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迷い家・後記

私が子供の頃に読んだ迷い家(マヨイガ)について書きましたが、本家「マヨイガ」と異なる点があります。

山中に突然現れる「マヨイガ」。その家に行った者は、何か一つだったら家の中の品物を持ち帰っても良い事になっています。

それは、高価そうな食器だったり、素晴らしい漆塗りの重箱だったりするようです。品物は一説には山神様の所有物だとか。(山神に村の行事の為、食器等を借りる話もあるみたいですが、それは又別の話だったような‥?)ですが、私の読んだ話の主人公「Aさん」は何も持ち帰らなかったようです。

元祖「マヨイガ」では持ち帰った品物が富をもたらす話でありますが、それは昔話らしく富を得るには「無欲」である事が求められます。「欲」を出したばかりに富を得られない話もあります。

またマヨイガも、もっと生活感があるようで立派なお屋敷に馬小屋も併設され素晴らしい毛並みの馬が居たり、牛小屋と牛も居たり、庭にニワトリが放し飼いになっているみたいです。

屋敷内でも、火鉢に鉄瓶がお湯を沸かした状態で置いてあり、今からお茶を飲もうと準備している雰囲気など本当にちょっと留守にしているみたいな話しがあるそうです。

マヨイガとAさんの体験の違いがあります。それは、調理器具が「カマド」。そこからAさんの体験談は西日本方面以降の話なのが考察出来ます。

マヨイガの本場、関東〜東北地方は、調理器具と言えば「囲炉裏」。それに対して、西日本以降は「カマド」が調理器具。

もしかしたら、Aさんの体験はマヨイガに似た別の話なのかもしれません。

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