ざっくり占星術概要⑨
前回で一通り天体の説明をしたのですが、星座(サイン)の前に天体の補足をしたいと思う。
天体の年齢域は、発達する順番により影響力が強まる。
月>水星>金星>太陽>火星>木星>土星>天王星>海王星>冥王星
上記の順番で影響を与える。後述するが、これはアスペクト(天体同士が作り出す角度)の読み方でも重要で、例えば月ー太陽の順なら、太陽に主導権がある。
軽くアスペクト解説に触れると、太陽に対して月ー土星のアスペクトがあるとするなら、月に影響を与えるのは太陽と土星、月と太陽に強い影響を与えるのは土星となる。
・太陽と月について
月は人生のスタート地点、その人の「始まりの天体」で、意識していないときほど自動的に働く。とかく親しい人からは認識されやすい要素。
月は受動的な「受け身」の天体である為、人生を「切り開く」には少々心許ない。実際の「月」も「太陽」の光を反射して輝いているのだから。
ただし、身体の生きるリズムを作り出しているので、「月」は大切です。「太陽」が意識なら、「月」は無意識。お互いを補完しあっている関係です。
月星座で「仕事」を選ぶ、という話もあるけど、月とそれ以外の天体も同じ星座(サイン)にあったりするなら、仕事として成り立つのではないかと思います。特殊な例を除いて。(詳しく書くと長くなりざっくりでは無くなるので、いつか別の記事で書けたらいいな。)
太陽は人生の目的(自己実現)なので能動的に意識して使わないと発達しない。太陽は自ら輝いてこそ太陽。人は「太陽」の自分で社会と接し、家に帰り「月」の自分でリラックスをする。
「太陽」の星座(サイン)を仕事で使うのは、大抵の人は「仕事」が人生の中で大きな割合を占めているので「太陽」を発達させるのに一番手っ取り早い手段だから、と個人的には思っています。
もちろん「仕事」以外でも「太陽」を発達させるやり方はあると思う。
二つの天体はlights(ライツ)またはluminaries(ルミナリーズ)と呼ばれて出生図では重要な天体。
西洋占星術は、西洋の哲学的な要素もあるので「月」の状態に留まり続けるのを是としない。何よりも「月」の示す「感情」に振り回されるのは西洋的に恥ずかしいと思う節があり、「太陽」こそが自己実現の目的で「理性的」であるとされている。
余談ですが、イギリスの貴族や王族は感情的にならない事が美徳とされているようです。(近年はどうか分かりませんが。)アメリカでも「感情」に振り回されず、冷静に行動するのが「cool」(かっこいい)とされていますよね。
・ざっくりと人生の流れを読む
出生図(ネイタルチャート)の十天体が、どの星座(サイン)に入っているかで、人生のおおよその流れがざっくりわかる。(天体の年齢域の考え方)
奇数の星座(サイン)‥牡羊座、双子座、獅子座、
天秤座、射手座、水瓶座に天体がある時期は人生がアクティブ、外向的になる傾向。興味や関心が自分以外の物事に向かう。
偶数のサイン‥牡牛座、蟹座、乙女座、蠍座、山羊座、魚座に天体がある時期は人生は内向的になる傾向。興味や関心が自分の内側へ向かう。
水星期、金星期、太陽期が同じサインなら人生は極端には変わらない。となりのサインに移動するなら価値観が変わる。それはサインごとに価値観が違う為。例・魚座金星期から牡羊座太陽期に切り替わると、受け身の魚座よりアクティブな牡羊座に変わり、劇的に変化したと感じる。
太陽期から火星期は大きくサインが移動する事もあり、かなり人生に変化が訪れる。太陽期と火星期のサインに距離があれはあるほど、変化に適応するのに時間がかかる。それだけサインごとの価値観は違うと言う事。
天体の年齢域の切り替え時期に仕事を変えたり、引越ししたりするケースもあり、この変化には抵抗しない方が人生はスムーズに行く事がある。
変化に抵抗したり、無理矢理同じことを続けていると、外部から強制的に変化を促すような事が起きて、不測の事態になる事も。もし、同じ仕事を続けるならその仕事に新しい要素を組み込むなどして仕事自体をアップデートするような変化をつける事。(マンネリ化を防ぐためにも必要。)
出生図(ネイタルチャート)はその人の人生というドラマが書いてある「脚本」なので、脚本に沿わない生き方をしていると、軌道修正として不測のトラブルが発生したりする。
ただしこの「脚本」、膨大な情報量なので読みこなすのは中々大変なのです。それを短時間で読み解き、相談者に話す職業占い師の方は本当に凄いと思います。
細かく書いていると「ざっくり」というタイトルに偽りありになってしまうので今回はこの辺で。
西洋占星術は奥が深いです。難解ですが、自分で読み解けるようになるとかなりの気づきがあると思います。
次回こそ、星座(サイン)をざっくりと書きたいと思います😅
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