
第4回 変化球のシュナイダーパドックブーツ そろそろ11年目
今回紹介する靴は、
シュナイダーのパドックブーツです。
こちらを購入したのは2013年の12月のことでした。

生活費切り詰めて靴やら服やらを買い集めていたあの頃。
さあ、ボーナスを使ってどうするかと構想を立てていた時、この靴と出会いました。
定番のジョッパーズでも、推されていたジョージブーツでもない、内羽根ブーツのように物凄い特徴のあるものでもない、外羽根のブーツ。
トリッカーズのカントリーを履いていたので綺麗な茶色のブーツを持っておきたかったというのもありますが、
乗馬用=伝統的なスポーツ→乗馬してる外国人の格好ってめっちゃ決まっててカッコいいよな→クラシックな恰好にもくだけた格好にもいけるに違いない
そんな発想でボーナスの大半を突っ込みました。
1.つよつよのドレス感
この靴の最大の特徴はこれです。
どんなに土臭いミリタリーやワークのパンツを合わせても綺麗に中和する強いドレス感。
パンチキャップというのもあるのかもしれませんが、靴自体が持っている雰囲気が強いんです。
これのおかげで足元が引き締められ、秋冬の服装を選ぶのがとても楽しくなりました。

足に密着している分、妙に生々しく見えます。
2.納得の土踏まず
当時シュナイダーの情報を集めていたときによく見たのが、「土踏まずを支えてくれるような」、「土踏まずをぐっと押されるような」といった土踏まずに関することでした。

履き始めからきつい感じはしませんでした。
良い塩梅にしっかり支えてくれてたんですね
3.履いていればいつか起こるやっちゃった
これは見たほうが早いですね

出先でお茶が終わって椅子から立ち上がろうとしたとき、事件は起こりました。
右足が強く引っ張られる感覚。
あまりにも違和感だったので咄嗟に足を元に戻したことを覚えています。
おそるおそる足元を見ると、5mm程度コバから糸が飛び出ていました。
原因は、テーブルの足が変形して出来た小さなでっぱりでした。
まあ、へこみますよね笑
お茶で作った良い気分は吹き飛び、最悪の気分での帰宅となりました。
家に帰って一番にやったことは、サフィールクレムを糊代わりにして貼り付けること。
あのときほどクレムのろう成分に祈ったことはないですね。
そんなことから早8年程度。
間違いなく自分のものだと言える目印になったので、今では結果オーライなのかな。
最終的にオールソールすれば縫い直しになって綺麗になりますし、当時を振り返るいいきっかけになりました。
4.経年変化
各部を見ていきましょう。
全体に言えることですが、色はほとんど落ちていません。
買った当初はベルルッティのパティーヌまでとは言わないけれども、それなりに色が落ちて絵に描いた麦俵のような色合いになると思っていましたが、思った以上に落ちなかったですね。
メンテの時に必ず汚れ落としを使えばよかったんでしょうか?
毎回ブラシで埃を払って、布で表面を拭いとることしかしていないので、色落ちが甘いのかもしれません。
それでは以下をどうぞ。




光の具合で微妙に色の変化がありますね。

自分の歴史です。

最高級靴読本の2かなにかで読んだのはここが一枚革だったそうです。
でも、それはそれ、私のは私の。

履き皺がエグイ!


履くと生々しいですけど、ツリーだけだと端正な顔つきですね。

これより昔の物に比べられるとあれですが、良い革質だと思います。

キャップのところにいつの間にか小さな染みが出来ています。
本当にいつ出来たんだろう。

面長に見えますけど、そうでもないです。

写り込んでいる指に力は入れてません。
しっかりと履き皺が出来ています。

踵の横部分にも皺が。
しっかり足の形を反映してくれています。

内と外で皺のでき方が全く違う。

いつも通りの歩き癖でいつもの物が出ています。

私の勲章みたいなものですね。

今更ですが、筒部分の革は自立するけどクニャクニャに柔らかいです。


微妙に色落ちはしているのかも。
現行品に比べると色違いますし。
けれども、使っている革のこともあるし一概には言えませんね。
5.最後に
涼しくなってようやくブーツの季節になりました。
これからパドックブーツをどう合わせて街を歩こうか。
割とお店に入ると話のきっかけになる靴なので、今年も楽しみです。
まだまだ綺麗も綺麗な状態なので、5年10年と一緒に歩んでいきたいですね。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
