月の兎はヴァーチュアルの夢をみるを感情のままに語る
やあ、委員長のアルバム聞いた?(気さくな挨拶)
8/11に発売してからもう10日もたって、いい加減落ち着いてきたので気の向くままにアルバムの感想を書き連ねていこうと思う。
まだ聞いてないって人は買おう。
CDとデジタルのリンクを貼っておくので、各自お好きな方からどうぞ。
金がなくて買えない? しゃーない。それじゃあクロスフェード動画でも見ておきなさい。
それでは感想を書いていこうと思うけれど、曲調は□□を参考にしてて、××といった歴史がどうの、とかいうややこしいことは一切書いていかない予定。
曲と歌詞を見た感想、勝手に浮かんだイメージ、そこから感じた解釈を書き連ねていく100%の主観記事になるので、「お前の中ではそうなんだろう」的に思っておいてください。自分の中では通じる物言いや感情、イメージなどが先行しているため、共感は難しいかもしれない。
解釈のための解釈、みたいになっていると思うので。
ちなみに曲に対しての委員長自身の言動や、クリエイター側の話の元ネタもちょこっと貼っていこうと思う。
例えばこれは舞元力一のゲストに委員長が来たときに、アルバムのいくつかを感想で話している。
こっちはインタビュー記事が載っている雑誌でこちらもアルバムの各曲ついて少し話してくれている。
あとこのアルバムは委員長のオーダーはほとんどなく、いわゆるクリエイターが思う月ノ美兎/VTuverというコンセプトのアルバムになっていると思われる。
そのため月ノ美兎はこう考えている、というのではなく、クリエイターはこういう感じで表現しているのかな、だとするとこういうことも考えられるね、というような感想になっている予定。
とここまでが前提。
それでは感情の赴くままに書き連ねていこう。
01.月の兎はヴァーチュアルの夢をみる
作詞:月ノ美兎。…作詞?
メイン、サブ、委員長の声といくつものレコードが回っていて、それらが徐々に回って合わさっていくイメージ。
メロディは現実側だから問題ないけれど、バーチャル側の委員長の声を現実に落とし込む際に軸(次元?)がズレて針が飛んでいる感じ。
最後のワンフレーズでリアルとバーチャルが合わさったよ、という印象。
1曲目でバーチャルとリアルの周波数を合わせるために、チューニングをするための曲に感じた。
02.それゆけ!学級委員長
言われている通り、月ノ美兎のキャラクターソングとして完璧な曲。
N〇Kで流れてもおかしくない曲調で、MVも確かにそれっぽい。
だからこそ途中で入る初回配信の委員長のセリフは異質で、だけど『月ノ美兎の歌』としては原点を踏襲する流れで実に感動する。バーチャルとリアルをつないだセリフは、この曲においては過去と現在を結びつけている、と考えると感慨深いものがある。
『誰もついてこれない謎回だってままある だけど見えない君に手を差し出せば 世界中にいるクラスメイトが大きな輪になる』
っていう歌詞本当に好き。
例えば委員長の好きなジャンルでこっち側が何も知らない場合でも、委員長は補足を入れて話してくれるし、過去にあったエピソードトークでも初めて聞く人のために、ほぼ必ず「こういう経緯があって~」と説明してくれるところがすごく尊敬できるところだと思っている。
逆に委員長自身も知らないようなネタとかもチャット欄などで補足してくれるリスナーがいたりと、相互の関係で成り立っている配信を示している、素敵な歌詞だなと思った。
…それにしても「キンコンカンコン」とか「ドーン」っていつかライブで叫びたいよなぁ~!
参考:ササキトモコさんのブログ
03.ウラノミト
MVが先に公開されていて、映像としてはフィギュア感というか小さいステージ内をちょこちょこと動いているイメージだった。
曲を聞いてのイメージは鏡張りのメリーゴーラウンド。くるくる回る委員長と鏡に反射して無数に映る委員長が浮かんできた。
歌詞を見ながら聞いてみると、単語の対比がかなりあって、タイトルの通り表裏一体を表している。
歌詞で出てくる"表"と"裏"を、「配信で見せている面(少なからず作っているの自分)」、「プライベートの面(本当の自分)」として考えてみると、かなりデリケートな部分に見えてくる。
『追いかけているのはいい子の方でしょ』は表のいい子である面のことで、でも裏もいい子なんだよ信じられるよね? という投げかけも、裏は表の反対じゃなくて、別の一面なだけでそんな白と黒みたいにきっちり分かれてないよ、ということを言っているようにみえる。
『こっちの顔も愛して愛して』の部分も見せている表の面だけではなく、見せていない本当の部分も愛してほしいという自己肯定につながるのかな?
