ヨーロッパ旅行〜カーディフ編3〜
2003年12月18日
★ カーディフ散策&Super Furry DJ Set!
この日も快晴です!ウェルシュ・ケーキを1枚食べて、カーディフ・ベイ向かって出発。バスで10分ぐらいらしいのですが、歩いて行くことにしました。
かつて世界屈指の石炭の積出港として栄え、現在カーディフの新名所として再開発が進められているというウェールズ最大の港です。
途中、Spillers Recordsというレコード屋さんでCDを物色。日本では手に入りにくいウェールズのバンドのCDを買えて嬉しかった!お店のビニール袋には「Probably The Oldest Record Store In The World」と。ほんとかなぁ。
何ともさみしい通りを30分くらい歩いて、立派な建築物が見えてきました。あれもしたい、これもしたいといった感じで収拾のつかなくなったようなデザインです。
歴史的な建物とモダンな建物が入り交じる湾岸を散歩。西にはウェールズ初の5ツ星ホテル、St David's Hotelが、海の向こうにはイングランドが見えました。夏にはイベントが催されたりして賑わうのだろうけど、今は冬だしまだ午前中だったので閑散としていました。
ベイエリアにはレストランがたくさんあって、エルビスの人形が出迎えるアメリカン、トルコ料理、中華、そして和食(その名も「居酒屋」)などさまざまです。寒かったしラーメンが食べたかったのだけど、ランチタイムにはまだ早くて準備中でした。結局カフェでパニーニとカプチーノ。もうイタリアのとは比べるまい…。
湾沿いに歩いてカーディフ・ベイ・ビジター・センターへ。建築デザイン賞を受賞したという、春巻きのような銀色の建築物です(写真撮るの忘れた…)。ちょっと錆びついてたけど宇宙船っぽい。
ここではカーディフ・ベイの開発計画を一生懸命紹介してて、カーディフの過去・現在そしてCGによる未来の映像や、開発完成後のベイの模型などを見ることができます。それらを見ると、どうもお台場みたいになろうとしているらしい。
赤茶色の古い建物、ピアヘッド・ビルディングになんとなく入ってみたら、入り口で空港のような厳重なセキュリティ・チェックを受けました。
ようやく中へ入ると小さな机の上に、ウェールズ国旗の塗り絵と色鉛筆が置いてあったので、とりあえず塗ってみる。面倒くさくなったので途中で投げ出し、スクリーンで流されていた1999年に発足したウェールズ議会の紹介映像を見てみる。
英語にはウェールズ語字幕が、ウェールズ語には英語字幕がついています。係りの女性が通りかかって、「まぁ、こんな小さな音で流しててごめんなさい!すぐ大きくするから!もうどうして言ってくれないの~?」と慌てて調節してくれました。そんなに真剣に見てたわけではないけど、仕方ないので最後まで見ました。選挙区の区割りの図はあまりにも極端なことになってました。中部にはほんとに住んでる人が少ないんだなぁ。
小さなショップがあって、たかちゃんはWelsh Language For Beginersの本を購入。イラストがたくさんで分かりやすそうだし、付録にCDが付いているというのが良い。日本語、イタリア語、英語、ウェールズ語の4ケ国語スピーカー目指してがんばれ~。
出ようとすると、出口にいた男性からも「音が小さくてごめんね」と言われる。みな、議会のアピールのために必死です。
来た道を歩いていったんホテルに戻る。しばし休憩してからカーディフ城へ。城壁の上にはさまざまな動物の像がしがみついていて、表情やポーズなど実によくできています(写真、撮っとけばよかった…)。
城壁に開けられた入り口を入ると、広々とした芝生、そして小高い丘の上にお城が。そびえ立つという感じではなくて、街の印象と同じ、とてもかわいらしいお城です。狭い石の階段を上がると、カーディフの街が一望できました。とってもいい景色!
ハイ・ストリートをはさんでお城の向かいにはお土産屋さんがあります。注目はなんといってもウェルシュ・ラブ・スプーン!
