが、相手からしたら「あれ」に対応する名詞が1度も出ていないのに、「あれ」と言われても話がみえてこない。
これが良いか悪いかということはこの際関係ないとしても、なぜ名詞が出てこないのか、その理由くらいは探っても良さそうだ。
私は、この点について、文字離れが大きな理由として挙げられるのではないかと感じた。
文章について頭で考える機会が少なくなっている、そういう時期が長くなればなるほど名詞離れが激しくなる。
文章について考えるとは、何も文章を書いたりすることばかりでは無い。
本を読むにしても、この言葉の意味は何か、そう考えるだけでも頭で名詞を考えることになる。
学生であった頃は毎日授業で音読をしたり、テスト勉強をするため教科書を読む。
頭を使うのだ。
しかし、言葉に触れる機会が減ると、日常会話などふとした時に名詞が出てこないという事態を生むことになる。
例えば、sin、cos。
これはそれぞれサイン、コサインと読み、主に数学で用いられる言葉である。
これは、現役の高校生であれば授業で習うため、習った当時は特に悩むことなく、また抵抗も少ないだろう。
だが、これを今の歳になって出されたら、普段から用いている人を除いてすぐに出てくるものでは無いのではないだろうか。
三角関数やベクトルなんかも当時は違和感なく使っていたが、今の歳になるとすぐに出てこないこともあるだろう。
とにかく、普段から触れていない言葉はなかなか出てこないものである。
名詞が出てこないということはどうなのか、そして、もし名詞が出てこないのならどうするべきか。
何でも検索したら出てくる世の中で何が正解なのか、考えてみることも大切だ。