『表と裏側2人ずつ キャストは4人かそれ以上』も表裏のそれぞれいい所、悪い所で4つの心があるでなく、心はそんな綺麗に別れていないからもっとたくさんあるよね、って表しているのかな? 『ひとつのカオス』ってそういうことなんだと思う。
しっとりとした曲調で歌っているから、ついつい深読みをしてしまう…。
この音を掛け合わせると消えるこのギミックすごい。
これを表と裏をぶつけると消えちゃうと取るか、表と裏は別の人格としては同時に存在できないよと取るか、はたまた別の意味として取るか、はその人の解釈次第なのかな。自分は2つ目として捉えた。
04.光る地図
オルゴール人形やからくり人形時計のような、夢のようなフワフワとした空間で押しては返す音の波に合わせてゆらゆらと踊る委員長のイメージ。
インタビューとかを聞く限り、委員長の話を色々と聞いて歌詞を作ったという曲なのかな。
歌詞を見ながら考えるとドツボにハマりそうだけれども、色々と印象を語ってみたいと思う。
歌詞に出てくる、鱗、星座、ピン、骨、スキンがあるけれど、それぞれこう考えられそう。
・ピン=モノ
・星座=骨=物事(それに対しての想い?)
・鱗=スキン=エピソード
「ミカン」というモノがあり、それに対して「冬食べると美味しい」という感想があり、「配信で委員長がミカンが美味しいと言った」というエピソードがある。
ピンを結んで星座にすると「冬にみかんを食べると美味しい」になり、
それを鱗と結びつけると「委員長が言っていた通り、冬のミカンは美味しい」ということになる。
つまりは委員長の体験→それを追体験というもの。
『わたしの地図が光って話すときは 皆のも見たいのです』という歌詞に表れている通り、そこには委員長が経験したことを自分もやってみたいという体験だったり、委員長のメール企画などでよくある体験だったり経験だったりを聞きたいというエピソードが元になっているのかもしれない。
委員長自身も高校生じゃできないような体験をしているけど、
『お伽話だから そうだよね』
05.浮遊感UFO
青空、早送りで流れている白い雲。ふわりとプカプカと浮かんでいる月ノ美兎。
2020年の6月に観測された正体不明の白い気球のようなものが元ネタとのこと。
その未確認飛行物体をVTuberとして捉えている。見えるけど届かない。
その中でも『なぜみんな空を見ないのだろう? 他に何が見えてるんだろう?』という歌詞は見ていないと本当にそこに存在しているか分からないとバーチャルという存在を表しているのにとても適している。
電車の広告を見なくなったのはスマホを見るようになったからだ、という話はあったがスマホというツールを見ているのに空(バーチャル)を見ていないという対比は面白い。(意図的にではないにせよ)
また現実での未確認飛行物体に対しても、当時はあれは○○だ、いや△△かもしれない、というように観測する人によって認識の仕方が違うというのも、どのようにVTuberを見るか、ということと似ているのかもしれない。
またVTuberのふわふわとした感じと、恋という実態のないふわふわしたものを紐づけて、日常とは違うモノに対して歌ったものなんだなぁって。
参考:大槻ケンヂのnote
06.みとらじギャラクティカ
みとらじのテーマソング。やっぱりみとらじはFMというよりAMだよなぁ。
曲調と勢いが前に出てきているけれど、『i(私)/愛に乗せてON AIR』の言い回しや、ラップの韻踏みなど聴きごたえがある。
『カオスって最高』というのはみとらじにしろ月ノ美兎にしろすごい的を射たフレーズな気がする。
どうでもいいけど310PHzはX線より周波数が高いから、いま使われている衛星とかの通信周波数(数十GHz)よりものすごく遠くまで届くってことだから、5000兆サブスクライバーも夢じゃないかも?