ウェールズには、男性が意中の女性に1個の木片から削りだしたスプーンを贈るという風習があったということです。それもただのスプーンではなくて、とても普通には使えないような精巧な彫刻が施されたスプーンを。雨の日などにネチネチと彫っていたらしい。相手の両親に、手先の器用さをアピールするという付随的な目的もあったとか。
現在ではもちろんスプーンでプロポーズする人なんていないでしょうが、結婚や誕生日の記念品として、また観光客向けに様々なデザインのスプーンが作られています。デザインのひとつひとつにそれぞれ意味があるんですって。ハートは愛、結び目は永遠などなど。
普段はスプーン・コーナーで職人さんが作業をしているらしいのだけど、残念ながら不在でした。スプーンのイラストと意味がプリントされたタペストリーなどを購入。他にもドラゴンがあしらわれた様々なグッズや、ウェールズのラグビー選手、サッカー選手のグッズがたくさんありました。
カーディフ城脇の公園を散歩して、SUBWAYでサンドイッチを買ってホテルに戻り、夜に向けて腹ごしらえ。日本のSUBWAYのとはやはりちょっと味が違いました。しばらくテレビを見ながらダラダラして、いざToucan Clubへ!
お店に入るとまだ人はまばらで、仕事帰りや買い物帰りの人たちが一杯やっていました。私もたかちゃんもやはり緊張してきてしまったので、ひとまずソファ席に座ってビールで乾杯。
今回の旅を振り返ったり、しばらくいろいろお喋りしていると、たかちゃんが「あれ、グリフじゃない?」と!横を見るとわー!ほんとにグリフだ!!!グリフはSUPER FURRY ANIMALSのボーカリスト、フロントマンです。今日はDJのバンフとギトだけかなぁと思っていたのになんてラッキーなんだろう!私はグリフの大ファンなのです。その後、大量のレコードを持ったバンフが現れてDJを始めました。ギトもしばらくして登場、さらにドラマーのダフまで!
メンバーに挨拶しに行くと、みんな日本で会ったことを覚えてくれていて、「カーディフはどう?いつ来たの?どこに泊まってるの?あぁ、ホリデー・インなら近くていいよねぇ」などと。グリフは「カーディフまで来る人はいないよ~。何か飲む?」と言ってカウンターからビールを持ってきてくれて「カンパ~イ!」
その後もグリフは何度も「楽しんでる~?飲んでる~?」とこちらを伺ってくれて、ほんとうにつくづくあたたかい人だなぁ。ウェールズ語の挨拶もいろいろ教えてもらいました。Diolch!
夜も更けてくるとだんだんと人が集まってきて、ファーリーズ・ファンのおじさんが熱っぽく話しかけてきました。「お前は誰のファンなんだ?バンフ?まぁそれもいいだろう。お前は?グリフ?まぁ仕方ないな。俺はギトだ。なぜなら俺はカーディフ・シティF.C.のファンなんだ。そしてメンバーの中で一番熱心なカーディフ・シティのサポーターはギトだからだ。」あ、そう…。
その他にも「グリフって最高よねー」などと声をかけてくる女性がいたり、握手を求めてくる男性がいたりしてとても和やかな雰囲気でした。
バンフとギトがかけるイカした音楽を聴きながらグリフのおごりのビールで酔っぱらう、こんな贅沢なことありません。
出発前に決めていたやりたいことその4「Toucan Clubでファーリーズとフィーバー」、達成です!たかちゃんも旅の目的その4、「バンフと一緒に写真を撮る」をクリア!メンバーとたくさんお喋りできて、その人柄の素朴さや暖かさが伝わってきてますますファンになりました。
閉店時間の深夜2時を大幅に回った頃にお開きに。
「また日本で会おうね」、「来てくれてありがとう、メリー・クリスマス!」などとメンバーに言われ、みんなとハグして私もたかちゃんも大感激。旅をしめくくるにはもう最高の夜でした。
またしても千鳥足、超ごきげんでホテルに戻る。2人ともかなり酔っぱらっていたのですが、忘れ物をすることもなく無事帰って来られて良かった良かった(まぁ手ぶらで出かけたし、ホテルまで歩いて5分くらいだったのだけど)。
たかちゃんはベッドに倒れ込んだかと思うといきなり「あ~、もっとバンフと話したかった~!!!」と叫ぶ。いっぱい話してたじゃないの。そうかと思えば「バンフかっこいいよぉ」などとうわごとのようにブツブツ。そうだね、かっこよかったねぇ。私はいろんなところに頭をぶつけながらお風呂に入っておやすみなさい。
あぁ、明日でいよいよ旅も終わりです。