ミイラのet cetera
ミイラ。漢字で書くと木乃伊。語源は中国語で、14世紀に陶宗儀(とうそうぎ)という人物が異民族のミイラ作りについて記した事が由来らしい。
英語だとmummy、オランダ語だとmummie。
どうも「ミルラ」というミイラ製造につかう防腐剤(植物)が由来。別名没薬(もつやく)。
で、そのミイラ(もちろん乾燥した遺体!)は不老長寿の薬として珍重されていたそうな💧16〜17世紀の欧州でも万能薬として用いられ、「ミイラとり」という職業が存在した。ミイラ探しは大変危険を伴い、道半ばで倒れ、文字通り「ミイラとりがミイラに」なってしまうという笑えない状況もあった。
さらに恐ろしい事に、偽物のミイラも存在した。
昔のエチオピアでは人を捕え、飢えさせてから薬を飲ませ、眠った所を斬首。遺体に香辛料を詰め、藁で包み土中で15日程熟成。その後掘り出し、天日干しすると古代エジプトのミイラそっくりな偽物のミイラが完成。ある意味新鮮なミイラ薬の出来上がりである😱そして「万能薬」として流通する。効果の程は‥不明🤔身体に悪そう💧
実際に薬効があったのか?と言われると、ミイラに製造に使われた防腐剤の中に「プロポリス」が含まれており、これは天然の抗生物質としての抗菌作用があり、なおかつ滋養強壮効果もあった。皮肉な事に本当に「薬」だった‥。
その他、エジプト産「ミイラ」は18世紀になると大量に掘り出され、汽車の「燃料」として使われたり(ミイラ作りに松脂が使われていた為よく燃えたらしい・特に貴族のミイラは松脂が多く重宝されたと言う。)
一般家庭ではミイラを巻いていた「包帯」を燃やして調理に利用。ミイラは畑の肥料として使われたり、絵の具の原料になったり(マミーブラウンという濃い茶色らしいです)していた。
ミイラは考古学的価値ではなく、ミイラは「資源」としてひたすら消費されていた。
「モンスター」としてのミイラは1932年の米国映画「The Mummy」が初出。怪物としてのミイラのイメージはこれで作られた。私が調べた限りでは、古代エジプトにはミイラというモンスターはいない‥多分。
まだまだエジプトのミイラに関しては情報がありますが、全て書き出すと膨大な量になるので本日はこれでお開きにしたいと思います😅