ARライブでも見ていたけど、ライブで合いの手入れるのめちゃくちゃ楽しそうな曲だから、早く現地で声を出せる日が来るといいな。
「Somebody scream!!」
07.部屋とジャングル
ワンルームの部屋に部屋着でソファに寝っ転がりながら、ちょっと気だるげな感じ。
生活に疲れた人の歌。まだまだ元気な月曜日からどんどん元気がなくなっていき、金曜土曜で持ち直したのに日曜日は翌日の月曜のこと考えちゃってテンションダダ下がり、もちろん月曜は憂鬱、といった感じの歌い方でアルバムの中で一番感情の振り幅がある曲だった。
歌詞に出てくる『ジャングル』はAmazonのことだと思うので、外に出ずに部屋に引きこもった歌になっている。
小さなドアがPCの画面と捉えると、そんな退屈な日常から抜け出した世界がV界隈なんだとしたらそれはそれで夢がある歌になるね。ジャングルから届いたトランクに詰め込んで退屈な日常を抜け出す、という見方によっては挑戦の歌になるのかな。
08.ウエルカムトゥザ現世
どちゃどちゃにノれる曲。しゃくり上げが聞いてて気持ちいい。
なんというか小さなライブハウスで、パンクロックというかバンギャみたいな格好でゴリゴリに歌っているイメージ。
また合間に入るセリフや「キャ♡」がロック一本調子じゃなくしているのも面白い。
1番と2番の歌詞がひっくり返っていたり、1フレーズ単位で行ったり来たりしているので、これはもっと聞かないとうまいこと言葉が出てこない。
現時点ではアンチテーゼとか反抗みたいなイメージを受ける。そして裏テーマは誕生。
生きるってことは一辺倒じゃなくて混沌だよね、っていう感じを受けた。
(いやぁ、表現する言葉が足りないなぁ…)
あと、どうでもいいけどこの曲で委員長の舌が短いことを思い出した。このアルバムの中で一番舌足らずに歌っているよね。
めっちゃロックな曲を舌足らずに歌うギャップがとてもよい……。
参考:TAKUYAさんのYouTube
09.NOWを
小さな舞台で普通の服を着た委員長が、暗闇の中ひとすじのスポットライトを浴びながら歌う曲。
最初の朗読(ポエム)パートは暗がりで歌い、次のラップパートは舞台にも薄暗い光を差しながらスポットライトは明滅を繰り返す演出。そしてサビのメロディのところでようやく舞台が明るくなり、赤や緑、青といった様々な色がディスコライトから照らされる、というところが見えた。
ややコミックバンドに近しい部分があるようにも感じた。
ポツンとひとり、でも奮起して、観客と一緒に盛り上がる! みたいな一連の流れは劇のようにも見える。
生で歌うの死ぬほど大変そうだけど、サビのコール&レスポンス絶対楽しいよねこれ。
あと意外ながらラップパートはかなり聞き取りやすくて、委員長の活舌めちゃくちゃ頑張ってるな…。
10.Moon!!(Avec Avec Moonlight Power Pop Re-Arrange)
跳ねるような、ウキウキするようなポップ調。
歌自体は一緒で曲調のアレンジのみだけど、歌い方も軽さを感じる素敵なアレンジ。
最後はしっとりと終わっていってまさにアルバムを締める曲。
最初期に作られたファンメイド曲がアルバム最後の締めを飾るってすごいいいね。
締め
ちょっと本気で他人に読ませる文章じゃないように見えてきたけれど、せっかく書いたので、供養も兼ねて公開してみる。
もともとこういう曲の解釈とか感想とかを深く掘り下げて言語化はしないタイプなんだけれど(読むのは好き)、今回はちょっとどこかで発散しないと消化不良を起こしてしまいそうだったので、感情に任せて書いた。
光る地図とウェルカムトゥザ現世はなんかもうちょい解釈できそうなんだけれども、自分の理解と言葉が足りてない。なんか思いついたら追記しようと思う。
今度のソロライブもこのアルバムからも多数歌われると思うから、とても楽しみ。時勢的にさすがに声は出せないんだろうけれど、本当に早いところイベントでコールしたいね…。
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