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「この恋は世界でいちばん美しい雨」を読んで

昔から読書が好きでした。
いろんな登場人物や見たことない景色や建物を想像し、この結末がどうなっていくのかハラハラドキドキ。自然と感情移入して本を読むことが好きで、私の趣味でした。
ふと目にしたnoteの「#読書の秋2021」の記事。
読書してもその後に感想文を書いたことは大人になってからはなかったな〜書いてみたい!読書後の気持ちを想いを誰かに届けたい!そう思い何年ぶりかの読書感想文に挑戦してみます💥

本屋で小説が並んでいる場所をぶらぶらしているときに目が合ったのがこの本でした。
表紙の美しい絵に惹かれ、帯の「恋人たちを襲う、残酷すぎる奇跡ーーー。雨の日に始まった、運命の恋の行方は。」の文字に興味を持ちこの本にしようと決めました。

駆け出しの建築家の誠とカフェ店員の日菜。雨の日に恋に落ちた2人は、鎌倉の海辺の街で同棲中。
いつか日菜に「夢の家」を建ててあげたいと願う誠だが、ある雨の日2人は事故で死んでしまいます。
''案内人''と名乗る明智と能登の提案によって誠と日菜は2人で20年の余命を授かり、生き返ることになります。ライフシェアリングという幸福量をバロメーターにして命を奪い合う制度によって、愛し合う2人は互いの命を奪い合う苛酷で切ない日々が始まるという物語です。

お互いに幸福量を感じると余命が1年延び、相手の1年を奪うというシステムには読んでいて常に心が痛かったです。
それでもお互いのことを想っているからこその2人の最後の結末には涙無しには見られませんでした。

その中でも私が1番心惹かれた言葉は「幸せというのは、愛する人を想う気持ちを雨にして育んでゆく花のようなものなんだな。」です。
日菜のお世話係である能登は、大昔に人間だった頃、愛し合った男性と心中を持ちかけられ裏切られ自分だけが死んでしまったという悲しい過去があり自分と似ている日菜に恋愛で人生を左右させるのは最も愚かなことだと冷たい言葉をよく言っていました。しかし日菜と誠のお互いを想い合う姿に心動かされ最終的にはこのような言葉を日菜に伝えるとい心温まる場面でした。

私もよく幸せってなんだろう?
自分の人生ってなんだろう?
命の価値ってなんだろう?
いろんな観点から深く物事を考えられた1冊でした。
恋愛小説において互いに結ばれることだけが幸せな結末ではないんだと思いました。

「好きな人と生きてゆくための、たった2つの言葉しかいらない。それはごめんねとありがとう。」
私も家族や親戚、友人、恋人、職場の同僚など大切な人にはこの2つの言葉は忘れないようにと心に誓いました😌✨

心温まる小説に出会えたことに感謝🌈

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